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【政権交代選挙】200X次期衆院選スレ

1644チバQ:2009/09/23(水) 22:43:41
http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/090921/acd0909210743003-n1.htm
【戯言戯画】福島瑞穂 元祖チルドレンも大臣に
2009.9.21 07:43

 「政権交代」という名のスイーツに、気づいてみたら正体不明のトッピングが乗っかってた、って感じでしょうか。これって甘いのか苦いのか、いやいやそもそも食べられるのか?

 ネット上では、認証式で「福島瑞穂が天皇陛下に頭を下げた!」というのが話題になってましたけど、社民党は“天皇制”に反対しているわけじゃない。なんせ護憲ですから。第一条に「天皇は、日本国の象徴」とあります。敬礼して当たり前。ただ、女性天皇を「党として積極的に認めるべきと考えている」だけですよね。

 だけど、世間の勘違いも仕方ない。ぶっちゃけた話、社民党って村山政権がぶっ倒れてからこっち、あまりにも存在感がなさ過ぎて、えーと、何やってる人たちだっけ!?…というのが実感でしょう。

 そうそう、小沢チルドレンとか小泉チルドレンとか言ってますが、元祖はこの人たち。土井チルドレンといえば福島さんと、秘書給与流用事件で有罪くらって執行猶予期間中なのに「民主推薦」の“徳政令”で当選しちゃった辻元清美さんのことです。忘れちゃいけません。

 選挙協力のおかげで社民党は今回の衆院選、小選挙区での得票数を伸ばしました。ただし、党の名前を書く比例代表での得票率は、前回(平成17年)の5・45%から4・27%に減らしてます。ここはひとつ、誰もアナタたちに期待してるわけじゃない、というのだけはわかっといてほしいところです。トッピングがケーキを台無しにしたりしないように。(篠原知存)

1645名無しさん:2009/09/24(木) 04:43:55
逗子では浅尾が1位、鎌倉・栄区・葉山は長島が1位、林は栄区2位・鎌倉と逗子と葉山で3位

逗子市
http://www.city.zushi.kanagawa.jp/syokan/senkan/0908soku/kssho.pdf
鎌倉市
http://www.city.kamakura.kanagawa.jp/senkan/download/h21syuuinnkekka.pdf
栄区
http://www.city.yokohama.jp/me/senkan/what/what210914_senkyokekka.pdf
葉山
http://www.town.hayama.lg.jp/senkyo/090830/sk2320.pdf

1646とはずがたり:2009/09/24(木) 09:18:02
ここは05年の郵政解散のスレですので転載させていただきますね。

1647チバQ:2010/11/04(木) 23:13:02
05年の懐かしい記事を
http://www5.hokkaido-np.co.jp/seiji/2005syuinsen/danmen/d-12.php3
道1区 札幌市中央区、南区、西区

無党派狙い 手探り続く

 「『カレーライスの会』様、お願い致します」。衆院選公示日の八月三十日、自民党新人三品孝行の出陣式。事務所で次々と紹介されていく道議や市議、後援会関係者らに交じり、耳慣れない団体の名前が響いた。

 会員は知り合いの自民党道議に頼まれ、選挙応援を引き受けた札幌市内の経営者ら十数人。自民党員ではない。皆、自称・無党派だ。政治色を出さないよう、会長と関係のあるホテルの自慢料理から名前をとった。

 「自民党への義理やしがらみではない。体制への批判かな」。会の中心人物である食品卸会社社長は、協力の動機を話す。会のメンバーの中心は学生運動が盛んな時代を過ごした団塊の世代。親の地盤を継いで九期目を目指し、かつて道知事も務めた民主党前職横路孝弘は「やはり体制、権力に映る」という。

 1区は道都・札幌中心部の中央、南、西区の都市型選挙区。同市によると、二○○○−○三年に建った新築マンションは二百棟を超え、人の流動が激しく若者も多い「最大の無党派選挙区」でもある。

 公示後初の週末となった三日は、三品をはじめ約四十人がのぼりを手に狸小路などを練り歩いた。労組風のデモ行進。自民党がやらないことをやって広く注目を集めようとの試みだ。「われわれの思いは無党派の有権者にも、きっと通じるはず」とメンバーは期待する。

 横路陣営は、元衆院議員の亡父節雄から続く後援会が支えだ。会長は連合北海道の二代目会長を務めた兼古哲郎。選挙に強い横路があえて「選挙の神様」(連合関係者)を招聘(しょうへい)し、組織の引き締めを図る。「無党派を確実に引き寄せる方法はない。地道に政策を訴え、理解してもらう」と正攻法で臨む。

 選挙戦の流れを決定づけかねない無党派層の支持を、いかに引き寄せるか。最終盤に向け、各陣営の雲をつかむような手探りの作業が続く。

http://www5.hokkaido-np.co.jp/seiji/2005syuinsen/danmen/d-03.php3
道2区 札幌市北区、東区

カギ握る「道見票」の行方

 衆院選公示の八月三十日朝、自民党元職の吉川貴盛の選対事務所で、吉川と握手を交わす男の姿があった。選対本部の相談役・道見重信だ。

 道見は札幌市北区の自民党元市議で、一九九一年から三期連続トップ当選。吉川が当選した二○○○年衆院選では選対事務総長として活躍、選挙の強さに定評がある。

 その関係は、○三年の市長選で一変した。自民党札連会長だった吉川は道見を擁立したが、保守乱立で結果は三位。再選挙で候補から下ろされた道見は、民主党支持で現市長の上田文雄を支援した。しこりを残したままの前回衆院選で吉川は、道見票を取り込んだ民主党の三井辨雄に二万四千票余りの大差で敗れた。

 「関係修復は当選の絶対条件だ」。市議選で毎回一万票以上を得てきた道見に、吉川陣営はいま、熱烈な秋波を送る。

 八月二十一日夜。札幌市内のホテルの一室で、自民党札連会長で参院議員の伊達忠一は道見と極秘裏に会談、「いろいろと誤解があった」と頭を下げた。同席した吉川陣営幹部が相談役就任を申し入れ、道見は「黙認した」という。「吉川と道見が手打ちをした」。うわさは瞬く間に駆け巡った。

 
 一夜明けた二十二日午後。三井もまた道見が専務を務める北区の会社を訪れた。二人は札幌青年会議所時代の盟友だ。選挙協力を要請された道見は「頑張ってください」と言うにとどまった。

 ただ衆院解散直後、三井と野球大会で会った道見は「二人とも当選してほしい」と思わせぶりに語った。それだけに、三井陣営もラブコールを続ける。道見は吉川選対に名を連ねたものの「市長選のしこりはジグソーパズルだ」と根深い思いをのぞかせ、必ずしも旗色鮮明ではないためだ。

 道見票獲得の足がかりを得た吉川と説得の手綱を緩めない三井。両陣営から道見に注がれる視線は、公示後も一段と熱い。

1648チバQ:2010/11/04(木) 23:13:44
http://www5.hokkaido-np.co.jp/seiji/2005syuinsen/danmen/d-01.php3
道3区 札幌市白石区、豊平区、清田区

票の争奪「息抜けば負け」

 札幌市豊平区にある自民党前職、石崎岳の事務所に二十四日午後、大柄な男がのっそりと入ってきた。

 森喜朗。前首相で、石崎が所属する森派の会長だ。事務所には、あらかじめ呼んでおいた選挙でまだ旗幟(きし)を鮮明にしていない経済団体の幹部ら約三十人。森は「若手のホープ石崎君には、何としても小選挙区で勝ってもらわなくては」と説いた。

 滞在わずか十分。それでも、東京で予定があり時間がないという森を拝み倒してつれてきた石崎陣営幹部は「大物の一声には計り知れない効果がある」とほくそえんだ。

 道3区は古くからの家と新興住宅地が併存。アパートやマンションが多く人口移動が激しいうえ、投票率は低めで、民意がつかみにくいとされる。四度目の対戦となる石崎と民主党前職の荒井聡は、そんな選挙区で激しい戦いを繰り広げた。票差は最大でも五千九百。前回は二千九百弱の差で荒井が制した。

 それだけに、両陣営とも決してすきは見逃さない。相手が手をつけていない分野はもちろん、相手のふところに手を突っ込むこともしばしばだ。前回は、3区を地盤としていた民主党前職が2区(札幌市北、東区)から立候補したのを機に、石崎陣営がこの前職支援企業の切り崩しを展開。荒井陣営は、公明党支持母体の創価学会と対立関係にある立正佼成会の支援を新たに取り付けた。

 荒井は今回、石崎が郵政民営化関連法案に賛成したことを逃さず、特定郵便局長OBらでつくる自民党の職域支部「大樹」に接近。石崎は前回以上に民主票でも保守色の強い層の取り込みに動く。

 「郵政民営化」を叫ぶ石崎、「年金改革」を訴える荒井。その裏で展開される、お互いの組織をひっくり返す「オセロゲーム」。両陣営とも「本番はこれから。息切れしたら負け」と口元を引きしめる。


http://www5.hokkaido-np.co.jp/seiji/2005syuinsen/danmen/d-06.php3
道4区 札幌市手稲区、後志管内

