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テロ対策

500ヤッス:2004/08/25(水) 11:50
それを止める方法は、基本的には「ない」。

言い分を聞けばテロは止むか?
言い分を飲んだことによって不利になった側が、テロリストの居住地域に対して「逆テロ」を
するかもしれない。今のところ、アメリカなどは抑制が利いていて、「報復をする場合ですら
軍として国の指揮の下で行う」ということになっている。アフガン戦争、イラク戦争は、実は
そうだったのかもしれん。

それでも、軍が国の指揮を離れて勝手に戦争を始めたわけじゃないから、最高指導者を
説得できれば戦争は「我慢できる」。

が、細胞組織的テロというのは厄介で、指導者に服従して命令に従っているのではなく、
指導者が提示した「理念」を、各自がそれぞれに解釈し、各自が正義感を持って自分の
行為を正当化する、そして各自が勝手に攻撃を始める。(同時テロは例外)

つまり、理念の提示者である指導者を仮に逮捕または殺害できても、理念を殺せない
かぎりテロはなくならない。テロリストを殺しても後継者や息子が後を継ぐし。

ということは、対テロ戦争というのは「相手の物理的領土を破壊し、指導的立場の人間、現場の
兵士を殺す」という従来的な戦争ではなく、「相手の理念を殺す」という戦争ということになる。

身体を殺すことができても心を殺すことはなかなかできるもんじゃないわけで、これが
不特定多数が支持し、自分なりに解釈している「理念」ともなればますます厄介。

テロ対策の大部分は「攻撃に対する防御方法」「攻撃を未然に防止する方法」にシフトしていて、
攻撃を仕掛けようと言う意志そのものを挫く方法というのはないことになっている。研究もされてない。
でも、攻撃を仕掛けようという「理念」そのものを挫く方法が見つからない限り、理念殺しの方法が
出てこない限りは、テロは阻めない。

だがしかし。
思想の自由を掲げる側の人間は、相手の理念を殺すということは自己矛盾にも繋がるから、
建前としてはできない。しかし相手の理念を許すと、自分たちに危害が及ぶ。
相手の理念の恣にすればしたで、自分たちが脅かされる。

さあ、困った。


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