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自民党政権綜合スレ

2470チバQ:2015/10/29(木) 22:32:06
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 鶴岡は安倍や副総理兼財務相の麻生太郎からの信頼も厚い。強引な性格で他国の交渉官らに「ミスター・デストロイヤー(破壊者)」と呼ばれた。

 日本が参加した直後から、鶴岡らは新参者の日本の立場を覆し、交渉主導権を握ろうとした。政府TPP対策本部のメンバーが総出でそれまでの交渉内容を分析し、問題点や共通利益などを細かく洗い出した。

 鶴岡は首席交渉官会合で、ときに数十分に及ぶ“独演会”を繰り広げ、納得できない提案は理詰めで論破。交渉全体をジリジリと日本に優位な環境に持ち込んでいった。英語が堪能な鶴岡は、甘利とフロマンの協議に同席すると「違う。正しく伝わらないぞ」と、通訳を修正することも度々。フロマンから「最もアロガンス(arrogance=傲慢)な男」と警戒されるようにもなった。

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 “鶴岡スタイル”によって荒れた交渉を、せっせと整え日本への理解を求めるのが大江の役割だった。2人は外務省時代から接点が多く、息のあった「剛」と「柔」の役割分担で、コメや牛・豚肉など「聖域」とされた重要農産品5分野の関税について、日本の立場を説明してまわった。

 大江は交渉責任者の甘利の許可もなく、「これが大臣の認識です」と交渉相手に耳打ちし、出方を探ることはしばしば。大江は「今日は甘利さんを利用させてもらいました」と、あっけらかんと事後報告した。

 フロマンは、鶴岡や大江らを同席させず、甘利との直接協議を要求するようになった。1対1なら落とせる-と踏んだのかもしれない。ただ甘利もフロマンとの距離を慎重に測っていた。

 フロマン「韓国は米韓FTA(自由貿易協定)でこの条件で了解した」

 甘利「米国が韓国をどう思っているのか知らないが、日本は米国の属国じゃない! 日米は対等だ」

 自動車協議では、米側に優位な協定内容とされる米韓FTAを引き合いに、フロマンが日本の市場開放を強行に迫ってきたが、甘利は毅然と切り返した。

 チーム甘利は米国と対等に渡り合いながら、徐々にだがTPP交渉を大筋合意へ導いていった。(敬称略)



 この連載は大谷次郎、坂本一之、沢田大典が担当しました。


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