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大中華世界的話題

5005とはずがたり:2013/07/05(金) 09:06:21

荒廃する地方の農村と
進む大規模農業

今、農村はどうなっているのか。筆者は上海で複数の農村出身者から話を聞いたが、誰もがその農村の荒廃を嘆いていた。

中国の農村は、今や空き家だらけだという。そこには若者の姿がないどころか、村長がいないところすらあるとも。農業従事者の平均年齢は50歳以上、高齢化する農村では稲作は難しく、比較的手入れの楽な小麦などを作るしかない。

中国では、かねて存在していた「農民の貧困」という問題に加え、高齢化と担い手不足が大問題になっている。食糧生産の基盤は徐々にむしばまれていく。同時に、農地の建設用地への転用が進行し、昨今「18億ムー(約120万平方キロメートル。中国の国土面積の約8分の1、日本の国土面積の3倍強)の耕地は何としても死守」が声高に叫ばれるようになった。

上述した、農民の土地に対する占有、使用、収益等の権利を認めた『新土地改革法』は、農地のマンション建設用地化を促す一方で、荒廃した農家の土地や空き家の権利を国が買い上げ、農業の大規模化を図るための布石でもある。

 今年、中央政府が経済政策の重点においた「城鎮化」(都市化のこと。詳しくは本連載『習近平新政権が指導する「都市化」政策で中国経済はまたもや“不動産頼み”の時代が始まる?』参照)は、まさにこれにつながるものであり、インフラを整備し産業を興し、雇用の機会を創出し、学校や病院などをつくり、農民をその土地における中心地に寄せ集めて住まわせるとした、いわゆる“ニュータウン”を中国全土に点在させるためのものである。

 しかし、これに対しては「少数による農業経営、すなわちそれは農民に農業をやらせないことをも意味する、それが城鎮化政策だ」、「生活の形態、仕事の形態がガラリと変わる。中国の農民がそれについて行けるだけの能力があると思うか」など、否定的な意見も存在する。

250平米・5LDKの戸建ても
豪華住宅に住むいまどきの農民は

 さて、筆者は上海市郊外の、ある実験農場を尋ねた。虹橋空港から南北に走る中環状線を南下すること1時間半。幹線道路から少し奥まったところには、牧歌的な農村地帯が広がっていた。

 そこでは地味な農業が展開していた。その規模は「土いじり」の域を出ず、ナスやキュウリ、インゲンなどが無秩序に植えられているに過ぎない。

 中国では農民1人当たりの耕地面積は1ムー(666平米)あるかないか、といわれ、あまりに少ない耕地面積であるため、“規模の農業”という効率が追求できないことが懸案となっている。しかもその1戸当たりの農地はあちこち点在し、1ヵ所に集約されていない。言い換えれば、ここが中国農業の改革の重点でもあるのだ。

 この村では、この改革が着々と進行していたのである。中国の農村の改革、それは他ならぬ「大規模農業化」にある。

 この村に足を踏み入れて驚かされたのが、農民たちが住んでいるその住宅だ。農民の住宅といえば、10年ほど前なら、レンガ造りの構造をコンクリートで固めた粗末なものだったが、今では3階建てのオシャレで豪華なタウンハウスに住んでいるのだ。その広さはなんと、延床面積250平米の5LDKだ。中国では一般市民が住むのはたいてい集合住宅だが、農民が立派な戸建てに住んでいることは、都心から見学に同行して来た中国人たちすら、少なからず驚かさせた。
「こんな家に住めるなら、私も農民になりたい!」
 筆者と一緒に現地を訪れた中国人の友人は、広々として贅沢なこの豪邸に、興奮を隠さなかった。


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