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とはずがたり数理解析研究所講究録

56とはずがたり:2019/07/16(火) 18:30:37


5次方程式が解けないことの直感的説明
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http://yosniimura.net/memo/quintic_equation.html

5次方程式には解の公式が存在しない。そうはいっても、(代数学の基本定理により)5次方程式には解が5個あるに決まっているのだから、そんなバカなことがあるわけない、と思うかもしれない。
でも、一般の5次方程式に解の公式が存在しそうにないことを納得するのは、実はそんなに難しくはない。そもそも、高次方程式の解が書き表せることのほうが奇跡に近いのだから。

「解の公式が存在する」ということは、方程式の係数に対して、加減乗除とベキ根(n乗根、ただしnは素数と考えてよい)を有限回作用させることでそれぞれの解が書き表せるということだ。
例えば、3次方程式

x3 + ax2 + bx + c = 0

を考えてみよう。3個の解を x1, x2, x3 とすると、解と係数の関係から、

-a = x1 + x2 + x3   (1)
b = x1x2 + x2x3 + x3x1   (1')
-c = x1x2x3   (1")

が成立する。方程式にとっては3個の解に「個性」はないから、どれが x1 でどれが x2 でどれが x3 でも構わない。従って、x1, x2, x3 の値をどのように入れ替えても(置換しても)、(1)~(1")の式は成立する。3つの元に対して、可能な置換は 3! = 6通りある。このように、どう置換しても値が変わらない式を対称式という。
3個の解は互いに何の関係もない独立したものなのに、方程式の中では、3個の解は分かちがたく結びついた形で表現されているのだ。
これを「x1 =(a, b, c の式)」の形として表すためには、この3個の解の間の結びつきをほぐさなければならない。
対称式同士でいくら加減乗除を行っても、つまり、方程式の係数 a, b, c を加減乗除を使ってどうこねくり回しても、対称式しか出てこない。対称式のもつ対称性を分解するためには、ベキ根の助けが必要になってくる。



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