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戦争と性−進駐軍慰安婦より
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「法廷」では、二人の元日本軍兵士が証言を行なった。金子安次さんは前線に朝鮮人「慰安婦」を連れていく「巡回慰安婦」移送の護衛を体験していた。彼はトラックで運ばれた「慰安婦」に群がる軍人たちの様子や自らが通った慰安所の体験、くじ引きで順番を決めて六人で一人の中国人の女性を強姦したことなどを告白した。さらに、慰安所は強姦防止策として効果的であったかという検事の質問に対して、彼はこう証言した。
「役に立っていたとは思いません。慰安所で一円五○銭払うんだったら作戦に行って強姦すればただでできる。そういう考えを持っていました」、「女は子どもを生むから殺せ、子供は大きくなったら我々に反抗するから殺せと命令され、どうせ殺すんだったら強姦した方がいいという気持ちで強姦しました」と。現在もなお慰安所設置を必要悪だったとして正当化する声があるが、証言は強姦の常態化が実は日本軍の体質であったことを暴くものであった。
一方、鈴木良雄さんは部下が慰安所に行くよう取り計らったことや、婚約者がいたためしばらくは慰安所に行かなかったものの、戦況が悪化してくると「どうせ生きて帰れないのだから、男として生まれたからには一通り女遊びもやっておこうという考えになり慰安所に行くようになった」と語った。そして彼もまた、「軍隊に強姦はつきもので、日常茶飯事だった」、「兵隊たちは女を見つければ強姦した」と証言した。
(中略)
二人は、なぜ、このような場に出てきて証言するのかという検事の問いに、きっぱりと応えた。
「性暴力についてはなかなか話しにくいことで、証言する人も非常に少ない。しかし、この問題を抜きにしたら戦争の実態は出てこないのです。本当の戦争はこうなんだということがはっきりしない。それで恥をしのんで証言しているのです」
VAWW-NETジャパン編『裁かれた戦時性暴力──「日本軍性奴隷制を裁く女性国際戦犯法廷」とは何であったか』(現代書館)
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