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石炭・亜炭・炭砿スレ
198
:
荷主研究者
:2020/07/01(水) 21:07:33
https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00558349?isReadConfirmed=true
2020/5/21 05:00 日刊工業新聞
技術で未来拓く・産総研の挑戦(123)石炭のポテンシャル評価
石油根源岩の成因解明
マセラルの顕微鏡像
【新生代に注力】
産業技術総合研究所(産総研)地質調査総合センターでは、石炭の持つさまざまなポテンシャル評価のための技術開発を進めており、特に新生代(約6550万年前―現在)の石炭評価に力を入れている。有機物に富む石炭は、地下深部への埋没過程で熱熟成(熱分解)を起こし、多量の炭化水素(石油・天然ガスの主成分)を排出する石油根源岩になる。
新生代石炭は、石炭の中でも石油根源岩としての能力が高い。これは主な前駆物質である植物の進化により、石炭の化学構造が変化したためと考えられている。しかし、新生代石炭は、欧米でも研究例が少なく、エネルギー革命の影響で専門家が激減して国内の石炭研究も停滞していた。新生代以前の石炭から得られた知見を化学構造の異なる新生代石炭にも適用できるかどうか、未解明の部分が多く残されている。
【熱熟成度】
世界には新生代石炭が石油根源岩と考えられる油田・ガス田が数多く発見されている。もし新生代石炭から炭化水素排出が生じる熱熟成度が分かれば、その条件に合う地域に焦点を絞って効率的に探鉱できる。
そこで新生代石炭の熱熟成実験を行い、生成した炭化水素ガスの安定炭素同位体比と石炭の熱熟成度の対応関係を調べた。得られた関係は、既存モデルよりも実際の天然ガスデータとの整合性がよく、新生代石炭から天然ガス排出が生じる熱熟成度を初めて具体的に検討できるようになった。
【鑑定技術を応用】
石炭中の有機物はマセラルと呼ばれ、その種類は20以上にも及ぶ。筆者のように顕微鏡を用いたマセラルの鑑定技術を持つ国内の研究者は少ないが、マセラルの組成は石炭の炭質や成因の解析に有効な指標である。
浅部の石炭層では、微生物活動に由来したメタンが蓄積し、微生物起源コールベッドメタン鉱床が形成されやすい。そこで微生物学者と連携し、メタン生成が活発な石炭の特徴解明を目指している。
また、燃焼時に発生する石炭灰は、レアアースなどの有用な金属元素を多く含むが、有毒元素も含むため環境汚染の原因にも成り得る。
そこで鉱物資源の専門家と連携してマセラルごとの元素分析を進めることにより、各金属元素の濃度が高い石炭の特徴や成因解明を目指している。古典的だが強力な顕微鏡による鑑定技術に新たな方法論を組み合わせ、新生代石炭のポテンシャル評価を推し進めたい。(木曜日に掲載)
◇産総研 地圏資源環境研究部門 燃料資源地質研究グループ研究員 高橋幸士
秋田県出身。叔父の影響を受け、高校時代に研究者を志す。学部時代に初めて触れた石炭に惹(ひ)かれ、石炭研究者の道へ。顕微鏡観察から来る目の疲れに悩まされながら、目に見えないガスとも格闘中。好きな言葉は恩師からもらった「愚直」。産業界への貢献を目指し、一歩一歩、前進する。
(2020/5/21 05:00)
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