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近現代史綜合スレ

437とはずがたり:2012/04/05(木) 12:18:10
>>251
>>249は読めなく成っちゃったし転載しておこう。


1933/03/28
日本、国際連盟脱退
http://www.c20.jp/1933/03datta.html
首相の斉藤は、もともとは、脱退反対論だった。閣僚の大半、内相山本達雄、蔵相高橋是清、文相鳩山一郎、農相後藤文夫、拓相永井柳太郎らも脱退には反対だった。また、海軍も斉藤を支持していた。閣僚ではないが、内大臣牧野伸顕も、イギリス提案をのんだ方がいいという意見だった。
だが、新聞各社は、圧倒的に脱退論をとなえていた。全国百三十二社が共同声明を作って、一面にのせた。内容は、満州国の存在を危うくするような解決案は、いかなる事情があろうとも、絶対に受諾すべきではないことを、全言論機関の名において声明する、というのであった。
客観的にいって、新聞はじつにだらしなかった。陸軍の青年将校の威勢のいい言辞にひきずられていた。
あるいは、同情的にいうならば、新聞にはもはや言論の自由はなかった。憲兵隊と特高警察がその力をほしいままにしていたのである。

伊東巳代治の国連脱退反対運動
http://www.ndl.go.jp/modern/column/07.html

昭和8(1933)年2月24日、国際連盟総会は満洲における日本の特殊権益を認める一方、同地方の主権は中国にあるとする対日勧告を採択した。それは「千九百三十一年九月前ノ原状ヘノ単ナル復帰ヲ定ムルモノニ非ズ」とされたが、日本は前年九月、日満議定書により満洲国を正式承認していたので落とし所を見出すのは困難だった。この問題は前年12月9日、十九ヶ国委員会に付託されていたが、委員会の段階で日本の劣勢が明らかになっていたことから、1月下旬になると国連脱退の主張が各界で頻りに唱えられるようになった。それは朝野、左右を問わず、ほとんど国を挙げての現象と化したが、その中にあって独り国連脱退に異を唱えた人物がいた。

それは帝国憲法の起草者の一人で伊藤博文の懐刀として聞えた伊東巳代治である。伊東は明治32(1899)年以来、枢密院に蟠居し、政党内閣期には「内閣の鬼門」として恐れられた。金融恐慌救済緊急勅令問題では第1次若槻内閣を倒し、不戦条約問題では田中内閣を倒壊寸前まで追い詰めた伊東はロンドン条約問題で浜口内閣に一敗地に塗れてからは鳴りをひそめていたが、今ここに脱退反対に立ち上がったのである。伊東は2月6日夜のラジオで十九ヶ国委員会の審議が満洲国の不承認で固まったことを聴き、憂慮のために寝つけなかった。9日、伊東は来訪した二上兵治枢密院書記官長に「脱退の危険なる事并に其理由なきこと」を内閣に伝えるよう求めた。二上は大正5年以来、枢密院書記官長を務め、「枢密院の主(ぬし)」とも「枢密院の癌」とも言われた人物である。ここから伊東の活動が始まり、10日には政友会の望月圭介、11日には国家主義者の杉山茂丸(作家夢野久作の父)、12日には政友会代議士の西岡竹次郎、13日には東京日日新聞社副社長の岡実(政治学者岡義武の父)、実業家の山下亀三郎、14日には政友会の岡崎邦輔(陸奥宗光の従弟)に外交の失敗を痛罵し、潜水艦の急造など軍備の拡張を主張している。伊東は満洲国の承認そのものに反対していたのではなく、日本の国際的孤立がもたらす軍事的危機を憂慮していたのである。

ここまでは政府の外交失策への批判だったが、14日に来訪した貴族院議員の石塚英蔵に牧野伸顕内大臣に対して「一朝の怒に乗して聯盟を脱するの不可なる所以」を忠告せよと依頼したあたりから国連脱退反対運動が本格化する。同じ日には来訪した外交官の吉田茂に「英国に頼りて一箇年の猶予を求むへきこと」を内田外相に伝えよと求めている。イギリスは在華権益を守るために日本との妥協を模索しており、伊東はここに期待をかけたのであろう。15日には旧友でライバルでもある枢密顧問官の金子堅太郎と会い、金子に栗野慎一郎・黒田長成の両顧問官に国連脱退反対を働きかけるよう勧説した。伊東は原嘉道・元田肇の両顧問官には自分が接触すると述べている。16日、山下の取り次ぎで海軍大臣の大角岑生が来訪したので、伊東は国連脱退は南洋委任統治領を失うことになるとして反対を説いた。大角は、国連に1年の猶予を求めよとの伊東の提議については熱河作戦が始まろうとしているので覚束無いと答えた。伊東は大角に進退を賭して脱退に反対するよう勧告した。17日には貴族院議員の児玉秀雄(源太郎の長男)、民政党の俵孫一に入説し、児玉は翌日、斎藤実首相に伊東の意向を伝達した。


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