行き先見えぬ建設業界票

 「前回は積極的に鉢呂を推した。でも今回はやらない。だからといって佐藤をやるというわけでもないんだがね」

 小樽市を含む後志全域の建設会社でつくる小樽建設協会の幹部が、今回の選挙戦への業界の微妙な距離感を、こう解きほぐした。保守の強固な支持基盤だった建設業界の票が今回、後志では「浮動票」になっている。

 二○○三年一月、自民党元職佐藤静雄の実弟で道議だった時雄が倶知安町長選に立候補、佐藤と支持者が重なる伊藤弘町長と争い敗北した。三カ月後の道議選では、佐藤が時雄の後継を他町から擁立すると漏らしたと伝わり、建設業界にとどまらず地元保守層が反発。佐藤自身の秘書がたもとを分かって出馬する“骨肉の争い”に発展した。

 一連の動きでできたしこりが、前回衆院選で建設業界の佐藤からの離反を招いた。ある小樽市議は「後志に自分の王国をつくろうとして瓦解した過程」と言う。

 前回、道8区(渡島、桧山管内)から国替えした民主党前職の鉢呂吉雄は、そこを突く形で後志町村部でも佐藤を上回る票を得た。

 そして今回。同協会としての推薦は、どの候補にも出していない。

 佐藤側は「しこりをすべて解消したとは言わないが、今回は(各社が)自由にやってくれということ」とし、票を取り戻す好機ととらえる。鉢呂側も「敵失があった前回ほどの風は吹いていない」と、反佐藤票が残るとはみていないが、上積みを目指すには欠かせない票だ。

 業界の中には「今のところ、どっちの名前も書かないという選択肢しかない」と明言する経営者も。一方で建設業界の票は、先行き不安感を象徴するように、比例代表道ブロックでは元衆院議員鈴木宗男の「新党大地」に流れるとの見方も根強い。こうした“浮動票”を一週間でどれだけ取り込めるか。鉢呂、佐藤両陣営がしのぎを削る。

1649チバQ:2010/11/04(木) 23:14:23
http://www5.hokkaido-np.co.jp/seiji/2005syuinsen/danmen/d-07.php3
道5区 札幌市厚別区、石狩管内

透ける札幌市長選の構図

 衆院選公示の八月三十日、自民党前職町村信孝の出陣式。事務所に集まった約四百人の前から三列目に、控えめな様子で頭(こうべ)を垂れる男がいた。

 前札幌市長の桂信雄。市長時代、共産党などを除くオール与党体制を築き、自民党にも民主党にも“等距離外交”に徹してきた。その桂が今は町村の「連合後援会会長団顧問」だ。市長を退いたとはいえ、政治的な振る舞いを嫌う性格だけに、関係者は一様に驚く。

 「大げさに考えないでほしい」。桂本人はそうかわす。「町村さんは北海道にとって大切な政治家。国政が忙しくて地元に帰れないからといって、選挙が厳しくなるのはおかしい」と、支援に踏み切った理由を語る。

 だが周囲には「今回はもう割り切った」とも漏らしている。桂に近い市OBは「あっちがあそこまで民主党に肩入れしているんだから、桂さんが自民党側に寄るのは当然の帰結だ」と解説した。

 「あっち」とは、現市長上田文雄のことだ。上田は一昨年の市長再選挙で当選し、その後の人事で「桂に近い幹部を遠ざけた」(市幹部)。昨年には「桂に札幌ドーム社長の退任を迫った」というのが、市OBの見方だ。現社長には上田自身が就任した。「表にこそ出さないが、桂の上田に対する思いは相当複雑なはずだ」と関係者は語る。

 その上田は今回、民主党応援の姿勢を鮮明にした。市内の選挙区の同党候補の集会に軒並み出席。中央大の同窓である5区の民主党前職小林千代美の陣営にも顔を出す。

 これまで上田は、党派色を出すことに慎重だったが、側近は「政治家として自信がついてきた証拠。次期市長選をにらんで踏み込んだ」とみる。一方の町村陣営では桂時代の元助役が選対本部長を務め、市OBたちがフル回転で支援に動く。

 衆院選の影でうごめく札幌市政の旧体制と現体制の争い。その先には、二年後の市長選の対立構図が透けて見える。


http://www5.hokkaido-np.co.jp/seiji/2005syuinsen/danmen/d-09.php3
道6区 上川管内

「保守団結」掲げ二人三脚

 「厳しい戦いだ。自分が陣頭指揮に立つ」。自民党前職で比例代表道ブロックから立候補した今津寛は五日、道6区候補で同党前職の金田英行が旭川で開いた後援会の会合に出席し、あらためて決意表明した。

 自民党は前回、二人の候補者が小選挙区と比例代表を交互に入れ替わるコスタリカ方式を道内で唯一、道6区で採用。今津が選挙区から立候補し、比例に回った金田が今津を支援。今津は七年ぶりに国政に復帰した。

 党道連選対本部長代行でもある今津は「次は私が小選挙区なので、今回も選挙区候補のつもりで戦う。私の妻の洽子(きょうこ)は、選挙中は金田洽子だ」と訴えてきた。

 旧道7区(旭川市を除く上川、留萌、宗谷管内)が地盤の金田は旭川での選挙は十二年ぶりで、旭川出身の今津の支援が頼り。両者は「保守団結」を掲げ、互いの後援会に顔を出し合ってきた。衆院解散翌日の八月九日は一緒に旭川へ戻り、金田陣営の会合に同席。今津は防衛庁副長官の公務の合間を縫い、金田の管内遊説にも同行した。

 両者が二人三脚を強調する背景には、道6区での保守分裂の根深さも透けて見える。中選挙区時代の旧道2区(上川、留萌、宗谷管内)は上草義輝、川田正則、村上茂利の自民党三氏が何度も激突。川田後継の今津と、村上後継の金田も過去二回、票を奪い合った。

 金田陣営の幹部は「前回、保守が団結して今津を当選させたことで、しこりは消えた」と言い切るが、ある保守系経済人は「完全な和解は簡単ではない」と指摘する。

 対する民主党は、新人で道6区候補の佐々木隆博、引退した前職の佐々木秀典、比例で立候補した西川将人の“三本の矢”で挑むが、陣営幹部は「金田と今津が本気で連携すれば非常に脅威」と警戒する。

 「保守が団結できれば圧勝できるはず」と金田。二人三脚の真価は、もうすぐ明らかになる。

1650チバQ:2010/11/04(木) 23:15:04
http://www5.hokkaido-np.co.jp/seiji/2005syuinsen/danmen/d-10.php3
道7区 釧路、根室管内

民主・大地が自公と激突

 「仲野勝利のために『何でもあり』でいこう」

 四日、釧路市内で開かれた民主党前職仲野博子の連合後援会役員会。会長の清水闊(ひろし)はこう切り出し、「小選挙区は仲野、比例代表は新党大地」とする選挙協力の方針を決めた。北海道新聞などが世論調査結果から、自民党前職の北村直人と仲野が「横一線」「互角」と報じた日の夜のことだった。

 大地を結成した元衆院議員鈴木宗男は地盤の7区には出馬せず、比例代表で国政復帰を目指す。小選挙区で宙に浮いた、三万とも五万票ともいわれる「宗男票」の行方が、7区の勝敗のカギを握る。そんな中で表面化した選挙協力は、北村陣営に衝撃を走らせた。

 仲野は前回、北村に一万三千票差で敗れ、比例で復活した。雪辱を期し、「民主党・連合ではなく、後援会の独自協力」と表向き説明する大地との“異質のタッグ”だ。ただ鈴木の支持者には民主党アレルギーが強い上、「鈴木は北村ともひそかに取引するのでは」との不安もよぎる。

 一方、北村陣営は「自公協力」と「自民党議員がいなくなっていいのか」という保守層への訴えで反撃する。公明党は今回初めて北村を推薦。比例議席死守を目標とし、大地とも競合するだけに、支持母体の創価学会幹部は「推薦して落とすわけにいかない。F(エフ)票(友人・知人に呼びかける票)を集める」という。

 ただ、北村は郵政民営化関連法案の衆院採決を欠席しながら、その後に賛成に転じた対応の釈明にも追われる。

 六日には自民党幹事長の武部勤が釧路市に入り、街頭で危機感をあおるように言った。「今、北村は負けている。皆さんに気迫がないからじゃないですか。釧路、根室のため、どうするか考えていただきたい」

 「自公」か、それとも異質のタッグか。激戦を決する水面下の票の動きは、まだ見えない。



http://www5.hokkaido-np.co.jp/seiji/2005syuinsen/danmen/d-05.php3

道8区 渡島、桧山管内

保守団結へ「怨念」の壁

 「小泉人気で8区でも追い風が吹いている。頑張って頑張って」。壇上で力強くエールを送った渡島管内松前町長の前田一男は、衆院道8区(渡島、桧山管内)に立候補した自民党新人・佐藤健治に近寄ると、がっちりと握手を交わした。

 八月二十三日に開かれた佐藤の総決起大会。二人は前回の道8区に出馬し、保守分裂で共倒れとなったが、今回は自民党道連関係者の仲介が奏功し、佐藤と前田の「保守団結」が実現した。

