したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

立法府・国会スレ

1194名無しさん:2021/01/11(月) 23:22:13
>>1193

■人集めにとにかく苦労する

 とにかく人がほしい。政党は議員だけでは何もできません。そこへ、旧民進党時代から一緒にやってきた党職員2人が「とにかくやりましょう」と駆けつけてくれました。須永英一さんと池田洋一郎さんです。

 民進党が分裂し、党職員の方々もいろんな思いを抱えていたときです。また、厳しい選挙に疲れ果てていたこともあり、気心の知れた2人がまず来てくれたことは涙が出るほど嬉しかったです。

 しかし再会を懐かしむ間もなく、私たちは「6日後に野党第一党として国対を開くためのロードマップ」をつくる打ち合わせに入りました。2人は「僕らも国対は初めてです。辻元さんのやりたい国対をつくってください。僕らはそのお手伝いをします」と明るく言い、膨大な事務作業をオーバーワークぎりぎりでこなしてくれました。

 池田さん、須永さんからは「ぜひ国対に詳しい先輩職員を誘ってほしい」とも言われていました。そこで、旧民主党時代から野党の国会運営を支えてきたベテランの国対職員の中山秀徳さんを拝み倒して、なんとか助けてほしい、とお願いしました。

 中山さんは一度は引退したにもかかわらず、見るに見かねて戻ってきてくれることになりました。国対というのは「経験知」が何より大切です。「16年前の通常国会で、自民党が強行採決したときに、野党が不信任案を続けて出して……」といった事例をいくつ知っているか、そこから新しい戦術をどこまでつくれるかがカギを握る、そんな世界なのです。

 「生き字引」のようなベテラン職員が「軍師」としてどっしり構えていることで、私という新米委員長が仕切る立憲国対は「手ごわいかもしれない」と周囲からなめられなかったと思います。中山さんは、基本は事務所の隅に座ってカレンダーなどを眺めているのですが、何かさらさらと書いてきたメモが、局面を反転させるような奇策だったこともたびたびありました。

■互いに何手も先を読み合う

 与党と野党の駆け引きは、囲碁や将棋の世界と似ているのでしょう。国会法や衆議院規則や先例集などのルールに従い、互いに何手も先を読み合い、石や駒を取り合いながら、盤面をつくっていく。時に花を持たせることはあっても、最後は大局で勝つために死力を尽くす。私は彼(中山さん)から多くの「定石」を教えてもらいました。

 彼らと知恵を合わせながら、議員会館や議員宿舎の部屋割り(こういうことも国対の仕事です)、公用車の手配、国会議員を「どの委員会に配属するか」という人事まで、特別国会が始まるまでの1週間のうちに整えなければなりませんでした。
 
一方で自民党の国対は専任の職員が10名以上、国対委員長を補佐する国会議員(国対委員長代理や副委員長など)も数十人もいるのです。マンパワーが乏しい中、衆議院から派遣される職員たちもこの状況を共有してくれて、皆フラフラになって働いてくれました。

 そして何より3つ目は、「安倍政権」という異様な政権とたたかわなければならなかったことです。私に初めから要求されたのは、従来型の与野党が調整しながら進む国会運営ではなく、三権分立さえないがしろにしかねない安倍官邸との対峙だったのです。

 激突法案やスキャンダルで国会が揉めるとき、ニュースで「たった今、与野党国対委員長会談が終わりました」という報道をご覧になったことはないでしょうか。薄暗い国会の廊下を、大勢の記者を引き連れた「国対委員長」がフラッシュの中で「大筋合意した、ということです」と重々しくつぶやくアレです。

 また、政治家がひそひそと「あれは『国対』の判断だからさ(勘弁してよ)」と漏らすときには、当事者が死ぬまで明らかにされない権力行使の闇がある……。そんな雰囲気が醸し出されます。

 そんな国会対策委員会、通称「コクタイ(国対)」が、結局のところ日々何をやっているのか、ピンとこない人は多いのではないでしょうか。「55年体制における談合政治の温床」などと、ダーティなイメージを持っている方もいるでしょう。

 本来、国会運営は衆参両院の議院運営委員会(議運)の責務です。しかし、各党がいきなり議運に臨むと、各党の意見や思惑がぶつかり合って収拾がつかなくなります。そこで、国会運営の方向をあらかじめ協議するインフォーマルな組織として、各党に国対が設置されているのです。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板