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とはずがたり数理解析研究所講究録

6とはずがたり:2017/07/09(日) 22:45:49
大人になったら使わないのに、なぜ私たちは「分数」を学ぶのか
http://www.excite.co.jp/News/economy_clm/20170705/Itmedia_business_20170705013.html
ITmedia ビジネスオンライン 2017年7月5日 08時00分 (2017年7月6日 17時20分 更新)

 なぜ、私たちは「分数の足し算」を学ぶのか?
 数学を苦手にする人の多くは、このようなことを考えたことがあるはず。「微分・積分なんて、二次関数なんて、日常生活に役立たないよ」と。そして、いまこのように感じているかもしれない。「分数の計算も、社会人になったら使わないよ」と。本当にそうなのか。かつて、分数は小学4年生で習っていたが、いまは2年生で学ぶ。2年生の子どもに「分数って、大人になったら役立つの?」と聞かれて、あなたはどのように答えるのか?

 「大人のための数学教室 和(なごみ)」を運営する堀口智之社長に、納得いくまで話を聞いてきた。

 大人のための数学教室は開校以来、生徒数がじわじわと増え続け、現在は約400人が通っているという。普段、統計学などの難問に対応している堀口先生は「分数の計算を学ぶ理由」について、どのように答えたのか。聞き手は、ITmedia ビジネスオンラインの土肥義則。

●数学は物事を抽象化している

土肥: 学生時代に数学を苦手にしていた人って、社会人になっても「微分・積分なんて仕事で使わないよ」「二次関数って、一度も使ったことがないよ」と思っている人が多いのではないでしょうか。「微分・積分も二次関数もいらない。社会人になっても必要なのは、足し算、引き算、掛け算、割り算だけでいい」と考えている人が多いのかもしれない。いや、ひょっとしたら、微分・積分、二次関数をどのように使えばいいのかよく分からないので、「必要なのは、足し算、引き算、掛け算、割り算だけでいい」と自分に言い聞かせているのかもしれません。
そこで、堀口先生にズバリお聞きしたい。分数の計算って、何のために学んでいるのでしょうか?

堀口: 数学や算数の役割とは何か。たくさんあるのですが、そのひとつに物事をより抽象化している役割があるんですよね。
 例えば、リンゴが2個あるとします。でも、本当に2個と言えるのでしょうか。よーく見ると、そのリンゴは形がそれぞれ違うかもしれません。1つは、キズが入っている。もう1つは、へこんでいる。そうした場合でも、同じ1個と言えるのでしょうか?
 リンゴは1個あるよね、そしてもう1個あるよね。片方のリンゴは大きい、もう片方は少し小さい。でも、同じ1個として数える。とりあえず大きさ、形も違うけれど同じ1個なんですよね。そして、合わせて2個と呼ぼうね、というのが数学の役割なんです。現実にはさまざまな情報が詰まっているのに、特定の情報を抜き出しているのが数学なんですよ。
 数学に比べて、算数はより現実に近いんです。疑問に感じられている分数についても、現実に近いですね。
 分数の足し算は社会人になってから一度も使ったことがないということですが、その前に大切な話が抜け落ちているんですよね。そもそも私たちは何のために数学や算数を学ぶのか。
 なぜ私たちが算数を学ぶかというと、「数の感覚を身につける」ためなんです。5分の3って、どのくらいかな。3分の1って、どのくらいかな。どちらが大きいのかを考えなければいけません。「5分の3のほうが大きい」ことはすぐに分かりますよね。では、会社の売り上げは5分の3になりました。何%ダウンですか? と聞かれたらどうしますか?
 いきなり聞かれると、すぐに答えるのは難しいですよね。答えは、40%。ここで私が言いたいことは何か。世の中というのは「割合」で考えなければいけないことが多いんです。
 人間って常に、何かと何かを「比べて」生活しているんですよね。
 では、比べるということはどういうことか。A社の売り上げは100億円。分数を学んでいない小学生は、この数字を見て「スゴーい」と思うかもしれませんが、実感することは難しい。一方の大人はどうか。A社の売り上げが100億円と聞いて、子どもと同じように「スゴーい」と思うかもしれませんが、それだけでは終わりません。どのくらいスゴいのかという話になる。対前年比でどのくらい伸びたのか、競合他社と比べてどのくらいの差があるのか、といったことを知ったうえで、A社の100億円がどのくらいすごいのかを判断するんです。

堀口: では、ここで問題。5分の3、7分の4、9分の5……このうち、どれが一番大きいですか?簡単そうに見えるのですが、実はこの問題は難しいんですよ。大学で数学科を卒業していても、すぐに答えることができる人は少ないはず。なぜすぐに答えられないかというと、数字の感覚が身についていないから。私たちは小学生のころから数字の感覚を鍛えてきたはずなのに、「十分に鍛えた」と言える人は少ないんです。


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