 前回は佐藤が約七万四千票、前田が約五万五千票を集めた。二人の得票を合わせれば、民主党前職の金田誠一を二万三千票余も上回った。今回は「前田票」の行方が勝敗を決めるとされ、「保守一本化」に金田陣営は危機感を強める。

 「前回の選挙戦は一体、だれと戦ったのか…。相手が金田さんと実感したのは投票日の二日前だった」。出馬の記者会見を行った八月十一日、佐藤が漏らしたため息は、前田との争いの激しさをうかがわせた。

 中選挙区時代は、佐藤の父孝行と阿部文男の両元衆院議員が保守票を奪い合った。今も支持者に「怨念(おんねん)」が残るといい、前回は知名度のない前田の支援に「反佐藤」の一点で「阿部派」が結集した。

 今回も佐藤には「孝行の息子」とのレッテルが付きまとう。さらに佐藤陣営の選対本部長(82)は孝行の選対を仕切ってきた「側近中の側近」。長年、複雑に絡み合った怨念は消えそうもない。

 佐藤、前田の「握手」は関係者の間にあっという間に伝わった。しかしかつての前田陣営幹部は吐き捨てるように言った。「おれは『前田派』ではなく、もともと『阿部派』だ。握手なんて関係ない。後援会名簿を佐藤側に渡すことはない」。この幹部は小選挙区は白票を投じるつもりだ。

 華々しい「保守団結」の演出は、まだ「阿部派」の支援を誘い出してはいない。

1651チバQ:2010/11/04(木) 23:15:43
http://www5.hokkaido-np.co.jp/seiji/2005syuinsen/danmen/d-11.php3
道9区 胆振、日高管内

小泉の“風” 期待と焦り

 六日午後、民主党前職・鳩山由紀夫の陣営に激震が走った。首相の小泉純一郎が九日に苫小牧入りする−。「なぜ、9区なんだ」。幹部の一人は絶句した。

 自民党元職・岩倉博文との三度目の対決。過去二回、勝敗は大票田・苫小牧で決まった。二○○○年は苫小牧で一万千五百票差をつけられ、岩倉の比例復活当選を許し、千票差に迫った前回は大勝した。ひと風吹けば、五千票が動く−それが苫小牧の選挙だ。

 今回、解散前に語られた政権交代への期待はいまひとつ膨らまない。「危機感」が風となり、鳩山を“どぶ板選挙”に走らせた前回の教訓は、支持者の気の緩みの前にかすみがちだ。

 岩倉が庇護(ひご)する保守系の苫小牧市長桜井忠と対立する市労連は、衆院選を一年半後の市長選の前哨戦と位置付けた。しかし、鳩山との憲法観の違いなどから十分に浸透していない。焦る陣営は、八日の鳩山の遊説を西胆振から苫小牧に変更するなどテコ入れに懸命だ。

 一方、岩倉陣営は公明党の推薦に加え、前々回、支援を受けた鈴木宗男率いる新党大地の票も水面下で取り込むことをもくろんでいた。連合室蘭の推薦で当選した室蘭市選出道議・山本雅紀が二月、自民党に復党したことも追い風になった。

 ところが一日、9区で公明党との協力関係に亀裂が走りかねない事態になった。岩倉の街頭演説に同行した支持者が、公明党と競う大地への協力を公然とにおわせる発言をしたためだ。

 公明党の比例代表道ブロックの丸谷佳織が苫小牧で街頭演説をした六日。岩倉は二百人を動員して、妻の早苗に「比例は公明、小選挙区は岩倉を」と叫ばせ、ほころびを繕った。直後に届いた小泉からの朗報。陣営幹部の声に力がこもった。「風は吹く。流れも変わる」

 小泉に始まり、小泉に終わろうとしている選挙。大票田苫小牧の戦いは九日、ピークを迎える。


http://www5.hokkaido-np.co.jp/seiji/2005syuinsen/danmen/d-02.php3
道10区 空知、留萌管内

「大地」と公明の板挟み

 「10区(空知、留萌管内)の自民党公認候補は、飯島夕雁(ゆかり)さんです」。自民党幹事長代理の安倍晋三が公示日の三十日、岩見沢市の中心街で声を張り上げた。

 一年九カ月前、安倍は当時の自民党公認、山下貴史の応援で空知に入った。次期首相候補と目され人気が高い安倍の来援は、山下が比例代表道ブロックで復活当選を果たす原動力にもなった。

 しかし、郵政民営化関連法案の採決で反対した山下は今回無所属に。党の看板を地元に縁のない新人飯島に奪われ、安倍までが飯島の応援に立つ。山下の立場は苦しい。

 10区内に根強い支持層を持つ新党大地代表の鈴木宗男が留萌管内を駆け抜けたのは、山下が「党の壁」にもがきながら公示を迎えようとしていた二十七、二十八両日。

 「比例代表は大地。小選挙区は山下さんです」。鈴木は各市町村の支持者との会合で、新党大地のPRとともに山下支持を呼び掛けた。

 鈴木は二○○○年衆院選で自民党が10区に山下擁立を決めた際の党総務局長で、縁は深い。

 留萌管内では、山下の地元支持者が鈴木の後援会に支援を打診。玄関先に新党大地と山下のポスターを並べて張る建設会社が現れるなど、鈴木、山下の選挙は連動し始めている。二十八日には留萌管内小平町の祭り会場で出会った鈴木と山下の妻が握手を交わす場面もあった。

 ただ、山下側は「(支援打診は)組織の正式な取り組みではない」と言葉を濁さざるを得ない。

 山下は前回、10区内で約三万票を持つとされる公明党の支援を受けた。今回も「前回と同様の友好関係を維持したい」との期待がある。その公明党は、道内は比例代表のみの戦いで、新党大地と競合する。「両方来てくれたらいい。それが理想なのだが…」。山下の有力後援者は、板挟みの状態に、こうつぶやいた。

1652チバQ:2010/11/04(木) 23:16:47
http://www5.hokkaido-np.co.jp/seiji/2005syuinsen/danmen/d-04.php3
道11区 十勝管内

民主、保守票獲得へ必死

 七月中旬、十勝での活動をスタートさせた民主党新人の石川知裕は、真っ先に自民党前職・中川昭一の強固な地盤である帯広市内の農協を訪れ、事務所で職員を前に声を張り上げた。「十勝生まれの石川です」

 石川は直前まで東京で、自民党出身の民主党副代表・小沢一郎の秘書を務めていた。旧社会党色が色濃く残る十勝で、民主党はあえて石川を担ぎ、保守票の取り込みを狙う。農協から運動をスタートさせたのも、そうした戦略の表れだった。

 十勝の民主党は、圧倒的な強さを誇る中川の前に苦杯をなめ続けてきた。前回は独自候補すら擁立できず、社民党の山内恵子に相乗りした。結果は、中川にダブルスコア以上の差をつけられる完敗。保守層を切り崩せなければ勝てない。そのために石川を擁立した。

 石川は同管内足寄町出身。同じ足寄生まれで新党大地を設立、比例代表道ブロックに出馬する鈴木宗男元衆院議員との「地縁」にも期待する。

 八月三十一日夜、帯広市内のホテルで開かれた鈴木陣営の集会。駆けつけた鈴木が涙ながらに故郷での昔話を披露して退席した後、会を締めくくったのは石川の連合後援会長の藤浦義弘。居並ぶ鈴木支持者を前に「比例は(新党)大地、小選挙区は石川でお願いします」と深々と頭を下げた。

 石川の選挙運動は連合北海道などで構成する革新系の選対本部と、保守色の強い連合後援会がそれぞれ独自に展開する。藤浦は「後援会は選対とは別。比例で大地を推すのは組織決定だ」と言い切る。一方、労組内部には今もなお、保守の流れをくむ石川への“疑念”がくすぶる。ある組合員は「石川とは憲法九条の解釈に違いがある。後にしこりを残しかねない」と苦々しげに言った。

 大きく右にウイングを広げた十勝の民主党。その戦略が奏功するか、試されている。



http://www5.hokkaido-np.co.jp/seiji/2005syuinsen/danmen/d-08.php3
道12区 宗谷、網走管内

候補不在 駆け回る家族

 遊説隊に、たすきをかけた候補者の姿はない。「(本人は)地元に帰れませんが、みなさんとは心と心でつながっています」。日に焼けた顔でマイクを握り、声を張り上げるのは自民党前職武部勤の三十五歳の長男新(あらた)。たすきは、支持者と握手する武部の妻凉子の腕にあった。

 党幹事長の要職にある武部。党の最高責任者として全国の選挙を取り仕切り、各地を応援に駆け回る。衆院解散後、自身の選挙区入りはまだゼロ。北見市で開いた総決起集会も本人はビデオでのあいさつだけで、応援の竹中平蔵郵政民営化担当相が「主役」となった。

