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万博で新しい紛争解決の糸口、コミュニケーションの方策を探る

210ヤスツ ◆0lcRIkF0ks:2006/04/02(日) 00:52:44
私の昨今の興味は、「先駆的な方法は、研究者の手の内にある間はなぜ一般化(普及)しないのか」について。
これは、科学・工学技術でもいいですし、ある種の思想や理念に置き換えていただいても結構です。

画期的な方法というものは、研究者が理論を完成させるまで発表しない、という段階にある場合、およそ普及はしませんし、していません。
が、これが利益を生むなどの商業的ラインに乗ってくると、加速度的に普及し、なおかつ低コスト化/高機能化/発展が期待できるようになります。
それに関わることで「得をする=利益を得る」人間が出ることで、初めて「その恩恵として便利になる、公益を受ける」ことができ、また、公益を得られるようなものになると、爆発的に普及していきます。
携帯電話、ネットなどの技術もそうですね。

で、これが研究者や一部の先行している専門家の手の中にある間はなぜ普及しないのか。
これは、研究者や先行している専門家は「まだ発達段階にあるからだ」と言い訳をするわけなんですけれども、実は「先鋭的な研究であるが故に、その理念、理論、ノウハウを独占したい」という意識がやはり働いてしまうようです。
これは、技術・理論の研究だけにとどまりません。

例えば、仕事上で画期的または経年蓄積によってある種のノウハウを得たとします。
そのノウハウを、同僚ないしは後輩、社内に向かって普及すれば、社内の作業効率は爆発的に上昇します。
が、それをすることによって、同僚ないしは後輩に社内での業績を追い抜かれ、先鋭的手段によって得た独占的地位が脅かされる可能性があります。
そうなると、社内での優先的地位確保のために、そうしたノウハウは公開したがりませんし、なかなか公開されなくなります。
それこそ、蓋を開けてみれば「なあんだ」というコロンブスの卵のようなものであったとしても、いや、だからこそそうしたノウハウは公開されないものでもあるわけです。
そういった「公開されない状態」もしくは「もったいぶった状態」が、私が言うところの「研究者の手の内にある」という状態です。

実際に公開させてみると、多くの画期的技術の基礎理論はいずれもシンプルです。
ものによっては、理論を学ばせれば高校生中学生にすら再現できてしまうもの、小学校の理科の実験でまかなえてしまうものすらあります。

こうした技術・理論を研究者の独占から取り上げ、一般化するためにもっとも効率のいい方法は何か。
やはり、その技術・理論によって「利益を得る者」が出るようにし、技術・理論によって報酬を得る少数の人間と、その技術・理論で金ではない受益(便利さ、安全、安心など)を得て報酬の資金源となる多数の人間が出る仕組みにしていくということが重要であるように思います。

平たい言い方をするなら、あらゆる懸念事項はそれを「金儲け」に転化または昇華することができれば、速やかに解決に向かうということでしょうか。
CO2排出量規制を例に挙げれば、「排出権の売買」というシステムが機能し始めたことによって、そこからくる「旨み」、事業が、これの実現を加速していますね。

中葉さんのテーマであろうと思われる「持続可能な」についても、それによって利益(報酬)を得る少数の人間と、公益を得て報酬を得る人間の資金源であることをいとわない多数の人間が必要なのではありませんか?
また、そうした「それによって利益を得る少数の人間」の存在をどのように受容しているのか(そもそも受容しているのか)、そうした概念をなしに「良心に対する期待」だけで成立させようと言うものなのかが、いまひとつはっきりしません。

「名刺の裏に、概念と目的と手段と収益獲得方法のすべてを記述できるようにまとめる」
というのは、営業の基本中の基本と言われますし、企画書の作成でも「最大でもA4一枚ですべての概略を説明できる」というのは、これまた基本だと思うのですが。

中葉さんのお話は、いつも「参考資料」への接続があるだけで、全体の概要の解説がないところが、「専門家によるノウハウの占有」を連想させてしまいます。


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