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大中華世界的話題

1575杉山真大 ◆mRYEzsNHlY:2010/05/18(火) 22:39:22
蓮池 よく、対話が「アメ」、圧力が「ムチ」に例えられますが、本当は対話、つまり直接交渉のほうが、担当する政府当局者にとってはタフで厳しい仕事なんです。経済制裁は机上の手続きでできてしまいますが、交渉はそうはいかない。国益を正面からぶつけ合って駆け引きをするわけですから。
     特に日本は、交渉で過去の問題を持ち出されると、どこか腰が引けてしまう。60年以上も放置してきたんだから当たり前です。それで2008年、当時の高村正彦外相が、「過去の清算をする、と口で言うだけでは弱いから、その後の経済協力の中身を具体化して交渉に臨んだらどうか」という趣旨の提案をしたことがあった。これには私も賛成です。経済協力の具体的なメニューを示しておいて、北朝鮮の拉致問題解決姿勢への同時行動としてこれをやると。その準備ができていれば、過去の問題を持ち出されても腰が引けることはない。
李 脱北したある外交官の情報などによると、度重なる日本との交渉失敗と経済制裁で、北朝鮮の対日セクションは権限も利権も失って壊滅状態だそうです。有能な人材も対米部門などに取られている。確かに、ボタンを押せば国交正常化のプロセスが始まる、というぐらいのインセンティブをつくらないと、北朝鮮の外交政策が対日重視に向いてこないかもしれない。
蓮池 だからそのボタンをつくって、「日朝で一緒に押そうじゃないか」と迫るんです。日本が一方的に始めてしまったら意味はありませんが、ギリギリのところでやめておけばカードになる。北朝鮮だって経済協力は欲しいのが本音です。それが手に入るとなれば、拉致問題に真剣に取り組む動機になるでしょう。これを実行に移すためのテコにできるのは、過去の清算と国交正常化、経済協力を約束した「日朝平壌宣言」(2002年)だけだと思うんです。現状では、あれが日朝間の唯一のコンセンサスですから。鳩山総理も昨年9月の国連演説で、日朝関係については日朝平壌宣言にのっとって進めると言っています。ただしこの宣言は「8人死亡」が前提になっていますから、これの打開に大きな課題が残りますが。特に拉致問題については、北朝鮮が一昨年に合意したとおり全面的な調査を開始すれば、日本としても前向きに対応する用意があると言明した。不思議なのは、総理はこれを国内では言わない。所信表明でも施政方針演説でも、家族会と会っても言いません。

■真に実行力ある政治家の再来を望む
李 「北憎し」の風潮が蔓延してきたために、制裁論に配慮せざるを得ないということでしょう。
蓮池 北朝鮮に対して強硬な姿勢をとっていないと、「日本人じゃない」なんて言われかねませんからね。私も、「北の代弁者」なんて言われている。ハッキリ言いますが、私が最も望んでいるのは拉致被害者の救出であって、国交正常化や日朝友好は二の次なんです。私の弟は無事に帰国しましたが、横田めぐみさんらほかの被害者の方々のことを考えると手放しでは喜べない。かといって塞ぎ込んでいれば、「何が不満なんだ」と言われたりもする。拉致被害者全員が帰ってこない限り、私たちに本当の幸せは訪れない。ただ、そこに至る道筋として、日朝国交正常化のことは考えざるを得ないと思うんです。32年前に弟の薫が消えたとき、それは国内の小さな事件のひとつでした。しかし今や、拉致は大きな国際問題になっています。核問題を話し合う6か国協議には日朝国交正常化のための作業部会が設置されて、世界が注視している。そうなってしまった以上、日本と朝鮮半島の歴史を俯瞰して、それを「行動対行動」の原則下で大きく動かしていかないと、拉致問題も進展させられないのではないかと思うんです。
李 ただ、そのための一歩を踏み出すリーダーシップが見当たりません。


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