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大中華世界的話題

5108とはずがたり:2013/09/07(土) 17:34:24

【第130回】 2013年7月19日 著者・コラム紹介バックナンバー
姫田小夏 [ジャーナリスト]
知られざる中国シャドーバンキング問題の一側面
20万社を数える鉄鋼専門商社に連鎖破綻リスク浮上
http://diamond.jp/articles/-/39023

中国経済の減速で、好況下では明るみに出ることがなかった不法ビジネスが、徐々に表面化している。

それは多額の利ざやが望める投機的ビジネスにおいて顕著であり、その1つの典型例が不動産売買である。不完全な法律、法規、曖昧な権利関係を巧みに利用し、巨額のマネーがこの市場に入り込んだ。

デベロッパーの資金調達のみならず、中小企業のセカンドビジネス、個人の資金を集めてのマネーゲーム、こうした不動産投資に資金を提供してきたのは、いわゆる「地下金融」といわれる「影の銀行」の存在である。

不動産だけではない。「影の銀行」は鉄鋼の世界をも支配していた。中国では昨年来、鉄鋼業界の連鎖破綻が取り沙汰されている。

20万社を数える鉄鋼専門商社
福建人が独占し特殊な業界を形成

上海の宝山鋼鉄(かつての宝山製鉄所)につながる街道沿いに、鉄鋼製品を扱う商社がある。… 「景気悪そうだな」と思っていた矢先、引っ越しが始まった。今年3月のある日、店内は珍しくざわついていて、部屋の中から事務機器やサンプルを持ち出す姿が見られた。そしてこの鋼材商社は、すっかりもぬけの殻となった。

新聞に「不良債権」という見出しが目立つようになったのもこの春頃からだった。4月、中国銀行業監督管理委員会(銀監会、日本の金融庁に相当)が「2013年経済金融形勢通報分析会」なる会議を開催したという記事は「ここ数年の銀行融資の増加は、数年後には違約という形で表面化するだろう。ある一部の地区と業界において、すでに不良債権は顕在化している。危ないのは鉄鋼商社、造船、太陽電池業界だ」と静かに警告していた。

あの街道沿いの商社は、移転ではなく倒産だったのだ。その原因は、資金繰りの悪化であり、昨今、上海の空気をよりいっそう重くしているのは、この鉄鋼専門商社ともいえる。

鉄鋼専門商社は、中国全土に20万社はあるだろうと言われている。それが集中しているのは上海だ。上海には中国最大の鉄鋼所である宝山鋼鉄があるが、そこからの仕事を独占的に請け負う専門商社が、特殊な業界を形成している。

経営者は福建省出身者で固められ、上海人はおろか外国資本もこのコミュニティには入ることができない。地元上海人は「彼らは贈賄で成長し、地元上海から産業を奪った闇の集団」と白い眼で見るが、取引金額は大規模であり、実際、上海の好不況を占う経済指標にもなっている。

国有企業や上場企業が「又貸し」
中小の鉄鋼専門商社の資金調達ルート

振り返れば、2008年、中央政府が4兆元の財政出動を行ったことで、中国の不動産市場は息を吹き返した。このとき、鉄鋼専門商社は鋼材を買い占め、値上がりを待った。つい数年前まで、銀行の得意客と言えばこの鉄鋼専門商社だったのもこうした経緯からであり、融資総額の50%がこうした鉄鋼専門商社向けという支店もあると聞く。

その一方で、国有企業や上場企業が「第二の銀行」と化し、鉄鋼専門商社に貸し込むという現象が見られるようになる。彼らは国有、あるいは大企業であるという信用力で銀行から借り入れを起こし、商業銀行には振り向いてもらえない中小の鉄鋼専門商社に貸し付けた。

中国ではこうした行為を俗に「托盤」(お盆・給仕用トレーの意)と呼んでいる。市場が下落しないように、あるいは資金不足などを補うなどを理由に、資金の流れをスムーズにさせるために「支える」ことを意味する。

この「托盤」行為は不法行為とされるものの、実は鉄鋼業界に限られた話ではない。中国政府系の大手商社幹部の唐逸さん(仮名)は次のように語る。…銀行からは6%で借り入れ、それを16〜22%で貸し付ける。利幅は10%超、「本業よりも儲かる」…のだと言う。
これは借り手の中小企業にとっても都合がいい、とコメントする中国人もいる。
「銀行のような厳しい審査はしませんから。担当の部長に挨拶に行けば、それで融資が下りるんです」
これがいわゆる「シャドーバンキング」の一面である。


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