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教養(リベラルアーツ)と場創り(共創)に向けて
27
:
田中治
:2007/11/27(火) 13:22:28
「教養と場作り」という素晴らしいスレッドが立ち上がり、尾崎さんが連日幅広いテーマで投稿をしてくださるおかげでこちらも大いに刺激されている。尾崎さんほどの洞察眼や幅広い知識は持ち合わせていないものの、なんとか様々な話題に絡めて投稿に参加させていただきたいと思う。
当方は、東京都心に住んでいるが、窓から外を眺めると、最近の建物はみな一様に空へ空へと向かって伸びている。以前、イタリア中部トスカーナ地方を車で走り回ったことがあるがその時、サン・ジミニャーノという中世の街が目前に現れ、その異様な様にしばし考え込んでしまったことがある。その昔富裕な商人達がその富を塔の高さで競ったというのだが、街の規模に対する塔の高さのバランスが悪くゆえに奇妙に映った。天へ向かって志向する建築といえば、時折テレビのニュースで見るニューヨークの摩天楼と合わせて、ふと頭にブリューゲルの「バベルの塔」が浮かんだ。昨年だったか、バベルという名の映画もあったが、それはともかく、「バベルの塔」は傲慢になった人間に対する戒めの意があることと合わせ、21世紀初頭に、この象徴であるツインタワーの崩壊を目の当たりにして、謙虚さと理性の必要性を感じる今日この頃である。無秩序に立ち並ぶ東京都心の高層建築群を眺めながら、かつてロマネスク様式には集中式とバシリカ式があり、一方は地から天へ向かって伸びる垂直方向、他方は入り口から祭壇に向かって伸びる水平方向が特徴であったが、そのふたつの方向性が黄金比と組み合わさったのがゴシック建築であるならば、それらが栄えた地方はどこであったかなどと頭の中で遊んでいたところ、先日偶然に、NHKのBSハイビジョン特集番組として3夜連続に「ハプスブルグ家」の題で放送されていたものを見た。当初はそれほど期待もなく見ていたのだが、大変に興味深い内容が含まれており、図らずも欧州理解の一助にもなった。15世紀にマキシミリアン1世がブルゴーニュ公国の王女マリアと結婚し勢力を拡大したが、フランドル地方の栄華を目の当たりにし、当時イタリア・ルネッサンスよりも前に栄えていたフランドルのゴシック建築や絵画、また当時他の地域にはまだなかったポリフォニー音楽に感銘し、彼はそれを積極的に取り入れて後にウィーンでも栄えることになる。ウィーンはゴシック建築の都としてはもちろん音楽の都としても数々の作曲家を排出し続けた。それは藤原・藤井両博士の「間脳幻想」にもあるように、今日でも我々は体感することができる。またこの「異国」での経験がのちの多民族国家運営の教訓になったようだ。ゴシック建築の傑作として北フランスにパリを囲んでランス・シャルトル・ルーアン・サン=ドニ、ランやパリのノートルダム寺院といったゴシック建築の最高峰として大聖堂が存在しているがその関連性と合わせて、のちにブルボン王朝に繋がる、「ブルゴーニュ公国」の歴史を紐解くことの必要性も感じた。同時に欧州においては特に、地図上の国境線はもちろん国家(Nation)を見るのと同時に地域(Region)を知ることがより深い歴史理解につながることを再認識させられた。
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