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大中華世界的話題

2015チバQ:2010/12/05(日) 12:20:08
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社説
台湾市長選 中国との「距離感」に悩む
2010年12月5日 10:55 カテゴリー:コラム > 社説
 台湾の主要5都市で市長選が行われた。地方選挙ではあるが、2012年の次期総統選の行方を占う選挙として、内外から注目を集めていた。

 結果は、馬英九総統の率いる与党・国民党が、台北など3市を制して勝ち越した。この1年、立法院補選や統一地方選で連敗していた国民党にとって、党勢回復の兆しが見えたといえる。馬総統の再選も視野に入ってきた。

 しかし、2市での勝利にとどまった野党・民進党も、5市長選の総得票率で見ると50%を獲得し、国民党の45%を大きく上回った。全体の得票率では与野党が逆転しており、民進党もまた、次期総統選に向けて展望を開いた。

 両党の「痛み分け」ともいえる結果から読み取れるものは、何だろうか。

 台湾の主要選挙は、通常は中台関係が最大の焦点となる。基本的には、「一つの中国」を前提に中国との関係改善を目指す国民党に対し、台湾独立を志向する民進党という構図である。

 ただ、今回の選挙では、両党とも中台関係を争点にするのを避けたようだ。

 国民党の馬政権は08年の政権奪取以降、それまで中国と激しく対立していた民進党政権とは対照的に、中国との関係を大幅に改善させた。中台直行航空便を実現させ、中台間の経済協力枠組み協定(ECFA)を締結した。

 金融危機で世界的に景気が冷え込むなかで、台湾は好調な中国経済に引っ張られる形で経済回復を果たした。中国人観光客は急増し、対中輸出も伸びて、10年の地域内総生産(GDP)は10%近い成長を見込むほどの好調ぶりだ。

 一方で、中国が海洋権益を重視し、尖閣諸島や西沙、南沙諸島で日本や東南アジア諸国に強硬姿勢を見せていることには、台湾でも警戒感が強まっている。

 こんな状況下、民進党も中国との経済的つながりを重視せざるを得ないし、国民党も中国の強硬な対外姿勢を看過できない。このため、両党とも対中政策を争点に取り上げづらかったとみられる。

 これに対し、台湾の有権者の投票行動も、微妙なバランスを見せた。

 馬政権が進めた対中融和路線に一定の評価を与えながらも、中国に政治的にのみ込まれるのではないかとの不安も募る。こうした有権者意識を、今回の選挙結果から垣間見ることもできよう。

 経済的にはつながりを強めつつ、軍事を背景にした強硬姿勢に抗し、政治的自立をどう保っていくか。中国との「距離感」に悩む台湾の心情が伝わってくる。

 台湾で次期総統選が実施される12年には、中国でも現在の胡錦濤国家主席から、習近平副主席へと権力の継承が行われるとみられている。中台の政治関係にも大きな変化が生じる可能性がある。

 台湾と同じように、日本や東南アジアなど中国の周辺国も、中国との距離の取り方を試行錯誤している。中台関係の今後を注視したい。


=2010/12/05付 西日本新聞朝刊=


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