[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
メール
| |
ウェストファリア体制の次にくるもの
33
:
中葉
◆22bKXenR5Q
:2007/03/25(日) 11:17:47
マックスウェルの学説は、現在の状況を見るのに必要な状況をまさに提供している。
彼の指摘によれば、もっとも単純な物質系においてさえ、
彼が特異点と呼ぶ瞬間がごく稀に出てくる。この特異点においては、
無限小的に小さな力が、 出来事の全体的配置の中でのその特徴と位置によって、
ちょうど一つの小石が地すべりの始まりとなるように、
ほとんど信じがたいほどのマグニチュードの変化を ひきおこすことができる。
この教説は、歴史における人間の個性の直接的衝撃というものを考慮する余地を認めている。
たんに大衆運動による衝撃だけではなく、適時、適所に身をおいて、
適切な目的を実現するために介入しようと目をみはっている個人や小集団による衝撃である。
そのような瞬間――それは明らかに仏陀、イエス、マホメットの実例を説明してはいないだろうか――には、
たった一人の人間の人格が、抵抗できないかのように見える諸制度の慣性にうちかつ場合が生じうる。
幸いにも、マックスウェルの指摘によれば、系(システム)が高級、かつ複雑であればあるほど、
特異点の生じる頻度は高くなる。物質系よりも生物系におけるほうが特異点は多く生じ、
蟻の生活より人間の生活のほうが多い。従って、いまなにが可能であるかについてのわれわれの感知力は、
既知のもの、典型的なもの、予見できるものにもとづけば、
まず絶対に不可能としか思えないものについても正当な考慮を払っていなければ、
本当は健全だとはいえないのである。 (L.マンフォード“人間―過去・現在・未来:下巻”、pp.101-102)
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板