したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

小沢一郎の政権構想

233チバQ:2010/01/14(木) 22:31:18
  ■

 さらに意外な小沢ウオッチャーが京都にいた。哲学者の梅原猛さん(84)。有名な哲学の道にほど近い自宅を訪ねた。著書「自然と人生」(文春文庫)を携えて。「小沢一郎と宮沢賢治」なる鋭い小沢論を見つけたからである。

 <私は小沢氏に一度だけ会ったことがある。ある自然保護団体に頼まれて、細川政権の実力者である小沢氏と十五分くらい話し合った。小沢氏との会談を終えた帰りに私の口を出た言葉は、「アンファン・テリーブル(恐るべき子供)」という言葉であった。(略)人間の才能の一部である政治的才能のみが極端に膨れあがり、成熟した人格に必要な他の能力が未発達である人間を感じざるを得なかった>

 「15年以上前かな、これ書いたのは。もとは新聞コラムだった。小沢氏には評価すべき点もある。日本人ははっきりした主張と意志を持て、ということはね。だが彼に大人の情緒、ゆとりがない。同じ郷里の宮沢賢治を理解しなければ大政治家にはなれない、と説いた。生きとし生けるものが助け合う。賢治の思想は慈悲の思想。彼は競争、権力しか関心がないんだ。しばらくして、手紙が来たよ。一国立機関の長が政治的意見を書くのはけしからんと。国立国際日本文化研究センターの所長でしたから」

 旗印の政治主導はよしとして、わが国を代表する哲学者の梅原さんを「一国立機関の長」と切って捨てる感覚は驚く。そういえば、最近の小沢氏にこんな発言があった。天皇陛下と中国の習近平国家副主席との特例会見の一件。天皇の政治利用に当たるとの懸念を表明した羽毛田信吾宮内庁長官を批判した。「政府の一部局の一役人が内閣の方針にどうしても反対なら、辞表を出した後に言うべきだ」

 「ハハハ、同じですか。私への手紙は文面こそ、やわらかな言い回しだったけれど、一種の恫喝(どうかつ)。続けて、いっぺん会いたい、と書いてある。懐柔だ。恫喝と懐柔、これが彼の変わらぬ手法でしょう。むろん会いに行ってない。彼は人間はすべて政治的だと思っているんだ。哲学をやっている私のような人間のことがわからない。でも、政治家には彼の手法が通じる。だから北京へ民主党議員がぞろぞろ付いて行く。それに、彼は一度離れた人間に怨念(おんねん)を持つ。そしてその人は敵となる」

 この元日、世田谷にある小沢邸は民主党議員の年始客でにぎわった。数は力なり、その光景は、かつての目白御殿、田中角栄邸をほうふつさせた。文庫本になった小沢氏の著書「小沢主義(オザワイズム)」(集英社)がバイブルのごとく読まれている、とも耳にした。

 <いつでも教えは具体的かつ明快だったオヤジは、さらに次の言葉で言ったものだった。いいか、選挙運動は川上からやれ−−。つまり、選挙活動はまず個人レベルの戸別訪問、それも人口密度の低い農村部から始めろ。人が集まる都会はあと回しでいい。まず足を使って、自分で回れ。組織の支援に頼った選挙をやってはいけない>

 先の衆院選での民主党圧勝の要因は、自民党の自壊に加え、小沢氏が師と仰ぐ「オヤジ」、角栄直伝の選挙法が奏功したからである。「どぶ板選挙」を奨励しているに過ぎないのに「選挙の神様」とあがめられ、カリスマ性を帯びていく不思議。裸の王様に見えなくもない。等身大の「小沢一郎」が遠ざかっていく。どこかにヒントはないか?

 あった。硬派イメージの小沢氏が「ビッグコミックオリジナル」(小学館)で連載しているジョージ秋山さん(66)の漫画「浮浪(はぐれ)雲」のファンだと知った。「選・小沢一郎 あちきの浮浪雲」まで出版している。電話なら、とジョージさん、インタビューに応じてくれた。「小沢さんは媚(こ)びない。種がある。種のない政治家ばかりだから嫌われもする。不器用だし。要は亭主関白っぽいおやじ政治家なんですよ。おばさん政治家だらけの永田町にあって、珍しい。それが母性本能もくすぐる。すごみのある役者が楽屋に戻ったとたん、だらーっとするってあるでしょ。そんなところじゃないの、実像は」

 12日、小沢氏は新年初の定例会見で神妙に語った。「批判を受ける身だから、首相になる資格はない。そのつもりもない」。強気と弱気が入り混じる。幕末、流るるままに生きる遊び人、浮浪雲へのあこがれは募るばかりか。「正反対の人生ですから。僕の漫画でほっとしておられるんでしょうけどね」。ジョージさんはぼそっと付け加えた。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板