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インテリジェンスしゅうれんと慧智を求める旅路

1藤原肇:2011/07/08(金) 23:49:36
台湾から東京に戻る飛行機の中で考えたのだが、「新記事」の中に書き始めた記事は章建てを新たにして、書き始めた方がよさそうだと思うので、書き始めた幾つかをここに移して書き続けることにしたい。
というのは、私は台湾を引き上げることを決断して、過去二ヶ月半ほど費やして蔵書の荷造りをし、約80の段ボールの箱に荷物を作ったが、お陰で手を酷使して腱鞘炎になり、左手首がに電気が発生して痛くてならない。
どこかにフリードリッヒ大王に招かれたヴォルテールに似た状況になったと書いたと思うが、私は台湾を去ることにしたが、それに福島原発の爆発が関係していたことは、「ニューリーダー」七月号の記事を参照して頂きたい。
<移した記事>
名前:藤原肇 投稿日: 2011/06/27(月) 17:30:39
こんなことは明らかにしたくないことだが、なぜ、「宇宙巡礼」の「書店」を再開して欲しいと、私が切望する理由について書けば、そこで『間脳幻想』が買えるだけでなく、『平成幕末のダイアグノシス』が入手可能な唯一の場所で、これが日本の運命を決定づける意味を持つからだ。
私の読者なら理解する人もいるはずだし、かつての日本の優れたジャーナリストの中には、あの本でヒントを得て調査した結果、幾つもの犯罪のスクープを成し遂げ、「目から鱗が落ちた」と喜んで私に報告し、感謝の言葉を聞かせてくれたことが懐かしい思い出になっている。
というのは、あの本には日本の社会の全体像を組み立てる上で、暗号を解くキイワードに相当するものがあり、それで全体像を描いた人もいた。なぜなら、日本のトップのジャーナリストでも出来ないのに、外国に住んでいた私が日本の裏社会について、なぜあれだけのことを書けたかと言うと、そこに私流のインテリジェンスの秘密があったからだ。

88 名前:藤原肇 投稿日: 2011/06/28(火) 09:23:56
権力欲だけが異常なほど強いが、責任感の欠如に加えて無能な菅首相の精神と生態を理解する上で、とても役に立つ症状と行動原理について、『平成幕末のダイアグノシス』には極めて明白に書いてある。
疑問に思う人はこの本をじっくりと読み直した上で、「ニューリーダー」の今月号の岡田さんとの対談を読むことだ。
すでに発行されているからそれを読んだ人の反応を見た上で、なぜこの問題が重要かについての議論を進めたい。
日本人は最近のベストセラーばかりを追いかけ、数年前の事件や本は過去のことだと軽視して忘れるが、過去は歴史で歴史の教訓は貴重だのに、古い本を持つ情報的な価値を評価しない。
そのために、この国は知恵の蓄積がなされないし、眼力のある人には目の前で見えていることだのに、大部分の人には見えないという現象のあることが、納得できるのではないだろうか。
歴史に学ばない日本人の悪しき習慣と態度は、昔に活躍したり貢献した人を粗末にして平然としているが、アメリカの数倍の長さの歴史があるのに、それが腐り果てているのが惜しまれる。
しかも、百年足らずの前のことでさえ知らず、小説で読んだことを歴史と勘違いしているのだから救いがない。
だから、私はより年上の人たちとの対談が多くなり、彼らの体験や知恵を活字に残したいと努力しているが、日本ではプラトンを始め対談を読める人が少なく、幾ら試みてもそれを理解できる編集者が少ないのが、コミックしか興味を示さない国の幼稚さだから、菅直人の如き男に政治を弄ばれてしまうのである。

2T.N.:2011/07/09(土) 22:59:56
 書籍の電子化がもう少し進めば、引越し時に蔵書の重さで気が重くなる最後の時代だった、ということになる
かもしれないですね。