 候補者不在は、落選を含め今回で八回目となる衆院選で初めて。選対幹部は「いつもなら武部本人が『あっちはどうなっている』と仕切っているのに…」とぼやく。今回、代わりに日本一広い小選挙区を回るのは新ら家族と地元選出の道議だ。家族が武部の地元への思いを語り、道議が郵政事業民営化の意義を説く。

 前回二○○三年の選挙は、札幌から移った民主党の松木謙公に約三万六千票差をつけて圧勝。しかし松木は比例代表で復活当選し、今回は前職として戦いを挑む。旧自由党出身の松木は保守層に食い込む一方、社民党支部と政策協定を結ぶなど左右に浸透を図る。

 さらに中選挙区時代のライバル・新党大地代表の鈴木宗男の動きも気になる。鈴木は昨年の参院選で、道12区で約五万六千票を獲得。しかし、二日の北見市内の街頭演説では、比例代表で大地への支持を訴えるだけで、小選挙区については言及しなかった。それが逆に、関係者の間では「鈴木票」の行方に関心を高める結果となった。

 地元入りは七日の一度きりになりそうで、武部は遊説先から携帯電話をかけ、後援会や選対幹部に地元の情勢を聞く毎日。そして周囲に漏らす。「本当に当選できるのかな…。そんな夢を見る。やっぱり心配だね」。

1653チバQ:2010/11/04(木) 23:17:41
茨城7区

「みそぎ」「弔い」で激突

 自殺した前衆院議員永岡洋治(茨城7区)の死去から丸一カ月の一日。妻で自民党公認の桂子は選挙カーに乗り込み、七カ所の街頭演説をこなした。公示日以来、「夫の残した約束(政策)を果たしたい」と繰り返し、無念を晴らす「弔い選挙」を鮮明にしている。

 洋治は遺書を残さず、死の本当の理由は分からない。ただ直前、郵政法案の賛否に悩んだ末、賛成票を投じた事実がある。主婦で選挙は裏方経験しかない桂子が急きょ挑む相手は、元建設相で無所属の中村喜四郎だ。

 中村はゼネコン汚職事件で二○○三年に実刑が確定し議員失職。昨年六月の刑期満了で被選挙権が復活。出所後は支持者宅を一軒ずつ訪ねる「おわび行脚」を重ね、この選挙に「みそぎ」をかける。公示日は「中村が戻ってきました」と絶叫、健在をアピールした。

 祖父の代からの政治一家に育った中村は、「喜四郎」の名前と地盤を父から受け継ぎ、二十七歳の若さで初当選。四十代で二度入閣するなど、自民党竹下派(現在の旧橋本派)のホープだった。失職まで連続九選のうち、最近の二回は公判中に当選したもの。七十代の男性支持者は「政治家なんかみんなカネをもらっている。喜四郎さんは運が悪かっただけ」と、揺るぎない信頼を口にする。

 永岡洋治は二○○○年衆院選で中村に完敗。中村不在の○三年補選と同年総選挙で当選した。桂子の選挙は、洋治が成し得なかった中村の牙城(がじょう)を崩す戦いでもある。

 自民党県連副会長で永岡選対本部長の青木来三郎は「中村の基礎票は八万票。今はもっと減っている」と予測。洋治が前回獲得した九万七千票の目減りを防ぐため、農業団体などを中心に支持固めを図る。中村はオートバイにまたがり、得意のどぶ板選挙で対抗する。

 選挙区は「義理と人情」の政治風土が根強い。有権者は「弔い」と「みそぎ」の間で揺れ動く。


東京12区

公明票あてに自民躍起

 「連立のパートナーとして太田さんを落とすわけにいかない」。左目を眼帯で覆った自民党参院議員舛添要一が八日、東京・JR板橋駅前に立つと聴衆から拍手がわき起こった。舛添は八月下旬に左眼から出血し、二週間の安静を強いられた。復帰初日に自民党が投入したのは東京12区。公明党幹事長代行の前職、太田昭宏の応援だった。

 太田は、支持母体の創価学会で青年部長などの要職を務めた「公明党のプリンス」。次期党代表の最有力候補だ。東京12区は前回、自民党の元郵政相八代英太が比例に回り、太田当選に貢献。自公協力のシンボルとなった。だが今回は、郵政民営化関連法案に反対した八代が公示直前に離党して無所属で出馬。一転して激戦区になった。

 慌てた自民党東京都連は、特別対策本部を設置。公示の八月三十日から連日、総裁小泉純一郎ら党の大物幹部や閣僚、有名人を送り込み、太田の支援に懸命だ。都議や区市町村議にはノルマを課し、12区内の知人、友人を太田陣営に紹介。党支持団体の名簿を次々と届ける。

 「自民党なら太田は首相候補」と都連幹部。自民党の「大盤振る舞い」の裏には、公明票なしには当選できない自民党候補の弱体化がある。解散前の都内二十五小選挙区の自民党議席は十二だが「公明票がなければ一けた」とされる。逆に、太田も自民の支援なしに当選はない。「選挙を乗り切るのに自民と公明はもはや切っても切れない関係」と都連幹部はいう。

 一方、苦戦が伝えられる八代は五日夜、演説会で訴えた。「公明党にのめりこむ自民党を立て直す」。太田を追い上げる民主党前職の藤田幸久も「政策でなく票のやりとりで戦う選挙は許されない」と自公を批判する。

 公明党プリンスのピンチに挙党態勢の支援を見せる自民党。当落結果は全国の両党の関係に大きな影響を及ぼしそうだ。

1654チバQ:2010/11/04(木) 23:18:19
神奈川11区

小泉批判票の行方いかに

 「四年四カ月の小泉政治に終止符を打とう。今(有権者は)怒る時です」。六日朝、神奈川県横須賀市の京急北久里浜駅前。参院議員を辞職して出馬した民主党の斎藤勁(つよし)は通勤客に訴えた。

 民主党にとって、首相小泉純一郎の地元、衆院神奈川11区の戦いは政権交代の象徴的な意味を持つ。

 前回衆院選では、自民党候補の中で全国最高の十七万四千票を得た小泉に、新人候補が約四倍の大差を付けられた。「11区を何とかせねば」。党県連代表代行として悩んでいた斎藤にくら替え出馬を勧めたのは、党代表岡田克也だった。

 駅頭で配るビラを受け取る有権者の反応は悪くないという。選対幹部は「知名度の高い地元選出参院議員が退路を断って出馬し、民主党の本気さが伝わった」と手応えを語る。

 挑戦を受ける小泉は前回同様、選挙区入りの予定はない。「あるじ不在の選挙には慣れている」。陣営幹部は盤石を強調するが、内部には微妙なきしみも生じている。

 六月の横須賀市長選。親子二代で小泉選対本部長を務めてきた有力県議の推す候補が、小泉の推す官僚に敗れた。このしこりで今回、選対本部長は不在。実務は小泉の実弟正也らが取り仕切る。

 11区には小泉外交批判で知られる元外務官僚の天木直人も無所属で立候補し、「この四年間で日本外交が彼のパフォーマンスに迎合した」と挑戦状を突きつけた。

 市長選で小泉から離反した複数の有力者から「おれが五百票まとめる」「家族の票を十票やる」と連絡が入っているという。天木は、中選挙区時代に小泉と競った元自治相田川誠一とも接触、助言を受けた。

 これまでとは構図を異にした選挙戦。だが、地元の受け止めは「前回と違う動き? ないねえ」(横須賀市の商工関係者)と冷静だ。

 二人の挑戦結果は全国の小泉批判票のバロメーターになり得るのか。


富山3区

刺客に揺れる綿貫王国

 「大変な激戦。全生命、全政治力をかけて戦う」。国民新党代表の綿貫民輔は三十日朝、宮司を務める富山県南砺市の井波八幡宮にいた。連続十二回当選、元衆院議長。その綿貫が必勝祈願で挑戦者の顔を見せた。盤石を誇ってきた王国が揺らいでいるからだ。

 富山は自民党の金城湯池(きんじょうとうち)だ。有権者に占める党員の比率は5・29%で全国一位。中選挙区時代に三議席を独占した自民三氏が、小選挙区制移行後は小選挙区(富山3区)に綿貫、比例代表北信越ブロックに萩山教厳、橘康太郎と住み分け、議席を守ってきた。

 ところが、郵政民営化法案に反対票を投じた綿貫の刺客として党本部が白羽の矢を立てたのは萩山だった。元自民党県議の向井英二が民主党公認候補として名乗りを上げ、3区の自民勢力は三分裂。乱戦に突入した。

 国民新党旗揚げを機に、自民党富山県連は萩山の正式支援に踏み切った。綿貫王国を支えた集票マシンがきしむ。

 「今度の選挙は応援を控える」。後援会事務所開きで帰郷した二十三日、3区の大票田の高岡市内に本社を構える中堅企業の社長からそう伝えられた綿貫は、「そうか」と苦笑いするのがやっとだった。

 綿貫は前回、十五万九千票もの大量票をかき集め、次点に三倍の大差をつけた。だが、「自民分裂」で混戦は必至だ。綿貫が小選挙区を勝ち抜いたとしても、敗れた二人が比例代表で復活当選する可能性は高いとの見方が強まりつつある。「後が怖くて、綿貫さんだけに肩入れできない」(地元有力経済人)。模様眺めの流れは、選挙区内の首長や自民党県議をはじめとする地方議員にも広がる。

