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食品産業総合スレッド
723
:
チバQ
:2010/01/16(土) 10:21:44
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2010011602000068.html
ビール業界 かぎ握る海外進出 市場縮小、激しい国内競争
2010年1月16日 朝刊
二〇〇九年の発泡酒、「第三のビール」を含むビール類課税出荷のシェア(市場占有率)は、伸び盛りの「第三」に強みを持つキリンビールがアサヒビールから首位を奪い、九年ぶりに悲願を達成した。ただ、全体では2・1%減となり、各社の販売・出荷はそろって減少。収益性の向上や海外進出の重要性も高まっている。
「じゃあ『のどごし』からいきましょうか」。シェア首位奪還が明らかになった十五日、キリンビールの松沢幸一社長は記者団から、どの自社商品で祝杯を挙げるかと問われ、上機嫌で答えた。
「のどごし」はキリンが二〇〇五年に発売した第三のビールで、この分野でトップの約三割のシェアを持つ。発泡酒とビールが大きく落ち込む中、価格の安い「第三」はデフレを追い風に前年比21・4%増と唯一成長を続けており、キリンの総合首位奪還の原動力となった。
逆にアサヒは、一九九〇年代の飛躍的なシェア向上をもたらした主力ビール「スーパードライ」への依存度が高く、ビール市場全体の縮小をはね返せなかった。
ただ、キリンとアサヒとの間は、実際に卸売業者へ売った販売数量では約二十万ケースアサヒが上回り、在庫分まで含む今回の課税出荷数量で約八十万ケースキリンが上回ったが、いずれも「一日分の消費にも満たない」(関係者)僅差(きんさ)。年末に「品切れを避けるため」(松沢社長)、出荷を厚めにしたキリンが首位に返り咲いたものの、サントリーとサッポロビールを含む大手四社で、一〇年も激しいシェア競争が展開されるとみられる。
一方で、キリンとサントリーは、持ち株会社同士が国内基盤強化と海外進出の加速を図り統合交渉中。アサヒとサッポロも、それぞれ中国やベトナムなどで市場開拓を進めている。
各社とも、縮む国内市場で争いながらも、新たな収益源を成長するアジア市場などに求める戦略が加速しそうだ。 (杉藤貴浩)
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