3藤原肇:2011/07/10(日) 07:29:26
昨日は深川の東京ビッグサイトで行われている、東京国際ブックフェアに行ってきましたが。、今年のメインテーマはスペインであり、各国がブースを持って展示と商談をしていると耳にしたからです。実は「Mountains of Dreams」「Japan's Zombie Politics」をスペイン語訳しておけば、その後に電子化が実現する布石になるし、スペイン語人口の方が英語人口よりも多いので、人類のためになりそうだと思い当たったからで、その可能性を探るのが目的の一つでした。
ただ、残念なことに東京のブックフェアはタコ壺状態であり、日本の出版社が自社の本を入場者に売ることが目的で、西欧のブックフェアのように出版文化の可能性と結びつけ、著者、出版社、翻訳者、読者などの出会いの場として、一種のサロン的な楽市楽座の雰囲気はなく、フランクフルトのブックフェアの千分の一の魅力もなかったのは残念でした。日本人は知的なものよりも実務的な商売の方を好み、ソフトよりもハードの方が関心の対象だという印象が濃厚でした。
それは本のコンテンツよりも以下に売るかが中心だし、目下ブーム現象を呈している電子出版の器具に関心が集まり、まるでラスベガスの電子展や自動車ショー的な感じで、この国は出版文化より出版ビジネスが主体だという感じです。しかも、情報革命の大局をはっきり捉えるというよりも、いかにして早く新製品を作り他社より一歩先を行くという、小手先の改良の商品の展示という感じが強いのです。まるで、アップルが新製品を出すと強烈して買い求める、そんなオタクの集まりの感じがしました。
しかし、電子化に対しての時代の流れは進んでおり、紙の本だとその移動が大変であることに関しては、引越しの度に苦労して来た自分の生涯が、過去のものになりつつあるという実感は強烈でした。
TNさんの書き込みに啓発されて思い当たったのですが、「宇宙巡礼」の「名著復刻」において、これまで六冊の拙著の電子化が読者有志の貢献によって実現しており、これは多くの未知の読者にとって有難いことだと痛感します。だが、皆さんが仕事を持って忙しい立場の人の自発行為に基づいているので、暫くはそれが途絶えているのは仕方がないとはいえ、これを何とか有意義な形で継続できないかと考え、かつてこの件についてある人と議論したことを思い出しました。
その人が言うには、中国には日本語を勉強しているだけでなく、コンピュータにも詳しい大学生が沢山いるのに、奨学金制度が余り良くないために雑用で働いており、そういう学生たちにより知的な仕事を提供したら彼らも喜ぶだけでなく、、予算的にも目鼻が建つのではないかということでした。このアイディアを若い日本の高校生に応用することも、ファストフードの店員として働いて資金作りをするよりも、はるかに良いのではないかと思い当たった次第です。

4藤原肇:2011/07/10(日) 15:47:24
今は未だ書くべき時期ではないと思うので、そのうち考えが熟すような後になってから再び取り上げるつもりが、台湾を去る決断をしたのは単に福島原発に対して、日本政府のお粗末な対応で対日感情が悪化したためだけではない。
確かに、それが日本人であるより江戸っ子の私に対して、礼儀と尊敬の念が衰えた原因を作ったかも知れないが、中村元先生の「ブッダの言葉」の中に、「自噴よりも優れ、あるいは、等しい朋友には親しみ近づくべきである。このような朋友を得ることが出来なければ、罪過のない生活を楽しんで、犀の角のようにただ1人歩め」という言葉に遭遇して、地平の彼方を目指して荒野を歩む犀の運命に歩調を合わせる方が、救い難い日本人の桎梏を引きずるよりも増しかと考えたからです。
広島、長崎に続いて福島でも放射能を撒き散らし、世界に向けての加害者になっているのに、それに気づかない愚鈍さはインテリジェンスとも遠いし、犯罪者の仲間入りをすることをも意味するので、今回の311地震の天災を人災にした愚かな過ちは、まさに暴政への総決算としての意味を持つのかもしれない。それにしても、金儲け主義で堕落した大乗仏教よりも、小乗仏教の方がまとものように思うようになった次第。また、生命知は理屈ではなく生命愛に直結しており、そんな中で台湾滞在の成果と総決算の形で書いたが、地震の前に完成していたのに出版に手間取り、お陰であとがきに地震がらみのことまで書き加えることが実現した、間もなく本が「生命知の殿堂」の名前で出るのは、シンクロニシティだという印象を抱かせます。

