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芸能裏ねたジャーナル

1572とはずがたり:2014/07/11(金) 10:42:16
--どちらも事件の可能性があるのでしょうか?
星野 それはわかりませんが、芸能界の異常性が社会でほとんど議論されないことは問題だと思います。例えば、長らく国民的イベントといわれてきたレコ大の審査方法が公正でないことは多くの国民が知っているのに、改革の動きがまったくないのは不自然です。私は本書の執筆に当たり、アメリカの芸能界の仕組みについて調べましたが、日本のレコ大のような仕組みはアメリカでは違法です。

●アメリカと日本の芸能界の違い
--アメリカでは、どのような規制があるのでしょうか?
星野 かつてレコ大の審査委員長をしていた人から、「大賞の直前にノミネートされた歌手が所属するプロダクション2社から同額の商品券が届くので、大賞は事実上、その2人のどちらかからしか選べない。音事協で談合しているのでしょう」と聞いたことがあります。業界内部の話でとどまればいいですが、公共の電波を使った放送の裏では、このような行為が平然と行われているのです。アメリカでは、番組スポンサードとは別に水面下で金銭を発生させて、それにより流す曲を決めるようなことは、「ペイオラ」と呼ばれる違法行為に当たり、放送通信事業を規制・監督する連邦通信委員会(FCC)という機関が取り締まっています。
>>1570-1572
--アメリカと比較すると、日本の芸能界は不正行為が放置されている印象ですが、なぜなのでしょうか?
星野 その背景には、差別の問題があると思います。かつて芸能に従事している人は「河原乞食」とか「河原者」と呼ばれ、厳しい差別を受けていました。昔、アイドルが芸能界入りする時、親が猛反対するという話がありましたが、その背景にもこの問題があるのだと思います。

--そうした社会の意識レベルから改革しなければ、芸能界の問題は解決できないということでしょうか?
星野 そうです。ただ、タレントと芸能資本(芸能プロダクションなど)の関係についていえば、現在のような芸能資本側の圧倒的強さは固定的なものではなくて、時期によっては流動的です。例えば、戦後しばらくの間、映画会社間の俳優の移籍を禁じる「五社協定」ができるまでは、俳優は映画会社に対して強い立場にあり、俳優に仕事をあっせんする「俳優ブローカー」が強い影響力を持っていました。戦前も映画会社のカルテルが未熟で、俳優が結束して独立プロダクションを起こして、配給系統まで持っていた時期がありました。

--タレントも団結して、自由な芸能活動ができるようになる可能性もあるのですね。
星野 制度として役者が差別されていた江戸時代でさえ、役者は権力者に抵抗していました。江戸中期まで役者は弾左衛門という被差別民の頭領に支配され、櫓銭(やぐらせん)という興行税を払っていました。ところが、1707年に弾左衛門に許可なく江戸で興行を打ったとして弾左衛門の配下300人に芝居小屋を破壊された小林新助という人形を操る芸人が弾左衛門の不当性を幕府に訴え、新助の主張が認められるという事件がありました。これをモチーフにして歌舞伎の代表的な演目『助六』が生まれたという説もあります。『助六』は、主役の助六が意休という老人から友切丸という宝刀を奪うというストーリーです。友切丸は当時の役者にとって「興行の自由」でした。今のタレントにとっては「実演の権利」でしょう。

--タレントが団結してユニオンをつくって、大手芸能プロ支配体制が崩れれば、芸能界は大きく変わりますね。
星野 そういうことです。本書で指摘している部分を改善しようとする動きが出てくれば、芸能界も風通しがよくなると思います。
(構成=編集部)


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