 各党党首は全国の最重点区で第一声を上げるのが通例だ。綿貫は「まず足元を固めてから全国へ攻め込む」と地元を優先した。そこに、国民新党の追いつめられた状況が浮かび上がる。

1655チバQ:2010/11/04(木) 23:18:51
長野2区

知事の舌ぽう 自民困惑

 唯一の選挙サンデーだった四日、長野県知事田中康夫は新党日本代表として東京・秋葉原の街頭に立った。舌ぽう鋭い小泉政権批判の中に「長野県は五年間で五百五十億円の借金を減らした」と知事の実績も織り交ぜる。その様子がテレビで繰り返し報じられ、長野県内の選挙情勢にもじわりと影響を広げている。

 同じ日、松本市中心商店街。自民前職村井仁の引退に伴い、長野2区で公認を得た「落下傘候補」関谷理記は、Tシャツ姿で人ごみに分け入った。

 選挙カーから流れる音楽は英国のロックバンド「クイーン」の曲だ。地方の自民候補としては異例といえる若者向けのイメージ戦略は「三十七歳の若さを前面に出して無党派層に狙いを絞れば、小泉人気の追い風だけで十分戦える」(選対幹部)との読みに基づく。

 ところが計算は微妙に狂う。田中は三年前の知事選で松本市内の得票率が72%だった。新党日本は北陸信越ブロックに候補者がいないため、代表としての田中の活動は県内で制限される。それでも「県知事に報道を通じて小泉批判を繰り返されると、せっかくの小泉人気も相殺される」(自民党県議)からだ。

 田中自身の足元も盤石とはいえない。かつて85%を誇った知事支持率は、後援会元幹部の入札「働き掛け」問題などで八月には35%まで急降下した。来夏の知事選への展望は開けていない。

 それが、新党発足直後には42%と復調の兆しを見せた。自民党の「郵政造反組」を束ね、中央政界で「地方からの改革」を説く存在感が、思わぬところで「新党効果」を生んでいるようだ。

 七日の記者会見で田中は支持率について聞かれ「小泉さんは40%も支持率があると言われたが、私は40%台しかないと言われる」とこだわりを見せた。田中が衆院選での手応えを測るのは、党の獲得議席数と並んで支持率の動向かもしれない。


岐阜1区

女性対決 鍵握る公明票

 郵政民営化法案に反対して無所属となった野田聖子と、自民党本部から“刺客”として送り込まれたエコノミスト佐藤ゆかりが対決する岐阜1区。全国屈指の注目の戦いは、終盤に来てさらに激しさを増している。

 八日に岐阜市内で開かれた野田の集会。いすを三千五百席並べた会場は、大勢の立ち見が出て人があふれるほどの盛況だった。選対幹部は「六千−七千人も集まった。(支持者は)本当に危機感を持ってくれている」と胸をなでおろした。

 郵政相を務め、「女性初の首相候補」とも目されてきた野田は五選を目指す四十五歳。猛追する佐藤は上智大の一年後輩だ。九日に出た地元紙の世論調査では、野田が四割弱の支持を集め、依然として優位に立つ。

 対する佐藤側は街頭演説や個人演説会を続け、党本部から大物が続々と応援に駆け付けた。四日に郵政民営化担当相竹中平蔵、五日に幹事長武部勤、六日には首相小泉純一郎が入った。佐藤と並んだ小泉が「郵政民営化に賛成でしょう」と叫ぶと、一万人近い聴衆から拍手と歓声が上がった。「終盤の追い上げに向け、効果は絶大だった」(陣営幹部)。

 自民党岐阜県連は野田支持で引き締めに躍起だが、佐藤陣営は自民党の参院議員と県議各一人、岐阜市議二人が付く。自民支持層の約四割が佐藤に流れているという。

 野田の前回得票は約九万三千票。次点の民主候補に約二万一千票差に詰め寄られたが、その民主も今回は埋没気味。鍵を握るのは創価学会など公明党支持の約二万二千票とされる。それだけに野田陣営は「比例は公明党」を掲げ、政党ポスターは公明一色に染めた。

 しかし、地元の創価学会は「自主投票」を決定。このため、両陣営とも「公明票の行方は終盤になっても読めない」と気をもむ。野田が逃げ切るか、佐藤が追いつくか。審判の日は目前だ。

1656チバQ:2010/11/04(木) 23:19:33
大阪10区

重い十字架と期待背に

 投開票日が一週間後に迫った週末の四日、高槻市内のJR摂津富田駅前で、社民党公認の元職辻元清美は前党首土井たか子を傍らに訴えた。

 「憲法九条を守り、勝ち組政治を終わらせるためには、国会に社民党の議席が必要なんです」

 昨年七月の参院選に続き、秘書給与詐取事件で執行猶予中の立候補となる。「反省とおわび、感謝の思いを込めて戦う。この気持ちは一生持ち続ける」。辻元は出馬を決めた夜、親しい支援者に打ち明けた。

 国会質疑で「ソーリ、ソーリ」と首相小泉純一郎を追及した場面は何度もテレビで放映され、知名度は群を抜く。前回総選挙で議席を三分の一に激減させた社民党にとって、党の存亡をかける戦いに辻元は欠かせなかった。

 一方、支援する地元市議の一人は「事件の舞台となった社民党の公認は印象が悪い。無所属の方が票が伸びるのではないか」と本音を口にする。

 辻元は参院選には無所属で出馬、大阪選挙区(定数三)で次点ながら約七十二万票を獲得した。地盤の10区内では六万票余りを集め、トップ当選の民主候補を約二万票も上回った。他陣営は「投票率が上がれば無党派票が多く流れるのは辻元さんかも」と一様に危機感を募らせる。

 10区は過去三度の衆院選で、社民、自民、民主の各候補が入れ替わる形で議席を奪い合ってきた。自民元職の松浪健太は二○○二年秋、辻元の辞職に伴う補選で当選したが、前回総選挙では民主の肥田美代子に敗れた。

 松浪陣営は「(辻元出馬で)野党支持層の票が割れる」とみて与党の立場を前面に出し、社民と支持層が重なる肥田陣営は「今回は政権選択の選挙だ」と訴え、二大政党制を強調した戦いを展開する。

 執行猶予中の「重い十字架」と党勢回復の期待の双方を背負う辻元は、審判の日まで知名度を頼りに支持を訴え続ける。

島根2区

「王国」に挑む藩主の末裔

 「私に組織はない。だが独裁的な小泉(純一郎)政治は断固つぶさなければならない」。衆院選公示の三十日、自民党を離党して島根2区から立候補した国民新党幹事長の亀井久興は、先祖ゆかりの城下町、津和野町で声をからした。

 亀井は津和野藩主の末裔(まつえい)だ。自民党郵政事業懇話会で幹事長を務め、温和な語り口ながら反対派屈指の理論派として、郵政民営化関連法案否決の中心的役割を果たした。

 二○○三年の前回総選挙で、亀井の地元旧島根3区が、故竹下登元首相の弟、竹下亘の地盤2区に統合されたため比例代表中国ブロックに転出。今回は郵政法案に反対票を投じたことで、比例での処遇の道は閉ざされ、2区で強敵竹下と対決せざるを得なくなった。

 竹下登の秘書出身の自民党参院議員会長、青木幹雄が君臨する「竹下王国」に亀井が挑むのは、中選挙区時代の一九九三年以来、十二年ぶり。本拠地の旧3区でも、子飼いの支援者を育てた登の“遺産”が根を張り、竹下陣営は「負けることはない」と余裕を見せる。このため、亀井は比例にも重複立候補して議席死守を目指す。

 亀井の頼みはやはり郵政票だ。特定郵便局OBらによる大樹島根県本部は亀井の推薦を決定し、亘の地元に近い大田市内の特定局長も「われわれの思いを自民党より代弁してくれたのは亀井さんだ」と話す。当初は「法案に反対する」と訴えながら、賛成に回った亘への不信感も根強い。

 一方、保守分裂を危惧(きぐ)する青木は亘の応援のため、公示日前後に異例の四日間の地元入りをした。三十一日の街頭演説では「反対した亀井さんも、いずれスクラムを組んで島根のために働く日が来ると思っている」と亀井にもエールを送り、将来の復党の可能性にも言及。その気配りが逆に、保守王国のきしみと青木の苦しい立場をまざまざと示した。

1657チバQ:2010/11/04(木) 23:20:13
福岡6区

母の故郷で議席奪還期す

 二日午後、福岡県久留米市中心部の公園。炎天下に集まった六千人は、首相小泉純一郎の到着前から、自民党の同区候補、鳩山邦夫の登場に盛り上がった。鳩山が「母の故郷に帰ってきました。末永くお付き合いください」と切り出すと、大きな拍手がわき起こった。

 鳩山は八月三日、東京から久留米を中心とする福岡6区に国替えを決定。日が浅いにもかかわらず、街を歩けば握手攻めにあい、カメラ付き携帯電話で撮影を求められる人気ぶりだ。

