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32とはずがたり:2008/11/10(月) 23:48:48
黒鉛超電導30年の論争に決着 東北大グループ
http://www.kahoku.co.jp/news/2008/11/20081110t15028.htm

 東北大の大学院理学研究科の佐藤宇史助教(固体物理学)と原子分子材料科学高等研究機構の高橋隆教授(固体物理学)らの研究グループは、「黒鉛超電導体」の電子の状態を観測し、極低温で電気抵抗がゼロになる超電導にかかわる電子を特定した。黒鉛超電導のメカニズムが明らかになり、30年来対立していた学説の論争に決着がついた。

 黒鉛(グラファイト)はシート状の炭素原子が重なった層状の構造。佐藤助教らは層の間にカルシウム原子を挿入し、黒鉛超電導体の単結晶を作製。高輝度の紫外線を当て、放出する電子エネルギーを測る光電子分光装置を用い、超電導の電子の状態を観測した。

 黒鉛超電導体の層間には、電子の収納スペースとなる「層間電子状態」が出現。カルシウム原子から電子が移り、超電導を起こしていた。

 層間電子状態については、東京理科大の上村洸特別顧問が1979年、黒鉛超電導の発現メカニズムと指摘。これに対し米仏の研究者は黒鉛に存在する電子の一つが超電導に関与すると主張し、学説が対立していた。

 高橋教授は「長年の課題だった黒鉛超電導のメカニズムを明らかにし、日本の理論モデルを実証できた」と説明する。

 層間電子状態を突き止めたことで、層状構造を持つほかの超電導体のメカニズム解明も期待できるという。佐藤助教は「層間電子を安定できれば、超電導に転移する温度を上昇させることも可能だ」と話している。
 研究成果は、9日付の英科学誌ネイチャーフィジックス電子版に発表した。


[黒鉛超電導体]1968年、黒鉛(グラファイト)層の間にカリウムを挿入すると超電導を示すことが発見された。2005年、カルシウムを入れると、超電導に転移する温度がリチウムの1.9K(ケルビン、ゼロKはセ氏零下273度)から11.5Kにアップすることが分かり、注目される。転移温度の上昇で光電子分光装置での観測が可能となった。
2008年11月10日月曜日


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