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教養(リベラルアーツ)と場創り(共創)に向けて
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:
尾崎清之輔
:2007/11/11(日) 22:32:53
『投機』という言葉は、一般的には賤民資本主義社会を構成する「金銭またはそれに準ずる取引における短期的な利鞘の獲得行為」として捉えられておりますが、その語源が禅語であったことは、『New Learder』10月号の編集後記で初めて知りました。
(尚、編集後記者ご自身も芥川賞作家の玄侑宗久氏に会って初めて知ったとのことです)
その編集後記から該当する箇所を以下にご紹介させて頂きます。
◆本来、投機とは「機に投ず」と読み、修行者が真理の世界に参入して道と合一する体験を指す言葉だった。それがいつのまにか商取引の世界に転用され、「私」の欲得を示す言葉になった。本当の投機とは、身につけてきた一切の概念を捨てからだ一つに戻る勇気のことだという。
玄侑宗久氏も自らのエッセイにて、『いつのまに、どうして商取引などという概念だらけの世界に転用され、「私」の欲得を示す言葉になってしまったんだろう。』と仰っておりますが、ちょっと歴史を振り返れば、マネーが価値交換媒体としての役割以上の存在になってしまってから、非常に長い歳月を経てきたことが良く分かります。
しかも、マネーは今やほぼ完全に電子化されてしまったため、本当に文字通りの単なる概念でしかなくなくなってしまい、その概念があたかも実体の如く振る舞ってやりたい放題、といったところですが、申し上げるまでもなく、このような状況はオイルピークや食糧ピークなどの実状と併せて間もなく大崩壊するでしょうし、その前の残飯あさりの加速度がますます上がることは必定ですが、そのような中でもパニックに陥ることなく、クライシス後の秩序構築へ向けた準備を怠らないよう日々努めたいと思います。
◆『日本人の新しい「気概」の創造―戦後の腑抜け日本人を蘇生させるのは老荘思想だ』日下藤吾(著)(日新報道)
著者の日下藤吾さんは、今年5月に100歳を目前にして大往生されましたが、あの中野正剛の弟子であり、中野正剛、廣田弘毅、緒方竹虎などを輩出した修猷館の出身で、戦時中は企画院の調査官を、戦後は専修大、拓殖大、青山学院大の教授ならびに名誉教授を努められており、坂口三郎さんと同じタイプの毒を持つ個性的なご老人という印象がございますが、書籍の説明文に『「正義」と「恥」が失われた日本に未来はあるのか。暗黒の中から抜け出て、新しい光を得るべく、中国の老子、荘子の思想を語る。』とございますように、老荘思想(著書で触れられているのは主に荘子)を通じて、現代の暗黒と間近に控えたクライシスからの脱却を図るための良書の一つと考えております。
また、この本では「捉われ」や「こだわり」を捨て去るべく、禅の教えについても幾つか散りばめられておりましたが、一読して、『正法眼蔵』における雪峰義存と庵主の話を思い出し、『道得』という難解な世界へ至るにはまだまだ多くの時と修養が必要であると、改めて考えさせられました。
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