 鳩山は久留米を発祥の地とするブリヂストン創業者の孫として知られる。6区はもともと保守地盤だったが、前回衆院選で民主党に議席を奪われた。必勝を期した自民党福岡県連は、閣僚経験もあり知名度の高い鳩山を口説き落とした。

 鳩山にしても、前回は東京18区で民主党の当時の代表菅直人に挑んで惨敗。比例で復活したが、今回は名簿順位で優遇される見通しはなく、「渡りに船」ともいえた。

 ただ、祖父が首相、父が外相という名門・鳩山家の名前が東京から消えることに複雑な思いもある。八月中旬、鳩山家の地盤である東京・文京区で開いた後援会会合で、鳩山は壇上で二分近くも、目頭を押さえて立ち尽くした。

 対決する民主党前職、古賀一成は東大法学部の同級生で、鳩山が新進党、民主党時代から酒を酌み交わした仲。しかも古賀は鳩山の兄由紀夫(道9区)の側近でもある。古賀との関係について、邦夫は「選挙は選挙、関係ない」と多くを語ろうとしない。

 古賀が「落下傘」批判一本に絞って「地元の古賀」を強調するのに対抗し、鳩山は特産の久留米絣(かすり)のシャツとネクタイを身に着け、ときには筑後弁であいさつ。四日に久留米で開かれた「焼き鳥日本一フェスタ」では一人一人と握手して回った。鳩山ブランドは兄の北海道に続き、大接戦を制して九州でも花開くか。

大分3区

社民の牙城 離党に揺れる

 「横光さんは自民党政権を変えようと活動してきた仲間だ」。俳優出身で社民党副党首だった横光克彦に民主党入りを勧めた同党前副代表横路孝弘は一日夕、別府市郊外のスーパー前で「反自民」の結集を訴えた。横光も「小泉デタラメ政権にお引き取り願い民主党中心の政権を」と応じた。

 「舟から船長自ら逃げ出してどうするのか」。衆院解散翌日の八月九日、横光は社民党離党を表明した大分市内の会合で、支持労組幹部にかみつかれた。支持者の間からは「生活のために党を乗り換えた」と恨み節も聞こえる。

 民主党発足時に旧社会党勢力の大半が移行した道内と違い、多くが社民党にとどまった九州は「社民王国」といえる。二○○三年衆院選比例ブロックでは約六十一万票で二議席を確保。とりわけ、元首相村山富市がいる大分は「牙城」だった。

 しかし、昨年の参院選では九州で獲得した比例票が約四十九万票にまで細った。前回衆院選は比例で復活し、議席を守った横光は「社民の限界を感じていた」と話す。

 横光の選挙戦を支えてきた社民系の労組で組織する県平和運動センターは今回、自主投票を決めた。民主、社民両党と連合は県内で「三者協力」を結んでいるが、同センター幹部は「感情的なしこりはぬぐえない」と運動量低下を否定しない。

 二日朝、横路は横光の後援会長阿部未喜男を別府市内の自宅に訪ねた。阿部は同県選出の元社会党衆院議員で、横路や前社民党党首の土井たか子とは初当選同期だ。「国会に戻ることだけを考えろ」。衆院解散前、横光にこう助言した阿部は旧友横路に「応援ありがとう」と頭を下げた。

 横光の出身地である宇佐市の後援会事務所には、今も「社民王国の牙城死守」の見出しが躍る三選時(二○○○年)の新聞記事が飾られている。

 「議席がなければ憲法九条を守ることもできない」。そんな横光の思いは有権者に届くか−。

1658チバQ:2010/11/04(木) 23:20:51
鹿児島3区

「次は農協」に揺れ動く

 「郵政民営化の次は農協の解体だ。小泉改革は地方を切り捨てようとしている」。水田や梅林の農村風景が広がる鹿児島県中央部のさつま町。一日夜、無所属の前職松下忠洋は、個人演説会に集まった農家の男女を前に語気を強めた。

 前回、比例代表九州ブロックで当選した松下は郵政民営化関連法案の自民党造反組だ。党公認の前職宮路和明とは小選挙区と比例代表に交互に立候補するコスタリカ方式などで共存してきた。

 今回、非公認となった松下が小選挙区に立ったことで、両者が激突、事実上の自民分裂選挙に突入した。党県連は造反組支援を黙認。県議も真っ二つに分かれた。

 松下は旧建設省出身だが、農水政務次官や党農業基本政策委員長を務め、農政通を自負する。一方の宮路は農水省OBだ。鹿児島3区は京セラ工場がある薩摩川内市以外は農村、漁村が主体。従来は宮路の方が農村票に強かったが、松下は相手のその本丸に切り込んだ。

 農協の金融、共済事業は郵貯、簡保と似た構造を持つ。首相の諮問機関である規制改革・民間開放推進会議は農協の組織分割を視野に入れた合理化案を中間答申に盛り込む方針だ。「反郵政」は農政をめぐる「反小泉」に通じるとみて、松下陣営は「次は農協解体だ」とするビラを十万枚以上も配り、農家の危機感をあおった。

 攻め込まれる側の宮路は「郵政は官営、農協は民営。まったく次元が違う」と取り合わないそぶりだが、農業者団体の対応は激しく揺れている。

 県農政連は「自民党公認が基本」と宮路の推薦を決めたが、一部支部が松下を支援することは黙認した。5区では逆に造反組を推薦。九州全体では、造反組九人のうち松下を除く八人までが各県農政連の推薦を得た。

 「郵政選挙」の陰で、長く自民党を支えてきた有力支持基盤の「小泉自民党」離れが、ここでも起きている。


沖縄1区

地元自公、「特例」を画策

 今回の衆院選で、沖縄特例が生まれた。自民党本部は二十九日に発表した比例代表名簿で、比例定年の七十三歳になった前職の仲村正治を、前回に引き続き九州ブロックの三位に載せたからだ。

 沖縄はかつての色分けで保守と革新が拮抗(きっこう)する形が残る。それが一九九八年の県知事選では保守系候補を公明党が支援し、革新系候補に圧勝。勢いに乗って一九九九年に自公連立政権が発足、自公協力が本格化した。

 沖縄1区はその象徴だ。二○○○年の衆院選で、公明党の白保台一(たいいち)を自民が公認候補擁立を見送って推薦し、九州地方唯一の公明の小選挙区議席確保を後押しした。こうした自公協力をまとめ上げたのが、沖縄出身の国会議員の重鎮・仲村の存在だった。

 比例九州ブロック候補を新人にすると、九州自民との力関係で当選圏外に下げられる−。こんな危機感から県連会長の嘉数知賢らは今回、一計を講じた。解散直後の八月十日、党本部を訪れた県連幹部らが仲村を、沖縄1区で公認するよう求めたのだ。幹事長武部勤の顔色が変わった。「自公のモデル地区じゃないか」

 この仲村1区擁立の要請行動について、公明党県本部幹部は「沖縄自公連携による出来レースだった」と明かす。比例定年になった仲村を最初から比例候補とすると自民党本部につき返される。そこで1区擁立と見せ、公明党も自民党本部に圧力をかけることで、結局、特例を認めさせた。

 1区では、自民党を離党した元職下地幹郎が前回に続いて出馬する。前回は無所属で出馬し、白保とは六千票差。独自候補が前回二万七千票を取った民主党も今回は下地を推薦し、地域政党沖縄社会大衆党も支持した。

 自民、公明両党は全国二百三十七小選挙区で選挙協力を行う。沖縄は、八代英太元郵政相が出馬する東京12区とともに全国の自公協力の行方を占うものになる。

1659チバQ:2010/11/04(木) 23:23:18
>>1653-1658>>1647-1652と同じリンク先
見やすいように1区から順番に
北から順番に張っただけ

1660ponsyuu1:2011/04/02(土) 09:36:12
藤一地方選挙

1661チバQ:2011/05/05(木) 21:15:13
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/yamanashi/kikaku/029/1.htm
分裂の波紋−05衆院選 トップ

 落 下 傘 

“2刺客”浸透阻む情と縁の政治家像
 笛吹市の温泉施設で開かれた「無尽会」。21日の日曜日の夜、気心の知れた15人が顔をそろえた。宴が盛り上がる中、2区から自民党公認で立候補を予定している長崎幸太郎(37)が、妻を伴いさっそうと現れた。

 「よろしくお願いします」

 頭を下げながら長崎は、1人1人に丁寧に名刺を配る。当選9回を重ねた堀内光雄(75)に挑む長崎を連れてきたのは別の無尽仲間で、15人は長崎の登場を知らされていなかった。熱く政策を訴えた長崎が去った後、参加者からこんな声が漏れた。

 「1回顔を見ただけで『堀内』から『長崎』に書き換えられるのかね」

    ◇   ◇

 「韮崎の事務所を貸して欲しい」

 今月19日、不動産業者に、3区で前議員・保坂武(60)と対決する小野次郎(52)の関係者から電話が入った。事務所は空いていたが、業者は「関係者に相談してから返事をしたい」と答えた。韮崎市は元議員・横内正明の地盤。業者は、保坂の選対で「最高顧問」を務める横内の支援者だった。数時間後、再び関係者から連絡があった。「待てない。別の物件を探す」。小野は結局、甲斐市内に事務所を確保したが、事務所開きは26日にずれ込んだ。

