したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

石炭・亜炭・炭砿スレ

10荷主研究者:2013/01/20(日) 13:01:11
>>9 続き

 国内炭は燃焼時のエネルギーが輸入炭より低いなど課題がある。輸送コストなどを割り引いても豪州炭のほうがまだ割安だ。だが、世界5位の石炭輸出国だった中国が資源確保のために段階的に輸出量を削減、09年には純輸入国に転じる見通しとなっている。

 中国の需要拡大は安価で品質の高い豪州炭の石炭市場にも波及。8月には中国企業が豪州の石炭採掘会社を約2650億円で買収すると発表。出光興産も豪州での石炭生産量を13年度に現在の3倍に引き上げることを決めた。石炭争奪戦が激しくなる中、将来も安定調達できるとは限らないとの懸念は共通する。

 事実、悪条件が重なった昨年8月には輸入炭の平均価格が1トン当たり1万5820円と前年の3倍近くに上昇。「瞬間風速だが海外炭を国内炭の価格が下回った」(三菱マテの崎山善平・原燃料資源統括部長)。

 リーマンショック後に輸入炭価格は急落したが、足元で再び上昇に転じるなど神経質な値動きを続けており、現在は現地の本船渡し価格で6500円前後、運賃・保険料込みで8100円程度の水準となっている。

 国内炭は1トン1万トン程度の水準で取引されているとみられるだけに、国内炭にとって内外価格差は縮まりつつある。

 こうした状況を受けて三菱マテ以外の炭鉱会社も動き始めた。日本コークス工業(旧三井鉱山)は子会社の三美炭鉱(北海道美唄市)を通じて11月下旬に新たな鉱区で採掘を始める。間もなく採掘が終了する鉱区の近接地で、今後も火力発電所向けに国内炭の需要が底堅いと判断した。建設会社なども新たな鉱区の採掘に意欲を示すなど、国内炭見直しのさざ波は徐々に広がっている。

「自前」を武器に

 三菱マテにとっても自前の炭鉱を持つことでセメント原料の調達先を広げておけば、輸入炭の価格交渉力を高めることができる。同社は1871年に旧紀州新宮藩の炭鉱を借りて石炭事業に進出した、岩崎弥太郎創立の旧九十九商会の流れを汲む。石炭事業は創業時からの事業だけに、国内炭復権の思いは強い。セメント原料としての利用に加えて、火力発電の燃料用としての需要開拓も視野に入っている。

 ただ、想定通りに輸入炭価格が上昇しなければ、今後の炭鉱開発も絵に描いた餅に終わる可能性もある。埋もれた資源を掘り起こし、原燃料としての用途開発につなげられるかどうかが、今後の炭鉱戦略の行方を左右しそうだ。

(後藤健)


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板