5ヒロイエ:2011/07/10(日) 22:35:50
脱線するかもしれませんが、お許しください。
ここ数年、余裕がなく、藤原さんの本の復刊、記事の復活そして、記事の発掘が滞っていることは
参加していた一人として、心苦しく感じるしだいです。
実際、いくつかの記事は、発掘され、目次までは出ていますが、それ以降進められずにいるのと
技術革新に対応できていないこともひとつの原因かと感じており、先日
国会図書館へ行って{BIG-A}の中にいくつかの記事を見つけております。
古い記事はある意味、表現の熟成はないかもしれませんが、そのものに鋭く切り込んでいく
感じがあるような気がしております。

話は飛びますが、日本の出版は死んだも同然となっていると思います。昨年はドラッカーが
わけのわからない小説でヒットしましたが、私に言わせれば、数年前にはやったコトラー
本の二番煎じに過ぎません。われもわれもとコトラーとマーケティングがはやりましたが
いまやドラッカー一色、挙句はわけのわからない映画になる始末で、息子の同級生が主人公の
芸能人に釣られて見に行ったと聞いたので感想をきかせてもらったらやはり
いったに何の映画かわからんかった。最低の評価が返ってきたようです(予想通りですが)。

かって、有志で集まった際に、使ったお店が、この原発事件のおかげで閉店したとの
情報が入ってきました(すでにっ知ってられる方が多いと思いますが)。
このオーナーのコメントを掲載します。

国が安全という残留農薬や化学肥料などの問題点を指摘し、完全無農薬有機・自然・栽培の契約農家とともに『美味しく食べて健康になる食事』をみなさんに提案してまいりました。しかしながら、震災にともなう原発事故の影響で東京の空気や土、水もあっさりと汚染されてしまいました。この間、契約農家の野菜も出荷停止となったり、本来健全であった魚や肉類にも放射能の影響が出てくるようになりました。私はそのような状況下で、レストランにとって最低限の必要条件=『安全な食事』をみなさんに提供するのを不可能と考え、また、今後短期間に事態の収束が見込めないため、閉店の決断をいたしました。

全文は以下
http://www.lesbrindes.net/

思うに、いつの間にか、節電に摩り替えられえていることに疑問を持たない人には驚きます。
小さなことに怒ることを子供じみているとするこの国は、すべての面で藤原さんが警告していた
沈没を、ハード以外すべてで行ってしまうのかも知れませんが、なんとか次の世代には、本当の脱藩を
行わせたいと微力ながら対応させていただきます。

70を超えてなお、修行の道を歩む決断をされた藤原さんの新著に期待をのせて

6藤原肇:2011/07/11(月) 08:21:31
再び東京ブックフェアでの観察と体験に戻れば、この祭典に参加した外国人は少なかったし、米英仏独の主要先進読書国の参加はなかった。おそらくこれまで十数回催された体験で、参加しても意味がないことを見抜いていたのだろう。ポーランド大使館の招待状を持つ私は、Oversea Visitor なる表札を首に吊るし、各国が開くブースを訪問したのだが、メインのスペインは大使館の文化部が担当し、本よりもスペイン案内で観光案内に近く、本のことに無知な役人ばかりで面白くなかった。
投機ブームの金満バブルに酔う中国は、大きなブースを三つも開いて賑やかであり、そのうち出版専門のブースで中国人二人を相手に、「ゾンビ政治」の中国版翻訳の商談を試みた。靖国神社問題であれほど日中関係を壊し、日本の毛沢東を演じた小泉政治について、徹底的に暴いた内容の本だから、共産政府首脳は秘密の翻訳で読んでいても、十五億の中国人は本の存在もしらないので、2パーミルが読むだけで3000部売れる。だが、日本語版は三割削られているから、英語版から中文版を作るべきだと言ったら、「日本は中国と違って出版と表現の自由があるから、削るなんてことがあるのですか」と目を丸くしていた。だから、出版妨害があったので書評はゼロの日本新記録だから、わざわざ英語版を作り世界の大学を700校選び、歴史の証言として図書館に寄贈しておいたし、北京大学や清華大学にもあるよと教えて置いた。同じことは「Mountains of Dreams」でも試みたが、あの本の裏表紙には北京への禁句があり、隠し文字や暗号はインテリジェンスの粋だから、それに気づかずに中文版がでたならば、歴史のパロディとして最高傑作になる。

