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大中華世界的話題

797とはずがたり:2008/10/06(月) 18:48:35
>>795-797
 川には、何十本もの丸太をつないだイカダが竿1本で操る船頭を乗せ、悠然と行き交う。「中国に輸出するため白頭山の原生林で伐採した木材を運んでいる。日本統治時代に和歌山熊野地方の技術が伝わり、夏の風物詩になった」(宮塚教授)という。乱伐からか、北側の山は地肌がむき出しの斜面が目立った。

 川をまたぎ中国側から北側に走る電線を数多く見かけた。電力が著しく不足する北の工場に電力供給しているのだという。北の安価な労働力とその電力で作った製品が逆に中国にもたらされる。

 「経済的に北朝鮮は『中国北朝鮮自治区』に成り下がっている」と宮塚夫人は感じた。

 ■農村に咲く笑顔

 車をチャーターしさらに上流に向かった。目指すは普天堡だ。走るに従って道幅はどんどん狭まる。中国と北を隔てる川幅もグッと細くなる。わずか数メートル。歩いて難なく渡れる近さだ。

 途中、北の小さな駅を通過した。生徒らが農業支援に向かうのか、赤い旗を先頭に足早に歩く隊列に出くわした。

 走ること2時間弱、道が途絶えた。山林と畑が広がり、丸太を組んだ小屋が点在する。畑の小道を歩く中年の男女はカメラを向けると、軽く微笑んだ。一歩踏み出すと、簡単に北に入れる。だが、やぶの中には国境であることを示す有刺鉄線が見えた。

 川岸では、男の子と女の子が遊んでいた。こちらに気付くと、屈託のない笑顔を向けてきた。「テレビ映像で流れる平壌市民の作り笑いとは全然違う。天使のように思えた」(宮塚夫人)。

 裸で飛び回る男の子もいた。思わずシャッターを切ると、周囲の大人たちが気付いて「撮るな、撮るな」とギャンギャン騒ぎ始めた。子供に向かって「こっちに来なさい」と叱りつける。「1人が叫び始めると、どんどん騒ぎが大きくなる。まるで競い合っているよう。相互監視が徹底された北にあって『自分は外国人とかかわらない』と周囲にアピールしているみたいだった」(同)。

 大人たちの異様な反応に子供の笑顔も消えた。やむなくその場を後にした。

 宮塚教授は「農村の方が食べるものが多く、締め付けも少ないからか都市部よりも余裕があるように感じた。結局、普天堡付近にはたどり着けなかったが、それより貴重な北の人の素顔を垣間見られた気がする」と振り返った。


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