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近現代史綜合スレ

221名無しさん:2007/07/01(日) 15:49:59
石見銀山 世界遺産登録の舞台裏 欧州主導、アジア不利 カルチャー Sankei WEB
http://www.sankei.co.jp/culture/bunka/070701/bnk070701006.htm

紆余(うよ)曲折の末、世界文化遺産に登録された石見銀山遺跡(島根県大田市)。一連の経緯を今後の教訓にしようとする動きが広まっている。事前調査を行う専門家機関から「登録延期」という“落第点”をつけられ、日本政府の巻き返し工作でかろうじて登録にこぎつけた今回の“大逆転劇”。年々厳しくなる登録審査に、文化庁や他の候補地は戦略の見直しを始めている。

審査員へ説得工作奏功

 「えっ、本当?」

 ニュージーランドで開かれている国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会から、石見銀山遺跡の登録決定の一報が文化庁に入ったのは28日午後0時26分。幹部職員らは一瞬、きょとんとした表情をみせたが、すぐに拍手と歓声が庁内に響いた。

 文化庁も驚かせる“意外な結果”だった。各国の専門家で構成するユネスコの諮問機関・国際記念物遺跡会議(イコモス)が、同遺跡について「登録延期」の勧告をしたのはわずか1カ月半前。勧告には「登録」「追加情報の提供」「登録延期」「不登録」の4段階があるが、下から2番目という低い評価に、「今回は無理かもしれない」と悲観的ムードが広がっていた。

 なぜ、逆転登録となったのか。

 文化庁の岩本健吾記念物課長は「地元の長年の努力と政府の巻き返し工作が土壇場で実った」と胸を張る。

 イコモス勧告を受け、文化庁は英文110ページの反論書を作成。ユネスコの近藤誠一大使をはじめ政府関係者も、世界遺産の審査委員を務める全20カ国の大使らに直接面会して説得に努めた。「土壇場でこれほど熱心な説得工作を行ったのは日本が初めてではないか」と関係者は振り返る。

 28日の世界遺産委員会。文化庁によると、石見銀山遺跡の審査では冒頭にイコモス勧告が説明された後、5、6カ国の代表から発言を求める挙手があった。

 「(石見銀山は)周囲の自然を破壊せず、共生している」「環境にも配慮している」−。

 否定的な意見は聞かれず、イコモス勧告は覆された。

アジアのハンデ

 今回の騒動を受け、他の国内候補地でもPR活動などの練り直しを進める動きが出ている。登録審査が年々厳しくなっている現状が、改めて浮き彫りになったからだ。

 今年は審査を受けた35件中22件が登録。採択率は62%で、3年前の82%から20ポイントもダウンした。

 来年審査を受ける「平泉の文化遺産」(岩手県平泉町)では、景観に配慮した町づくりなど「保存管理アクションプラン」の策定作業を急ピッチで進める。「彦根城」(滋賀県彦根市)では従来の戦略を大幅に見直し、登録の申請内容を単独の「城」から、周辺の城下町を含めた「城郭都市」に変更することを決めた。

 最大の関門はイコモスをどうやって説得するかだ。岩本課長は「アジア的な遺産はイコモスに過小評価されるおそれがある」と懸念を示す。

 日本イコモス国内委員会関係者によれば「イコモスは世界遺産が始まる前から欧州で発足していたNGOで、欧州の主導権が強い現状がある」といい、今後は各候補地の魅力を訴えるだけでなく、アジア全体の遺産価値をアピールする取り組みが必要になりそうだ。

 だが、やはり最大のアピールポイントは遺跡の魅力だ。平成15年にイコモス副会長を務めた西村幸夫東大教授は「最近は世界的知名度が足りない遺跡を申請しようとする自治体が増えている」と、観光振興を狙った安易な風潮を戒めている。

(2007/07/01 13:03)


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