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食品産業総合スレッド
2020
:
荷主研究者
:2018/04/01(日) 11:02:30
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/173930?rct=n_hokkaido
2018年03/22 06:30 北海道新聞
カネカ、道内で乳製品製造 新年度工場着工 生乳年3万トン超加工
総合化学メーカーのカネカ(大阪)が道内で乳製品の製造に乗り出すことが21日、分かった。乳製品工場の建設に向け道東や道央を視野に建設地を選定中で、2018年度内の着工を目指す。少なくとも年間3万トン以上の生乳加工を想定しており、道内中堅乳業メーカーの工場に匹敵する規模となりそうだ。これに先立ち恵庭市内で小規模なバター工場を5月にも稼働させ、業務用商品の製造を始める。同社がバター製造を手がけるのは初めて。
生乳生産量が減る中、国内首位の生産量を誇る北海道で乳製品を自前で安定的に確保し、グループの新たな収益の柱とする狙い。現在は子会社のカネカ食品(東京)が乳業メーカーから仕入れて乳製品を販売している。1月にベルギーの乳業会社ピュアナチュールと提携を結んでおり、製法などで技術協力を受ける。
原料の生乳は根室管内別海町のメガファーム1戸から、ホクレンを通さず調達する。恵庭の工場は昨年11月に着工し、敷地面積は千平方メートル。試験的な工場の位置づけで、毎月200〜300トンの生乳を受け入れ発酵バターを生産し、道内を中心に業務用に販売する。また、大阪の乳業工場に飲料乳の製造を委託し、4月から関西、関東圏でパック牛乳の販売を始める。
本格的な工場は、原料を確保しやすい道東や、流通の利便性が高い道央圏を中心に建設地を選定する。生産する具体的な商品は未定。乳製品事業で5年後までに年200億円の売り上げを目標とし、調達先の生産者を今後増やしていく。
国の生乳流通制度改革で4月から、ホクレンなど指定生乳生産者団体以外の卸業者に出荷した酪農家も補給金の対象となる。農協系統外に出荷する農家の経営安定が見込まれることから、カネカは調達先を確保できるとみているもようだ。乳価の高い飲用向け中心に流通する系統外の生乳が、同社参入で加工向けにも回れば、道内の生乳の流れが変わる可能性もある。
カネカは化成品や発泡樹脂、食品など幅広い分野の製品を扱い、健康食品原料の「コエンザイムQ10」などで世界トップクラスのシェアを誇る。17年3月期の売上高は5482億円。17年に子会社のカネカ北海道を設立し、道内拠点の再編を進めている。乳製品事業参入を機に牛舎の断熱材や太陽光パネルなど資材分野を強化し、酪農家の生産性向上も支援する構えだ。
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