7藤原肇:2011/07/12(火) 07:48:49
ブックフェアで味わった興味深いもう一つの体験は、韓国のブースに立ち寄った時のものであり、次の冬期オリンピックの開催が韓国に決まったので、「Mountains of Dreams」を売り込んでハングル版を作れば、新しい火種を提供できると考えた。そこで中年女性がいるブースを訪れたのだが、話のついでから著書の紹介をする過程で、「Japan’s Zombie Politics」と翻訳の話になり、ハングル版の『小泉純一郎と日本の病理』を取りだしたら、その女性が「この本を読んだわ」と言った。まさかと思ったので「貴女は学生さん?」と聞いたら、大学は十年以上も前に出ているという。
なぜこんな質問をしたかといえば、かつてロスのコレア・タウンの本屋で出会った、米国留学に来たばかりという韓国の若者から、ハングル版になった小泉についての拙著が、ソウル大学の政治学部で必読文献だったから、自分は読んだという学生に遭遇していた。だが、一般の女性までが読んでいたとは思わず、こんな変な質問をしてしまったのである。
 なにしろ、安作りのペーパーバックスの日本語版とは違い、『韓国日報』の政治部次長が訳した、紙質も良く装丁も立派なハングル版は、一万五千ウォンもして値段も高く、日本語版にない註や索引まであり、どうみても学術書スタイルになっていて、とても一般向けとは思えなかった。ただ、この本は全面的にハングルばかりであり、小見出しも変えてある感じがしたが、ハングルは私にとってチンプンカンプンだから、どう変わっているか見当がつかなかった。ただ、ハングル版は日本語版からの翻訳であり、光文社の編集部が勝手につけた、「資料」まで翻訳して付けてあることが、私にとっては不本意に属していた。

8T.N.:2011/07/14(木) 05:22:58
 嘗て日本で初めてCD-ROM版の百科事典が発売されたとき、その価格は同じ内容の紙の百科事典セットとほとんど
同じでした。新聞に批判の投書があり、印刷や製本が不要なCD-ROMがほとんど同価格なのはおかしい、というもので
した。これに対し出版社からの反論の投書では、そもそもデータの制作に膨大な手間とコストが掛かっているから、
決して高くないとのこと。当時、両方の投書を読み、出版社の言い分に理があるかなと思ったのですが、経済的には
最初の投書者の指摘通りになっていきました。CD-ROM版の百科事典の価格はどんどん下がり、今では無料かつ更新の
頻度が高いウィキペディア等に、ほとんど駆逐されてしまいました。
 書籍の電子化は事典のような断片的な情報を扱うものから進んでいくでしょうが、結局読者は何に金を払っている
のか。紙の本であろうと、電子書籍であろうと、日本人にとって最も切実な情報が日本語で読めないのが、当たり前
となってしまっているのでは。

10藤原肇:2011/07/22(金) 23:51:13
そこで話題は「Japan’s Zombie Politics」のことに移り、彼女にとっては嫌みに聞こえたかもしれないが、せっかく私の本に関心を持って読んでも、ハングル版は日本語版から翻訳したもので、日本語版は私の原稿が大幅に削られて、大事なことがおよそ三割近く削除されていると教えた。すると彼女は「そんなことは構わない」と言い、削除を不満に思うのは著者の問題であり、読者にとっては本を読むことによって、新しい知識を得ることが大切だから、削られた部分があっても関係ないと断言した。
そう言われてみるともっともであり、手応えを感じたので読後感を聞くと、日本の政治が韓国より酷いことが分かり、韓国の将来に対して自信を持ったが、日本がこんなに酷いと北朝鮮が暴走し、その背後にいる中国が好き勝手をし始める危惧が、いよいよ強く感じて心配だと嘆息した。
これは面白い意見だと思った私は、「Mountains of Dreams」のある部分を彼女に見せて、北京オリンピックの政治的な意味合いが、ベルリンやモスクワ大会と相似象だから、体制が十年は持たないと予告したと言った。


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