したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

大中華世界的話題

6564チバQ:2014/09/29(月) 22:39:00
■「港人治港」から「北京治港」へ

 問題の根源は、香港が中国政府側と英国、香港人側の間で曖昧な了解、いわば同床異夢のまま返還されたことにある。中国は英国の植民地主義によって奪われた香港を150年以上かけて回復したという意識が強く、英国や香港人側は統治主体が英国から中国に変わるだけで、香港の国際都市としての立場、システムは変わらないという認識だった。中国自身も「港人治港(香港人が香港を治める)」と主張したように香港の自治を前提としていた。

民主化運動の象徴になった「学民の女神」と呼ばれる女子大生
画像の拡大
民主化運動の象徴になった「学民の女神」と呼ばれる女子大生
 だが、返還から時間がたち、中国の経済力、国際的な影響力が高まるにつれ、「北京治港(中国政府が香港を治める)」意識に変わったようにみえる。「中華民族の偉大な復興」を掲げる習近平指導部にとってはなおさら香港を意のままにしたいという考えが強い。その先には台湾と中国自身の政治改革というふたつの大きな問題があるからだ。香港に自由な選挙を認めれば、それはひとつの実例として中国自身の将来を縛りかねない、と中国指導部は警戒しているのだろう。

 では、香港はどうなるのか?

 北京からの締め付けは厳しくなるのは間違いないとしても、香港の性格は大きくは変わらないのではないか。中国指導部がどう考えるにせよ、中国本土の人にとって今の香港こそ価値を持っているからだ。昨年、香港を訪れた外国人(中国本土からの訪問客含む)は2566万人(世界観光機関調べ)。訪日外国人数の2.5倍にものぼり、世界で12番目に多くの訪問客を受け入れた国・地域となった。その大半は中国人観光客であり、中国人にとって香港は依然として最も身近な”海外”だ。中国企業がまず考える海外上場も香港であり、人民元決済も香港。香港の大学には大陸からの留学生があふれる。そうした役割や魅力は北京や上海はもちろん香港にほど近い広東省広州にも果たせない。中国大陸の人にとって香港が「夢の置き場所」である限り、香港の輝きは薄れないだろう。

 「私が見た『未来世紀ジパング』」はテレビ東京系列で毎週月曜夜10時から放送する「日経スペシャル 未来世紀ジパング〜沸騰現場の経済学〜」(http://www.tv-tokyo.co.jp/zipangu/)と連動し、日本のこれからを左右する世界の動きを番組コメンテーターの目で伝えます。随時掲載します。筆者が登場する「ニュースが伝えない『香港』異変!〜中国返還から17年 今何が起きているのか〜」は9月22日放送の予定です。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板