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社会福祉綜合スレ

622名無しさん:2025/08/26(火) 12:43:33
 厚労省は、外国人への生活保護支給は違法でも何でもなく、国が昔から今に至るまで行ってきたということを、丁寧に説明すべきです。

 今のバッシングは、判決の、雑で不確かな解釈に基づいて行われています。確かに判決内容と通知の運用は専門家でないと分かりにくいですが、それを正しく理解しているはずの政治家が、悪意をもって不正確な解釈を広めていることに憤りを感じています。

 複雑な話は、時間や精神的な余裕がないとなかなか聞いてもらえません。日本の経済状況が大きく影響し、人々に余裕がなくなっていることを感じます。実際に日々の生活の中で外国人が増えたと感じる人がいる中、「自分たちの国なのになんで出しゃばっているんだ」という感情が出てきているのではないでしょうか。排外的なことを言う政治家に磁石のように引き寄せられる人がいることに対して、私自身何ができるのか、日々突きつけられ、考えさせられています。

 ▽制度の「担い手」

 日本は1979年に国際人権規約を批准し、1981年には難民条約に加入しました。難民条約では、社会保障には国籍や人種で差異をもうけてはならないとされており、年金や健康保険は国籍条項が撤廃されました。しかし、生活保護については1954年の通知ですでに外国人に保護が支給されているとして、国籍条項が撤廃されませんでした。

 たとえば日本生まれ、日本育ちの永住者でも、保護を受ける権利はないと言われるのはどう考えてもおかしいと思います。通知と国籍条項をなくし、外国人にも日本人と同様に法的権利として生活保護の適用を認めるべきです。でもまずは経過措置として、滞在期間の要件をつけるところから国民の理解を得ていくのが現実的な方法かもしれません。

 日本は歩みが遅いながらも、戦後80年、国際協調主義の道を進んできました。外国人への保護停止などの主張は、それを真っ向から否定する動きです。政治家が歴史を知らない恐ろしさを感じています。外国人を労働力として呼び寄せておきながら、病気になるなどさまざまな事情で生活できなくなったら、「知らない」という国でいいのでしょうか。


「つくろい東京ファンド」の事務局長・大澤優真さん

 外国人のこととなると、国民健康保険や生活保護など社会保障制度の「使い手」の側面ばかりが強調され、「担い手」である側面は消えてしまいます。しかし、外国人も税金や社会保険料を支払っている制度の担い手です。少子高齢化が深刻化する中、年金や健康保険制度などの維持のためにも、外国人が老後まで過ごしたいと思える体制を整えることが重要です。ヒューマニズムだけでなく、リアリズムの視点からも、外国人が安心して住める制度にしていくべきではないでしょうか。

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 奥貫妃文(おくぬき・ひふみ) 昭和女子大福祉社会学科教授。共著に「生きのびるための社会保障入門」、「移民政策とは何か」など。
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 次に大澤優真さんだ。生活保護制度の研究者でもある大澤さんのもとには、困窮する外国人からの相談がひっきりなしにやってくる。役所の窓口や病院に同行することも多いが、在留資格の有無や種類によって、何の支援も受けられない人が大半だ。彼らをどう救えるのか日々頭を抱え、奔走する。SNS上で語られる外国人のイメージが現実とかけ離れていると指摘する。
 ▽「保護でぜいたく」あり得ない

 まず、生活保護の利用申請ができる永住や定住といった在留資格の人は、日本に在留する外国人の半数以下です。技能実習や留学などの在留資格を持つ半数以上の外国人は、生活が困窮しても使える制度がほぼありません。日本で暮らしていくには親族やコミュニティーの支援に頼る以外、手段がないのが現状です。私が主に支援している在留資格のない仮放免の人たちは、本当にどうすることもできず、ホームレスになったり、病気になっても病院に行けなかったり、命の危険にさらされています。

 生活保護が利用できる在留資格の人でも、出入国在留管理庁が資格の更新をしなかったり、在留期間を短縮したりするのではないかと恐れ、申請しないケースが多くあります。入管の在留資格変更に関するガイドラインに、日常生活において公共の負担となっていないかを考慮するとの記載があるためです。また日本人以上にスティグマを感じ、申請をためらう人もいます。

 SNS上には、日本にぱっと来て、すぐに生活保護を受給してぜいたくな暮らしをしている外国人が多数存在するかのような投稿がありますが、現場から見てありえません。それが本当なら私の仕事は暇になっているはずですが、全くその逆です。

623OS5:2025/08/26(火) 12:43:53
 ▽間違いだらけのイメージ

 「外国人に保護を支給すると、保護目当ての外国人がたくさん日本にやってくる」という投稿も見かけますが、統計上そうなっていません。日本に働きに来る外国人は、働いて少しでも多くの収入を得たい人が多いように感じています。一般的な生活保護費は暮らしている場所にもよりますが、1人暮らしの場合月約10万円前後で、家賃や生活費を払ったら、ほとんど手元に残りません。生活保護を受給するより働きたいんですという訴えもよく受けます。そもそもの外国人のイメージが間違っています。

 外国人への生活保護が日本財政を逼迫させているとの主張もありますが、23年度の受給世帯は165万478世帯で、うち世帯主が外国人のケースは4万7317世帯と全体の2・9%で、生活保護財政に与える影響は小さなものです。

 外国人は受給者の国籍別でみると、韓国・朝鮮、フィリピンの割合が高くなりますが、それは在日韓国・朝鮮の人が植民地主義政策のもとで差別され、公的年金制度からも排除されてきたからです。フィリピンの人は日本人配偶者と離婚した母子家庭が多いなどの特徴があり、歴史的、構造的な貧困が背景にあります。

 ▽「たたきやすい人」

 外国人の生活保護を巡っては2010年代初めに、「在日特権」であるというデマが流され、バッシングに利用されました。2020年のコロナ禍以降、再びバッシングが強くなった印象です。参院選では外国人政策が主要な論点となりましたが、外国人は人口比率でみても3%弱です。日本社会全体の社会保障や税金の使い道のほうが、もっと大きな論点だったのではないでしょうか。政治家が流行にのって、票を取りたいために「外国人優遇」などとはちゃめちゃなことを言っていると感じます。

 生活保護が停止されれば、現在利用している約6万5千人が、次の日には生活できなくなるということです。国際的な人権保護ルールである国際人権規約などを批准している日本がしていいことなのでしょうか。2007年に北九州市で生活保護を打ち切られた男性が、「おにぎりが食べたい」と書き残して亡くなっているのが見つかりましたが、同様の事件がまた起きてしまうのではないかと危惧しています。現場のリアリティーを政治家たちが理解していません。

 日本の経済・社会状況が不安定で先が見えない中、有権者でもなく声を上げられない、なされるがままの弱い立場の外国人をたたいているのでしょう。たたきやすい人を攻撃しているだけで、この先他のマイノリティーや高齢者にその矛先が向かうのではないでしょうか。

 外国人が日本からいなくなれば、人手不足で成り立たない産業がたくさんあります。外国人を生活保護から排除して、日本人は助かったり、豊かになったりするのでしょうか。議論するのはいいのですが、正しいデータや情報に基づくべきで、デマや不確かなことを広めるのはやめてもらいたいです。一度立ち止まり、冷静に事実関係や数字を見てほしいと思います。

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 大澤優真(おおさわ・ゆうま) 1992年生まれ。一般社団法人つくろいファンド事務局長。著書に「生活保護と外国人」、共著に「外国人の生存権保障ガイドブック」など。


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