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戦争と性−進駐軍慰安婦より

1017中田 </b><font color=#800000>(riQdTYdc)</font><b>:2004/08/06(金) 18:00
一九三八年二月七日付け、和歌山県知事(警察部長)から内務省警保局長宛「時局利用婦女誘拐被疑事件に関する件」報告は、慰安婦徴集過程に於いて誘拐と見なされた事例であると共にこの間の一連の事情が明らかにされています。

事例は込み入っているのですが、順を追って説明していきます。

当県下田辺警察署に於いて標記事件が発生し取り調べ状況を報告するとしています。

昭和十三年(一九三八年)一月六日、田辺町通称文里飲食店街に於いて三名の挙動不審の男が徘徊しており注意中のところ、内二名は文里水上派出所巡査に対し「疑わしきものに非ず。軍部よりの命令にて上海皇軍慰安所に送る酌婦募集に来たものであり三千名の要求に対し七十名は昭和十三年一月三日陸軍御用船にて長崎港より憲兵護衛の上送致済みである」と称したのです。

真相に不審を抱いた情報係巡査をして捜査していますと、文里港料理店萬亭事中井方に登楼し酌婦を呼び酌せしめながら上海行きを薦めつつあって交渉方法に付き無智(ママ)なる婦女子に対し金儲け良き点軍隊のみを相手に慰問し食料は軍より支給する等誘拐の容疑あるを以て被疑(者)を同行取締を開始しました。

被疑者は大阪市在住の貸席業佐賀と同金澤、海南市在住の紹介業平岡の三名でした。その金澤の自供によると、昭和十二年秋頃、会社重役小西、貸席業中野、同藤村ら三人は陸軍御用商人氏名不詳某と共上京し徳久少佐を介し荒木大将、頭山満と会合の上、上海皇軍の風紀衛生上年内に内地より三千名の娼婦を送る事となり、詳しい事情を知らないが藤村、小西の両名にて七十名を送り九條警察署(大阪府)長、長崎県外事課に於いて便宜を受けたという。

金澤は募集に際して藤村の手先として和歌山に入り込んでみたものの勝手を知らないので平岡に案内させ御坊町に於いて当二十六歳、二十八歳の女性両名の前借金を支払い海南市平岡方に預けてあると自供したのです。

長崎県外事課及び九條警察署に照会した回答も添えられています。

長崎県外事警察課長からの回答中
皇軍将兵慰安婦女渡来につき便宜供与方依頼の件

在上海日本総領事館警察署

本件に関し前線各地に於ける皇軍の進展に伴い将兵の慰安方に付き関係諸機関に於いて考究中のところ、当館陸軍武官室憲兵隊合議の結果施設の一端として前線各地に軍慰安所(事実上の貸座敷)を左記要領により設置することとなった。

大阪九條警察署長よりの田辺署長宛回答

陳者この度上海派遣軍慰安所従業酌婦募集方に関し内務省より非公式ながら当府警察部長へ依頼の次第も有り。この当府に於いては相当便宜を与え既に第一回は本月三日渡航せしめたる次第にて目下貴管下へも募集者出張中の趣なるが左記の者は当署管内居住者にして身元不正者に非ざる者関係者より願出候に就き之が事実に相違なき点のみ小職に於いて証明書致し候

        記

金澤

以上によって、慰安婦募集活動中に於いて、地方では誘拐に類した犯罪であると判断されていたことが分かります。また、ここで陸軍御用商人が暗躍している状況が垣間見られます。真偽不明であった三千名の慰安婦派遣の件も大阪九條警察署長よりの田辺署長宛回答により内務省が募集に関し依頼したことが明らかになっています。即ち事実だったのです。

群馬県の事例で上がっているように関西方面には内務省から非公式に依頼があったようですが、庁府県全部に対して通牒しなかったが故に、不審を抱いた地方の県当局が内務省に報告文を寄越し、それを受けて内務省が公式に「支那渡航婦女の取扱に関する件」に於いて軍慰安婦派遣を黙認するように通牒したのです。




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