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【お茶の掛川】 お 茶 ス レ 【深蒸し茶】

139とはずがたり:2015/06/01(月) 07:47:24
>>138-139
 例えば、コンビニエンスストア最大手セブン-イレブンは、「ドミナント戦略」という手法で狭い地域に短期間で集中出店することにより、流通コスト削減とブランド力向上を同時に実現している。

 このような観点から、鳥取はマーケットの規模が小さく多店舗展開が難しいために、たとえ出店したとしても流通コストが収益を圧迫して、赤字になることも十分に考えられる。それゆえ、なかなか出店に踏み切ることが難しかったのだ。

 ちなみにスタバは隣の島根県に13年3月に初めて店舗をオープンさせたが、費用のかかる流通網を他社と共同で運営することによりコストダウンを図った。同じように鳥取でも流通網の効率化にようやくメドが立ったために、初出店に踏み切ることができたのだろう。

(3)鳥取県の県民性が堅実で、無駄なことにはお金をかけない

 鳥取の県民性も、スタバにとっては好ましいものではなかったと思われる。鳥取は総務省の家計調査によれば2010年から12年の平均でコーヒーの購入数量は全国トップであり、購入額も4位に位置している。つまり、鳥取は国内トップクラスのコーヒー好きが住んでいる県といっても過言ではない。この意味では、カフェのニーズは一見高そうに思われる。

 ところが、鳥取県民は外食にはあまりお金をかけないという統計もあり、外でコーヒーを飲むよりも家でコーヒーを飲む消費者が圧倒的に多いということも事実なのだ。スタバにとっては、このような“家飲み派”の心をつかみ、“外飲み派”に変えることができれば、コーヒーの消費量も多いだけにビジネスチャンスとなるだろう。

 ただ、文化や習慣を変えることには大変な労力と時間が必要なだけに、堅実で無駄なことにはお金をかけない県民性は、カフェ事業にとっては大きな壁として立ちふさがると考えられたのだ。

これから真価が問われるスタバ

 このような理由からスタバは鳥取への進出を後回しにしていたが、いざ出店してみると開店時には1000人以上が並ぶという、いまだかつてない大きな反響があった。これは、鳥取がスタバ最後の進出先として注目を浴び、さまざまなメディアに取り上げられた影響であり、一過性のものといえる。問題は、物珍しさから来店する“物見遊山”の顧客がいなくなり、ブームが去った後だろう。

 その時、鳥取県民の「家でゆっくりとコーヒーを飲む」という習慣を「カフェで優雅にコーヒーを飲む」という習慣に変えることができるのか。

 これから、スタバの真価が問われることになる。
(文=安部徹也/MBA Solution代表取締役CEO)

●安部徹也(あべ・てつや)
株式会社 MBA Solution代表取締役CEO。1990年、九州大学経済学部経営学科卒業後、現・三井住友銀行赤坂支店入行。97年、銀行を退職しアメリカへ留学。インターナショナルビジネスで全米No.1スクールであるThunderbirdにてMBAを取得。MBAとして成績優秀者のみが加入を許可される組織、ベータ・ガンマ・シグマ会員。2001年、ビジネススクール卒業後、米国人パートナーと経営コンサルティング事業を開始。MBA Solutionを設立し代表に就任。現在、本業にとどまらず、各種マスメディアへの出演、ビジネス書の執筆、講演など多方面で活躍中。主宰する『ビジネスパーソン最強化プロジェクト』には、2万5000人以上のビジネスパーソンが参加し、無料のメールマガジンを通してMBA理論を学んでいる。


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