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各種イノベーション・新発明・新技術など

137杉山真大 ◆mRYEzsNHlY:2012/03/19(月) 21:15:28
※ 院政型経営とおさらばすべき日本企業

今の複雑な情勢に人々はため息をつくしかないが、悲しい結末を迎えることは出井伸之氏が表舞台に立ったときから決まっていた。ソニーをはじめとした日本企業の院政型経営は、「徳があって声望の高い人物」によって行われる。日本の企業文化では、徳があり声望の高い者が会社のトップに立ってこそ、会社全体が士気高く進んでいけると信じられているのである。

ソニーの技術を突出した水準に高めた井深大氏は疲れを知らぬ発明家であり、社員を鼓舞する神がかった力を持っていた。対して盛田昭夫氏は市場動向を敏感に察知する天性の勘の持ち主で、1979年に彼が周囲の反対を押し切ってウォークマンを開発したのも、彼の信念のなすところだった。米国や日本の若者はラジオを持って海岸でキャンプをするというのに、散歩にも音楽を持ち歩くことをなぜ拒否しようか――という信念である。
出井氏がこのようなカリスマ性を持っていなかったのは明らかである。彼は一社員からのし上がってきた実務型の企業家であり、ソニーが崇拝していた技術至上主義を変えさせた。彼は技術よりも製品の付加価値を重視し、具体的な数字でなく企業管理構造を大切にした。つまり、企業経営と製品開発のコストを削減し、会社が過ちを犯す率を減らすことに尽力したのである。
これに対しケネバン氏は、「失敗は恐るるに足らない。並の指導者が商売において偉大な指導者に成長するために避けて通れない道なのだから。なのに日本には、リスクを進んでとる企業文化や失敗を奨励するような気風がない」と述べる。「日本という国は政治にしても経済にしても、指導力が不足している。これは日本企業が成長する際に大きな障害となる」。

日本企業もこの問題は認識している。2004年、ソニーは米国事業を統轄していたストリンガー氏を同社の新CEOに据えた。これは日本の科学技術企業にとって歴史的な出来事だが、それは同氏が日本語を解さないからだけではなく、それまで日本企業の経営陣の中枢に入った外国人がほとんどいなかったからである。ソニーが世界に名の通ったグローバル企業であり、社員の70%が日本人以外だったとはいえ、外国人CEOは前代未聞であった。
ストリンガー氏はエンジニアではないこともあり、映画事業と音楽事業を推し進めることに積極的だった。2006年のソニー年度管理大会で、彼は最も重要な役職をソフトウェアエンジニアに与えたことで、それが会社の将来にとって重要であることを示した。しかし日本人社員は、ソニーは電子機器の企業でありエンターテイメント企業ではないと考えていたため、ストリンガー氏がこの姿勢を示すたびに、心境穏やかでなかった。
しかし彼は確かにソニーに変化をもたらした。会社を黒字路線に戻し、失敗を許せる素地を広げたと同時に、ソニーの伝統とソフトウェア文化の両方を理解し継承しえる後任者、平井一夫を招聘したのである。

「ソニーは神話崩壊の危機を迎えるたびに生き返って強さを取り戻す」と出井伸之氏はソニーの魅力を『ソニー神話、五たび潰える』のなかで語っている。この言いようを聞くと、中国の古い伝説に生きる鳳凰が思い起こされる。ただし今日(こんにち)の日本において、炎を浴びて生き返るべきは決してソニーだけではない。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年3月6日


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