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戦争と性−進駐軍慰安婦より
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戦況が泥沼化し、兵力が低下する中で、「より広範囲の治安維持を」という絶対的な要請の前に、分散配置そのものを廃止するわけにはいかなかったというのが本当のところであろう。憲兵はおろか将校の目さえ届かない各地のトーチカ分遣隊の多くは、その一つ一つが小さな無法空間となり、支配下の村に対する軍事独裁者となっていく。こうして、日本軍の軍紀は確実に崩壊していき、日本兵による性暴力も慢性化していくのである。
例えば、一九四二年一二月に行われた北支那方面軍指揮下の兵団長会同の場で、軍紀違反の犯罪が多発している状況が指摘され、方面軍司令部より示された「軍紀振作ノ対策ニ就テ」は、その「緒言」において次のように述べていた。
方面軍軍紀振作ノ実情ヲ視ルニ、其ノ犯罪数ニ於テ漸次減少ノ傾向ニアリト雖モ、一部ニ在リテハ建軍ノ本義ニ悖リ軍紀ヲ破壊スル悪質犯、特ニ対上官犯、逃亡離隊犯、辱職犯、強姦犯、掠奪犯等最モ忌ムヘキ犯罪依然トシテ多発シアルノミナラス、行方不明、兵器ノ亡失等未タ其ノ跡ヲ絶タス、寔ニ寒心ニ堪ス。茲ニ其ノ原因ヲ探求スルト共ニ之カ振作ノ為留意スヘキ事項ニ就キ説述セントス。
続く「第一、犯罪非行発生ノ状況」では、分散配置に伴う弊害をあげて、
六、分屯隊、分遣隊、独立勤務者等、幹部特ニ上級幹部ノ指導監督不十分ナル部隊ニ多発ス。
とし、さらに「第二、軍紀振作ノ手段」では次のように指摘する。
四、(前略)荒涼タル戦場ニ於テハ、人心動(ヤヤ)モスレハ荒怠シ、上下緊張ヲ缺キ、感情ニ疎隔或ハ自暴自棄ノ心境ニ陥リ、軍紀ノ弛緩ヲ來シ易シ。故に幹部以下聖戦ノ本義ニ徹シ、崇高ナル自己ノ責務ヲ自覚シ、常ニ前途ノ光明ニ向ヒ相携ヘテ邁進スルノ気風ヲ養ヒ、多面適切ナル慰安ノ方法ヲ講シ、又戦地特別休暇ノ実施ヲ適正ニスル等、和気藹々タル軍隊家庭ノ建設ニ努メサルヘカラス。(後略)
こうした建前を連呼するだけで軍紀が「振作」され、強姦等の犯罪行為がなくなるならば、証言篇に語られているような忌まわしい事件が起こるはずはない。まして「適切ナル慰安ノ方法」など講じられるはずもない分散配置の部隊においては、その部隊自身が自らのやり方で「慰安ノ方法」を講ずることを抑止するどころか、むしろそれを煽り立てる結果になったとして不思議ではない。
(中略)
しかし、こうした処置(引用者注:罰則強化)が少しでも効果があるとすれば、それは憲兵や将校クラスの上官が目を光らせることのできる都市部や比較的大規模な部隊が駐屯する地域の場合であり、高度分散配置における治外法権的空間においてはそれもただの建前でしかなかった。
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