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元Jリーガー山田隆裕さん、移動メロンパン事業で訴訟トラブル (スポーツ報知)
横浜マリノスやベガルタ仙台で活躍した元Jリーガー・山田隆裕さん(35)が代表理事を務め、メロンパンの移動販売事業を行う「東北フーズショップ企業組合」(仙台市)が、元会員の男性らから損害賠償を求められた裁判が22日、仙台地裁で行われる。原告側は「パン生地の質が落ちるなどして売り上げが落ちた」との主張。山田さんは「こちらに非はない」と徹底抗戦の構えで、言い分は真っ向から対立している。
日本代表にも名を連ねた名MFに、メロンパンを巡るトラブルが持ち上がっていた。2003年に現役を引退した山田さんは、同年に「東北フーズショップ企業組合」を設立。契約を結んだフランチャイズ・オーナーらがメロンパンの「メロンちゃん」(1個120円)を移動販売し、爆発的人気を呼んだ。
Jリーグの元スター選手が成し遂げた“華麗なる転身”は、大きな話題となり取材も殺到。現役時代から引退後の起業をにらんでいたという山田さんは、セカンドステージの「勝ち組」として注目を集めた。しかし…。
昨年2月、「メロンちゃん」をフランチャイズ販売していた男性5人が、山田さんの組合を相手に100万円から830万円の損害賠償を求め訴訟を起こした。訴えによると、5人は50万円の加盟金を支払い同組合と移動販売の会員契約を締結。500万円余りのパン販売ワゴンを購入し、月10万円の組合費を支払い、組合から生地を仕入れてパンを販売する仕組みだった。しかし売り上げが伸びず、組合費や車のローンなどで負債がかさみ、契約を解除したという。
04年3月に販売を始めた原告の男性(40)によると、山田代表から契約前「広島の有名なパン屋の手作り生地を使う」と説明された。しかし5月には「見た目も味も明らかに違う生地が入ってきた。みんなで山田や関係者を問いつめると、やっと『機械生産に変えた』と認めた」という。
開始当初、“おいしい”生地を使用していたころは、多い日で1日1500個も売り上げた「メロンちゃん」だが「味が落ちて6月には200個くらいになった」。組合費の存在を契約前に知らされなかったと明かし、さらに山田代表から当初「5台か、多くても7台しか走らせない」と説明されていた販売車が「気が付くと市内に15台も走っていた」とも話している。
また「1人で3、4台持っていた男性が2000万円の負債を抱え自己破産した」ため、本人に代わって破産管財人が約8000万円を請求。このため「原告は実質6人になる」と言う。
原告らの訴えに対し山田さんは「こちらに非はない。訴えをそのまま受け入れることはできない」と反論。「(創業時)メロンパン事業は急激なブームになった。まるでJリーグが始まったときのようでした」とした上で「生地の生産がどうしても間に合わなくなり、機械化した。フランチャイズオーナーたちの了解を得ていました」と説明。原告側には「生地ではなく、焼き方が悪かったのでは」と主張しているという。
22日は、原告側4人が陳述を予定している。
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