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【捲土重来選挙】200X次期衆院選スレ

6435千葉9区:2008/11/08(土) 01:54:05
■どんなポスターが有権者の心に届くのか

 私は自分をプレゼンテーションするために、あらゆるところに気を使った。

なかでも、重要視したのは選挙ポスターである。私は東大時代にゼミ生とともに『選挙ポスターの研究』(東大法・蒲島郁夫ゼミ編、木鐸社)という500ページを超える大著をものしている。多くの候補者は忙しさにかまけて、おざなりな選挙ポスターづくりをしているようだが、私は研究結果を基に精魂込めて自分のポスターをつくった。


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当選するポスター/落選するポスター選挙ポスターは、同じ大きさ、同じ枚数、同じ場所、同じ期間で張り出される。先の知事選では、全県の選挙掲示板6319カ所に17日間、掲載された。いわば候補者同士が同条件で自分のアピールを競うわけで、選挙結果への影響も大きい。知事選で5人のポスターが張られた掲示板を見て、手前味噌ではなく、私のものが1番目立っていた。顔の面積も、名前の大きさも一歩抜きん出ている。顔の写真などは、私の実物の顔より大きい。写真自体も、プロの写真家に100枚ほど撮ってもらい、女性支援者たちによって使用する1点を決めてもらった。

私がいいと思う写真と、有権者がいいと思う写真は違う。私は少し勇ましい感じの男性的な写真が好きだが、女性が選んだのはスマイル気味の柔らかい表情のものだった。それを使用したポスターは女性有権者に好感を与えたようで、私が獲得した票の中では女性票の割合が多かった。ただ、写真撮影では化粧をしなかった。ひげ面がそのまま写っている。そのほうが、私の真実の顔が出ると考えたからである。選挙ポスターでは化粧した顔写真をしばしば見かけるが、これはやめたほうがいい。男性の場合、素顔のほうがその人間性が表れるものだ。

選挙ポスターでは、名前も「かばしま」と平仮名で大きく、しかも横書きで目立つようにした。選挙ポスターの名前は縦書きが多いからだ。「郁夫」は小さく添えただけである。
 名前は、赤の下地に白抜きで書かれている。遠くからも、よく見えたはずだ。この赤い色にも意味がある。「赤」は、情熱的でエネルギッシュなイメージを与える。これが「青」だと、知性・理性といった冷静沈着な感じになる。

私が東大教授だったというだけで、理性的で厳格なイメージを持たれがちだ。今さら、そうした印象を強める「青」は不要、というよりも逆効果になる。この「赤」は、私の選挙戦の統一カラーとして、ノボリやパンフレット、選挙員のジャンパーなどにも使用した。他候補では「赤」を用いた人はいなかったので、大きな差別化にもなった。

顔写真、名前につぐ選挙ポスターの第3の要素は、スローガンである。「短い言葉で、端的に自分の思いを表し、選挙民の心に残る」もの、と言うのは簡単だが、実際には難しい。私はスローガンの中に、未来志向のメッセージを込めた。「夢」「熊本の可能性、無限大。」「決断」というものだ。どれも未来に向かって積極的に行動するというニュアンスがある。

今回の知事選では、熊本県川辺川ダム建設の是非という大問題があった。私は「半年間ほど時間が欲しい。その間の議論を踏まえて結論を出す」としたが、他の候補者はすべて建設反対を訴えた。これでは、争点にならない。ほかの課題でも、保守系候補者ばかりだから、争点が見えにくかった。そんな中で、私は「夢」を訴えたのである。「逆境にある熊本に夢を取り戻せるか、どうか」。これが争点だという思いが、選挙ポスターの短いスローガンに込められていた。これは成功だった。「夢」が合意争点になったように感じる。

だから選挙中も「夢」「夢」「夢」。県庁で政策を立案するときも、キーワードは「夢」である。
 選挙ポスター1枚に、私はこれだけの思いを託していた。このポスターが知事選勝利に果たした役割は大きいものだった。


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