 民主党が2区に初めて公認候補として擁立した坂口岳洋(34)。幼少期の一時期を除いて県外で育った。今年6月に母親の実家がある大月市内に事務所を開設。親類は大月市や上野原市にいるというが、道志村の夏祭りを訪れた際、「初めは『だれだろう』という視線を浴びた」と振り返る。陣営は「支持者の『点』の数は徐々に多くなっているが、これをどこまで『面』にできるか」と語る。

    ◇   ◇

 郵政民営化関連法案に反対した堀内と保坂への“刺客”として送り込まれた長崎と小野。1年間、県庁に出向した経歴を持つ長崎は、東京生まれの東京育ち。県庁時代の知人のつてを頼り、2区内の有力者や無尽会などを地道に回り、「実家は市川大門」と、山梨とのつながりを強調している。一方の小野は本籍地が旧明野村(現北杜市)。「定年後は山梨に住もうと考えていた。郷里に戻ることを悔いてはいない」と、山梨との関係を強調する。

 これに対し、保坂の選対幹部を務める県議の深沢登志夫は「小選挙区制は、地域の代表を出していこうという選挙だ。地方がなめられている」と、“落下傘”への反発心をあらわにする。

 2003年の前回衆院選では、神奈川からの“落下傘候補”となった自民党公認の米田建三は1区で、民主の前議員・小沢鋭仁に惨敗した。ベテラン県議は「長崎と小野の敵は、堀内でも保坂でもない。既存の政治家像に慣れ親しんだ有権者だ」と語る。

 長崎と小野は最近、県内でこんな言葉を口にしている。

 「構造改革、郵政民営化を丁寧に説明し、地域の人と議論し、最後には選んでもらいたい」(長崎)

 「改革に賛成か反対か。十分、有権者の判断基準になるのではないか」(小野)

 2人は強固な地盤に食い込むために、情と縁だけではなく、政策で有権者を動かして行く姿勢を見せている。(文中敬称略)

    ◇   ◇

 自民党本部公認と県連「公認」が2、3区で対決する今衆院選。与野党や各種団体、有権者に広がる“保守分裂”の波紋に迫った。

1662チバQ:2011/05/05(木) 21:15:39
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/yamanashi/kikaku/029/2.htm
際立つ“小泉劇場”
戦略練り直しも
 「刺客という言葉が飛び交っているが、いくら何でもやりすぎだ。組織から追い出し、(堀内光雄氏や保坂武氏ら自民党造反組の)政治生命を抹殺するのは、独裁主義というか民主主義とは言えない。そういう政治がまかり通るのは悲しい」

 20日に開かれた連合山梨と民主党県連の合同選対会議。党県代表で1区に出馬を予定している小沢鋭仁は、郵政民営化関連法案に反対した前議員の選挙区に「刺客」候補を送り込む小泉首相の政治手法を痛烈に批判した。

 前回、民主は小選挙区で1勝1敗だったが、比例選では自民を約1万票上回る16万票を獲得。今回は全3区で候補擁立にこぎ着け、党勢拡大の好機ととらえていただけに、民主党県連幹部は「『小泉劇場』の前に埋没しかねない」と危機感をにじませる。

 最も影響を受けていると見られるのが2区の坂口岳洋(34)。筑波大学先端学際領域研究センター客員研究員、ベンチャー企業経営顧問……などの経歴をひっさげ、当選9回の堀内光雄との世代交代をアピールしながら、反堀内票の取り込みを目指すという坂口陣営にとって、坂口と同年代の財務省キャリア長崎幸太郎(37)の登場は誤算だった。

 今月18日県内入りした民主党の岡田代表は「自民党Aと自民党Bがコップの中の争いをしている。自民党の権力闘争に目を奪われないで欲しい」と切って見せ、坂口は「自民党の分裂はこちらにプラス。政権選択の選挙であると訴えていく」と力を込める。

 「刺客」の小野次郎氏の擁立で、追い風になると見られる3区の後藤斎。前回敗れた保坂武氏との票差は2万票差。民主党関係者らは「風頼みの候補には逆風だが、しっかりとした地盤のある候補にはプラス材料。地に足を着いた戦いをやれば、結果はついてくるのではないか」と自信を見せる。

 こうした見方に陣営内は引き締めに躍起となっている。昭和町の結婚式場で24日に開かれた3区の元議員後藤斎の決起集会では、選対幹部が「有利になったという声は上がっているが、惑わされてはいけない」と、関係者を戒めるように語気を強めた。

 前回、全3区で自民候補を推薦した公明党県本部の幹部は「自民党の内紛に巻き込まれて一番困っているのはうち。どの予定者からも支援要請がないので、態度を決められない」と、出方待ちの状態が続いていた。26日にやっと自民党公認候補3氏の推薦依頼が出そろい、宮原稔育代表は「こんな事態は初めて。まさに『サプライズ選挙』だよ」と話す。

 共産は「話題が自民に集中し、露出度が少ない」(1区陣営)として、公示日までに従来の2倍近い県内1000か所での街頭演説を目指す。有権者の目に見える活動を出来るだけ増やす方針だ。(文中敬称略)

1663チバQ:2011/05/05(木) 21:16:01
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/yamanashi/kikaku/029/3.htm
影落とす4大勢力
浮かび上がる反発
 神棚に向かい手を打つ支持者。その最前列に、1区の県議がずらりと並んだ。その表情は晴れやかに見えた。甲府市で24日に開かれた1区の自民党公認、赤池誠章(44)の事務所開き。「党本部公認だから、みんな一つになれるんだ」。必勝を祈願する神事の後、ある県議は、赤池支持で一致した地元議員の気持ちを解説した。党県連会長で赤池選対本部長を務める中島真人も、150人もの支持者を前に、「オールキャストで選対を組む」と胸を張った。

 中島の言う「オールキャスト」とは、派閥のしがらみを乗り越えて集結した県議や市町村議。県内では中選挙区制時代、金丸信、田辺国男、中尾栄一、堀内光雄の4大派閥が勢力を争い、地方議員もその色分けの中でしのぎを削った。ところが、1996年秋、衆院選に小選挙区制が導入され、候補者から政党同士へと戦いの図式が変わると、派閥は影を潜める。赤池事務所で県議が一堂に介する姿は、かつてなら想像もつかなかった。

 しかし、事務所を後にした県議はこう警告する。「我々が一枚岩なのは、党本部と県連の結束が大前提。それがなければ、どうなるか分からない」。その言葉は、郵政民営化関連法案への対応を引き金に、党県連が推す「造反組」と、党本部が公認する「刺客」が激突する選挙区での地殻変動を示唆していた。

    ◇   ◇

 2区内の市議は今月12日以降、身の回りで起こるあわただしい動きに戸惑いを隠さない。

 「党公認のない堀内のために動く意味はもうない。選挙から下ろさせてもらう」

 12日は、堀内の対抗馬として、党本部が財務官僚の長崎幸太郎を擁立するとの情報が県内を駆け巡った日だ。支持者が次々に市議に堀内との“別離宣言”をしたのだ。かつて金丸直系だった市議は「来るべき時が来た」との思いを強くした。

 分裂選挙の舞台となる2区と3区。選挙区全体が金丸系の強固な拠点になった3区と違い、2区は各派閥が群雄割拠した地盤だ。小選挙区制に移行後、堀内は3回連続当選。他派閥の系列議員も、党の方針に歩調を合わせ、堀内の支持に回っていた中で、今回、自民は分裂した。堀内陣営の奥秋恵次・選対事務長は、「党公認がなくなった今、人間『堀内光雄』を見てくれと訴える」と語るが、古参の自民党員は「(小選挙区制移行後)覆い隠されてきた“反堀内”の派閥意識が自民分裂で噴き出し始めた」と見る。

 2区内の有力議員の自宅を長崎が訪れたのは今月下旬だった。息子と同年代の長崎と向かい合った議員は、選挙情勢は厳しいと伝えた。しかし、長崎はこう言い放った。

 「40年間、僕を使ってください」

 40年後、長崎は76歳。有力議員は、現在75歳の堀内に対する長崎の対抗心を目の当たりにし、胸の内にしまっていたわだかまりを思い出した。

 「オレは外様だ。元々、堀内派の人間じゃない」

(文中敬称略)

1664チバQ:2011/05/05(木) 21:16:27
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/yamanashi/kikaku/029/4.htm
“勝ち馬”見極め?
態度決められず
 内田健の額から汗が噴き出ていた。本来なら、県議の仕事が一息つくはずの8月下旬。厳しい残暑の中、紺色のスーツを着込み、甲府市の団体事務所を歩いて回る。手には、「保坂武後援会 風」と印刷された封筒があった。

