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【news+】ニュース速報スレ【全般】★9
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■グローバル化を阻む「年功的人事制度」を払拭する
日本企業の人材のグローバル化を阻む最大の要因は、年功的人事制度にあると指摘されている。同社はこれを払拭し、年齢や能力に関係なく、本人が従事している職務や役割に着目し、同じ役割(ポスト)であれば給与水準も同等にする仕組みを導入しようとしている。世界共通の制度を今年中にも日本に先行導入する予定だ。
もちろん世界の全社員を同一の給与制度や教育体系で動かそうというわけではない。それぞれの国、独自のローカルな文化に基づく制度は尊重しつつ、企業理念に基づく世界共通の価値観を横串で通す。同時に経営に関わるグローバルリーダー層を形成し、世界の資生堂をマネジメントしていくという戦略である。
しかし、人材のグローバル化というパラダイムの転換は、資生堂の社員にとっては不安もあるだろう。外国人の上司が異動してくれば当然英語力も問われることになる。大月部長は今後の姿についてこう語る。
「明日から上司はアメリカ人ですかというようなことを言う人がいますが、そんな部署ばかりではありません。国内には2万5000人の社員がおり、日本のマーケットも非常に大きい。グローバルなヘッドクオーター機能を担うのはその中の1000人ぐらいかもしれませんし、残りの2万4000人はあくまでも日本のマーケットでの能力の発揮が求められます。
たとえば国内に1万人いるビューティーコンサルタント(美容部員)は日本のお客様に相対する仕事であり、そこで価値を発揮してもらうことが必要です。国内の営業も同様に日本の中でのキャリアパスを積んでいくことは当然認められるべきだと思います。一方、本人の希望で資生堂のグローバル化に憧れて入社したという人は、グローバルに活躍できるチャンスが十分にありますし、その意味ではキャリアの選択肢が広がることになります」
すでに社員の国内外での活躍の場を広げるための能力を底上げする施策も展開している。一つは社員がこれまで積み上げたキャリアや人事評価を含む個人のデータベースの構築である。人事情報のITインフラの整備は、グローバル人材マネジメントを行ううえでの不可欠なツールであり、すでに国内2万5000人と海外の幹部社員のデータベース化を今年1月に完成。いずれ全世界の社員のデータベース化を図る予定だ。
もう一つの社員の能力発揮の“装置”が11年4月に設置された「キャリアデザインセンター(CDC)」だ。個別のキャリアカウンセリングの実施や、キャリアデザインセミナーなどを開催する。
キャリア開発研修は昇格者を対象に、それぞれの自分の強みを整理し、社内でのキャリア形成を考える。キャリアデザインセミナーは40代向けと50代向けの2種類があり、自分の人生設計を含めたキャリアの伸長を図ることを目的にしている。
最大の狙いは、自らのキャリアは自ら描くという自律的なキャリア形成にある。従来の日本企業では、個人の希望というより、会社が描く一人前の人材に育てることを目的に、一定のジョブローテーションに従って養成していくというパターンだった。しかし、会社に言われるままのキャリアを磨くだけでは本人の成長はもとより、会社にとっても期待以上の成果は得られないという認識がある。
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