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食品産業総合スレッド

1830とはずがたり:2017/01/13(金) 19:45:33
>>1829-1830
ビール業界には10年先延ばしに異論噴出

 現在のビール系飲料の税額は350ミリリットル当たり、ビールが77円、発泡酒は46.99円、第3のビールは28円となっている。20年10月から3段階で、それぞれの税額差を縮め、26年10月に54.25円に揃える。ビールの税額は下がり、逆に発泡酒と第3のビールは上がる。
 税額の統一に合わせて、第3のビールという区分をなくす。財務省は、税額統一でビールの価格は6缶パック商品で1本当たり180円程度から150円台に値下がりするが、発泡酒は130円程度で変わらないと試算する。
 ビール系飲料の税額を10年かけて統一することに業界からは異論が噴出した。
 ビール比率が高いアサヒグループホールディングスとサッポロホールディングスには、税額統一は間違いなく追い風だ。ビールの売り上げ構成比率は、アサヒが60%、サッポロが60%弱だ。数量効果もあってアサヒが絶対的に有利だが、10年先延ばされたことには納得がいっていないようだ。
 アサヒの小路明善社長は「早期に下げてほしい」と求めた。税額を下げる時期が遅れるほどメリットを生かしにくくなるからだ。また、サッポロの尾賀真城社長は「減税額は満足できる水準ではない」として、ビールのさらなる減税を求めた。早期に店頭価格が下がれば、ビールの販売を伸ばせるという期待があるからだ。

一方、キリンホールディングスのビール比率は37%で、発泡酒・第3のビールは63%。3つのアイテムのバランスが取られているが、発泡酒や第3のビールは増税となれば販売が落ちかねない。キリンビールの布施孝之社長は「税額一本化までの工程が盛り込まれたので、今後は具体的な商品戦略に反映させる」とし、ビールの定義変更を前向きに受け止め「クラフトビールなど若者に楽しく飲んでもらえる商品提案にチャレンジする」と意欲を燃やす。ただ、キリン幹部は「税額統一までの期間が長くなれば、(それだけ)不利にならない」と“本音”を明かし、統一まで10年かける案を歓迎した。

サントリーの政治工作の成果

 酒税額の改正で、もっとも打撃が大きいと見られていたのがサントリーである。同社は上場していないため、詳細な売り上げデータは公表していないが、16年1〜6月の出荷量ベースで見ると、ビールが35.1%、発泡酒は0、第3のビールが64.9%となっている。
 数字だけで見ると、サントリーは「第3のビール」メーカーなのである。その第3のビールの税額が上がれば、ビール比率が他社より小さいサントリーにとってダメージが大きいため、先送りは絶対的に必要だ。10年かけることで、ビールへ本格的にシフトができるからだ。
 それでも、新浪氏は「今後の景気動向を踏まえ、(酒税の一本化は)実施されると認識している」とクギを刺すことを忘れていない。
 10年先送りした決着の舞台裏を12月15日付日本経済新聞は、こう報じた。
「3段階に分かれる酒税は日本独特。世界で売れない第3のビールの開発と熾烈(しれつ)なシェア競争にメーカーも限界を感じていた。『(第3のビールの)金麦はビールになってもブランドとして生かせる』。慎重だったサントリーも11月初旬には容認のサインを財務省に伝えた。
 昨年まで財務省が温めていたのは7年かけて税額を統一する案だ。今回さらに緩めて税額変更は2017年度から3年間は手をつけず、20年10月からにした。官邸には『18年9月の総裁任期までは手をつけない』(財務省幹部)ことをアピールしたのだ。」
 新浪氏は、政府の経済財政諮問会議の民間議員である。アベノミクスを積極的に支持する論客という役回りを、ずっと演じ続けている。13年1月から産業競争力会議の民間議員、14年9月から日本経済の司令塔である経済財政諮問会議の民間議員を務めている。
 サントリーの社長と経済財政諮問会議の民間議員という二足の草鞋を履く理由が、これではっきりとしてきた。佐治会長は、政権中枢に新浪氏を送り込み、サントリーに不利になる政策を回避するのが狙いだったのだ。いわば、「トロイの木馬」作戦だ。
 新浪氏は“政治工作者”の役割を完璧に果たしたといえる。
(文=編集部)


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