 「今までと同じように推薦要請致します。もらった票を渡したくないということです」

 内田は、笑顔で迎えた団体代表に頭を下げた。そして、個票(後援会への入会紹介カード)が詰まった封筒を手渡した。

 「承知しています。でも、今回の選挙は僕らにも分からないですよね」

 団体代表の返答は、2003年の前回衆院選とは違っていた。手ぶりを交え、懸命に推薦を迫る内田。しかし、明確な返答を得られないまま事務所を後にした。

 内田は、3区に出馬する前議員・保坂武の選対事務局長を務める。保坂が自民党公認に漏れてから、団体回りの先頭に立ち、推薦を求めた団体は30に上る。しかし――。

 「こんなに反応が悪いのは初めてだよ」

    ◇   ◇

 自民党を支える職域団体や友好団体。県内でその数は200に上り、“集票マシン”として、党公認候補を国会に送り出す原動力ともなった。県建設業協会の加盟業者にはかつて、社員を選対事務所に派遣した業者もあった。農協団体には、陣営に推薦状を出し、農家を回って個票集めに奔走した農協職員もいた。

 だが、今回、郵政民営化関連法案に反対した前議員・堀内光雄と保坂武を支持する党県連と、対抗馬の長崎幸太郎と小野次郎を擁立した党本部の対立。支持団体にはそれを震源にした動揺が広がる。

 農協系の任意団体・県農政推進協議会は25日、県連の要請を受け、堀内と保坂への支援を決めた。逆に、宅地建物取引業者が作る県不動産政治連盟は、長崎と小野の推薦を決定。33業界をたばねる県建設産業団体連合会の場合、傘下の職員の自主的な判断に任せることを決めた。県建設業協会塩山支部の幹部は「うちの票は自民と民主に割れる」と言い切った。

 民主党を支える連合山梨や、公明党の支持母体・創価学会は今回、従来通りの支援態勢を組んでいる。しかし、分裂に直面する自民党関係者は「団体の反応はばらばら。勝ち馬に乗ろうとしているのか?」と首をかしげる。情勢が不透明な中、推薦を出した候補が落選し、出さなかった候補が当選したら――。政治家に利害を託す団体は、党本部と県連とのはざまで“勝ち馬”を見極めているのかもしれない。

    ◇   ◇

 「山梨自民党を作り上げてきた先生を郵政一つだけで切るわけにはいかない」

 25日、甲府市の県連会館で、県連会長を務める中島真人は熱弁をふるった。中島は、支持団体の幹部40人を前に、堀内と保坂を推す県連への理解を求めた。

 「みなさんの悩みや相談には私が乗る。どうか、支援をたまわりたい」

 県連と長年付き合ってきたある団体幹部はつぶやいた。

 「今回は自主投票だよ。だれもババを引きたくない」

(文中敬称略、おわり)

1666チバQ:2013/03/15(金) 21:07:16
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130315-OYT1T00331.htm?from=ylist
政治資金でスナック飲食…首相の自民選挙区支部

 安倍首相が支部長を務める自民党山口県第4選挙区支部(下関市)が、2009〜11年分の政治資金収支報告書を修正し、スナックなどの飲食代を含め、計約128万円分の支出を削除していたことがわかった。


 修正は2月13日付。削除された支出を読売新聞が調べたところ、少なくとも下関市のスナックやラウンジなど6店舗への支払いが10回分、計17万3000円あった。これを含めた飲食代は計約47万円で、残りは報告書に「その他の支出」と記されていた。

 同支部の政治資金を巡っては、09〜10年にキャバクラなどの飲食代を計約108万円支出していたことが昨年10月に発覚。秘書らが全額を返還し、同月10日付で収支報告書を修正していた。今回の削除について、同支部が県選管に提出した修正の申出書には「返金したため」と理由を記載している。同支部は読売新聞の取材に対し、「政治資金規正法にのっとり適正に処理している。個別の質問には答えていない」とした。

(2013年3月15日11時59分 読売新聞)

1669名無しさん:2016/07/25(月) 23:47:45
http://www.yomiuri.co.jp/election2005/news/20050912i104.htm
自民はベッドタウンで議席増…苦手克服、民主を逆転

 11日投開票の衆院選で、自民党は、2003年の前回衆院選で民主党が優位だった大都市及びその近郊の「ベッドタウン選挙区」の多くを制した。

 苦手選挙区の克服が、296議席獲得という圧勝につながった。郵政民営化などの改革路線が、都市型選挙区の有権者にアピールしたようだ。

 今回、読売新聞はベッドタウン選挙区の結果を分析するために、全国84選挙区を選んだ。東京都の23区外と神奈川、埼玉、千葉各県、名古屋市を除いた愛知県、大阪市を除いた大阪府、福岡県の一部が対象だ。

 2003年の前回衆院選では、この84選挙区のうち、47選挙区で民主党が議席を獲得し、自民党の33選挙区に水をあけていた。今回は逆に、自民党が71議席(旧保守新党の2議席を含む)を獲得、10議席の民主党を逆転した。他の3議席は公明党2、無所属1。

 ベッドタウンで自民党の議席が増加した背景には、従来の農村部を中心とした自民党の支持層が変化したことがある。小泉首相が郵政民営化実現を訴え、自民党の伝統的な支持団体である特定郵便局長会などが離反した。郵便局減少を懸念する農村部などで苦戦するケースもあった。

 これに対し、都市部では、自民党が民主党以上に無党派層の支持を受ける選挙区も少なくなかった。

 かろうじて当選した民主党の野田佳彦氏(千葉4区)は「小泉台風が首都圏を直撃した」と語った。

 読売新聞社と日本テレビ系列各局が11日に実施した出口調査で、自民党が民主党を逆転した小選挙区を見ると、神奈川7区で自民党の鈴木恒夫氏は、無党派層の50%の支持を集め、民主党の首藤信彦氏の44%を上回った。鈴木氏に投票した無党派層は、前回衆院選の出口調査より20ポイントも上昇、首藤氏は22ポイント減少した。

 大阪12区でも、自民党の北川知克氏が無党派層の42%の支持を集め、前回から20ポイント近く上積みした。

 一方、公明党の協力も自民党の躍進を後押しした。今回、埼玉2区では、自民党の新藤義孝氏が、公明支持層の70%の支持を得た。前回は公明支持層の82%が民主党の石田勝之氏に流れ、新藤氏は14%にとどまっていた。このほか、兵庫県内の12小選挙区では、自民党が10議席、公明党が2議席を獲得し、与党が民主党に完勝した。

(2005年9月12日14時23分 読売新聞)

1670名無しさん:2016/07/25(月) 23:48:14
http://www.yomiuri.co.jp/election2005/news/20050912ia04.htm
自民は最高2588万票、共・社は衰退歯止め…比例選

 衆院比例選では、自民党が衆参両院の比例選を通じて過去最高となる約2588万票を獲得した。2003年衆院選、04年参院選で民主党に奪われた比例第1党の座を奪い返した。

 公明党も、衆参の比例選を通じて過去最高の約898万票を得た。

 しかし、獲得議席は、03年の前回衆院選より2少ない23議席にとどまった。投票率の上昇により、当落のボーダーラインが上がったことが影響したと見られる。東北、北関東、九州の3ブロックでは次点だった。

 自民党は03年の前回衆院選で、約2066万票で01年参院選より約45万票減らす一方、公明党は03年は約873万票で01年参院選より約54万票増やした。これは一部の自民党候補が「比例は公明党」と呼びかけたことが一因と指摘された。今回は、「比例は公明党」と呼びかける自民党候補が増えたにもかかわらず、自民、公明両党の得票が増えた。

 民主党は、前回より約105万票少ない約2103万票にとどまった。共産党の約491万票と社民党の約371万票はともに前回を上回り、党勢衰退に一定の歯止めをかけた格好だ。

 また、自民党は今回、小選挙区との重複立候補者が事前の予想以上に多く小選挙区で当選したため、比例名簿の登載者不足という異例の事態に直面した。東京ブロックでは、割り当てられるはずだった8人目の当選枠が社民党に回った。

 また、北関東、南関東、近畿、四国の4ブロックで、同一順位で並ぶ小選挙区との重複立候補者より下位の候補が当選した。こうした下位の候補は、「候補者が多い方が選挙運動に有利なので名簿に載せているだけ」という例が多く、当選は異例だ。南関東ブロックでは、公示直前に名簿登載が決まった党本部や県連の職員が当選した。

(2005年9月12日14時10分 読売新聞)

1671名無しさん:2016/07/25(月) 23:48:48
http://www.yomiuri.co.jp/election2005/news/20050912i404.htm
「ホリエモン」次も広島6区で

 広島6区で、国民新党の亀井静香さん(68)に敗れたライブドア社長、堀江貴文さん(32)は12日朝、広島県尾道市内のホテルで記者会見し、次回衆院選も広島6区から立候補する意向を改めて表明した。

 自民党の大勝で衆院議員の任期の4年間は解散がないと予測したうえで、「その間に準備ができる。今回、選挙に関心をもってくれた10代の若者が有権者になってくれるのもアドバンテージになる」と話した。

 堀江さんは、ピンクのTシャツの上に、シャツを羽織るいつものスタイルで会見に臨み、「勝てなかったのは残念だが、多くの人に応援してもらい、充実した毎日だった」と振り返った。

(2005年9月12日14時4分 読売新聞)


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