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食品産業総合スレッド
1949
:
とはずがたり
:2017/09/15(金) 13:05:25
酒飲みの相棒「ハイサワー」 成功の舞台裏
http://www.excite.co.jp/News/economy_clm/20170914/Itmedia_business_20170914010.html
ITmedia ビジネスオンライン 2017年9月14日 06時00分 (2017年9月15日 07時11分 更新)
いま、レモンサワーがブームだと言われている。グルメ情報やトレンド情報を扱うメディアなどで、レモンサワーに関する話題を見聞きすることが多くなった。
そんなレモンサワーをお店や家庭で簡単につくれるようにしたのが、東京・目黒に本社を構える飲料メーカー博水社、「ハイサワー」である。焼酎に注ぐだけで簡単にレモンサワーが完成する手軽さが受け、1980年の発売以来、絶大な支持を得てきた。
ハイサワーは2016年11末時点で、販売累計数が16億5000万本(200ミリリットル瓶換算)を突破。飲食店向けが特に好調で、最近では人気居酒屋チェーン「宮崎県日南市 塚田農場」「鹿児島県霧島市 塚田農場」の約140店でも取り扱われるようになった。
居酒屋の定番メニューとの相性は抜群であり、酒飲みにとっては手放せない相棒のような存在となっている。
●米国旅行でつかんだハイサワーのヒント
もともと同社は、ラムネなどの清涼飲料を製造しており、近隣の駄菓子屋などに商品を卸していた。しかしラムネの場合、冬はほとんど売れない。通年で売れる商品をつくることが長年の経営課題だった。
そうした中、先代社長の田中専一氏は米国へ家族旅行に行った際、旅行先のバーで、ジンなどの蒸留酒を多種多様な割り材で割って飲む光景を目の当たりにしたという。これにヒントを得た田中氏は、同じ蒸留酒である焼酎の割り材をひらめく。日本に帰国後、レシピを考案し、1980年に最初のハイサワーである「ハイサワー レモン」を完成させた。ちなみに、ハイサワーの誕生にはもう1つ、エピソードがある。
当時、同社はレモンサワー発祥の店と言われている東京・祐天寺のもつ焼き店「ばん」に炭酸水を売っていた。
1年を通じて大量に炭酸水が売れていたことから、使い道を知るべく店を訪ねところ、焼酎を炭酸水で割り、レモンの搾り汁と合わせてレモンサワーをつくっていたことを知る。これも、焼酎の割り材を開発するヒントになった。
「ラムネだけつくっていたら、今ごろ当社はありませんでした。東京だけで200軒強あったラムネ工場も、現在は数軒しか残っていません。当社はできることを少しずつ広げることで、新しいものを次々と登場させてきました」
田中氏の娘で現在、同社の代表取締役社長を務める田中秀子氏は、このように話す。
●飲食店向けから小売店向けにも拡大
ハイサワーを開発できたのは良かったが、同社には、商品を広域に売る営業力はなかった。そこで、まずは近隣の居酒屋に使ってもらうことにした。ハイサワーの評判は上々で出荷量は増加。だが、それに伴い瓶の回収が追い付かなくなったという。
そんな時、飲料の受託製造を行う企業が、冬場に生産するものを探すため同社に飛び込みで営業に来た。当時展開していた飲食店用の200ミリリットル以外のサイズを生産するには、サイズごとに億単位の投資が必要だったため、この飛び込み営業は渡りに船。生産を委託することにしたと同時に、サイズ展開の道を切り開けた。
その後、83年に回収不要なワンウェイ瓶入りのハイサワー(360ミリリットル)、85年にペットボトル入りのハイサワー(1リットル)を発売。商品を小売店に並べていった。
フレーバーも拡大していった。現在はレモンのほか、ライム、青りんご、うめ、グレープフルーツを用意。これらは全て、まず飲食店に販売し、評判が高く売れ行きもよかったことから一般向けにも販売された。
飲食店での評判が高かったのは、完成度の高さもさることながら、素材を他の用途でも柔軟に使えたからでもある。田中氏によれば、飲食店を回ると想定していなかった使い方を教えてもらうことがあるという。同社のWebサイトではハイサワーを使ったアイデアレシピが多数紹介されているが、中には飲食店で教えてもらったものも多数ある。 …(略)…
昔に比べ、お酒の飲み方は多様化してきている。常に飲食店や街の酒飲みから学んできた同社は、これからどのような新商品や飲み方を提案するのだろうか。お酒の飲み方は無限大である以上、柔軟に使える割り材はまだまだ大きな可能性を秘めている。
(大澤裕司)
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