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ウェストファリア体制の次にくるもの

3壱学生:2003/02/28(金) 20:23
>ヤスツ氏
これは非常に難しい問題提起です。
まず規範論(「あるべき」論)で語るのか実体論(「こうある」論)なのか、と言う問題。
さらには規範論を置いておくとして、可能性のみで話すとしても、です。
これがちゃんと語れるなら、いますぐ大学教授にでもなれるでしょうね(笑)。
どれくらい難しいかと言えば「世界を平和にする方法を考える」のと同じくらいの難易度です。

とは言え、この問題は政治学を学ぶ者や国際情勢を観察する者の誰もが一度は考える問題であり、
その意味では「回答」は出せなくとも「回答する際に考えなければいけない事」を考えるだけでも意味のある事だとは思います。

で、僕が取り合えず考えつくだけでも、大きく分けて三つの分野について考えなければならないでしょう。
それは
1、安全保障 2、経済 3、理念・政治思想  についてです。
(これはざっと僕が考えついただけですので、おそらく他の分野もあるでしょう)

今回は「安全保障」について、>>2にある「アメリカの一極覇権体制」とからめて考えてみる事にしましょう(その内気が向いたら他の事に付いても考えてみます)。

「ウェストファリア体制」以前の古典的帝国の場合でも、それ以降の大英帝国のような近代的帝国の場合でも、
結局の所「帝国の過拡張(オーバーストレッチ)」という問題からは逃れる事ができませんでした。
この「オーバーストレッチ」という問題は要するに、安全保障上重要だが経済的な利益が少ない場所から帝国が手を引けなかった事が全てです。
仮にアメリカの一極覇権が実現するとして、アメリカがその轍から逃れる事ができるのか否か、それが一つの論点となるでしょう。

悲観的に考えるならば、アメリカは結局歴史を繰り返し秩序は崩壊、新たなる覇権国ができるまで(その過程での世界戦争により)無秩序になるでしょう。
逆に楽観的に考えるならば、アメリカはRMAに代表される情報技術の恩恵により低コストでの覇権確立・世界支配を実現して秩序がもたらされるかも知れません。
僕には将来どちらに転ぶのか、予見する事は正直できません。
(この論点は機会があれば後で触れる「世界システム論」の観点とも絡んでくるでしょう)

それとももしかしたらアメリカも過去の事例に学び、19世紀のような古典外交の立場をとり、結局「ウェストファリア体制」に順応するかもしれません。
僕の個人的な(根拠の無い)予想を言えば、世界各地で手痛い授業料を払ってアメリカがこの観点になって、
「アメリカ主導ではあるが大国間の協調」による秩序が成立するのでは、と考えます。


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