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食品産業総合スレッド

1784とはずがたり:2016/11/04(金) 20:11:49

 人のイメージは、最初に見たこと、聞いたことにどうしても引きずられる。この第一報によって、ネット民のみなさんの不信感や怒りが大いに刺激されたことから考えると、今回の「炎上」の原因として、日テレ報道の「印象」が大きかったことが挙げられる。

 いやいや、何言ってんだ、「公表せず」というのは「印象」じゃなくて、「事実」だろ、という怒りの声が飛んできそうだが、原発事故然り、SMAP解散騒動然り、同一の事象であっても、それを報じるメディア側のスタンス、さじ加減によって、我々が受ける「印象」が左右されてしまう、ということに異論を挟む人はいないのではないだろうか。

 今回のシーチキン報道でもレベルは違うが、まったく同じ現象が起きている。たとえば、日テレから、やや遅れて速報を打った毎日新聞では、以下のように「自主回収せず」にフォーカスを当てているものの、公表していなかったことには、言及どころかまったく問題視していない。

 《<ツナ缶>ゴキブリが混入 自主回収はせず はごろもフーズ》(毎日新聞 10/27 20時40分)

 同様に、《シーチキン缶にゴキブリ混入 体長15ミリ 山梨で販売》(朝日新聞デジタル 10/27 21時15分)と報じた朝日新聞の場合、自主回収をしないということをさらっとふれた程度で、日テレが目くじらを立てた公表の有無はスルーしている。

● 中立公平な報道などあり得ない はごろもフーズはどう答えるべきだったか? 

 一方、これらとは逆に共同通信では、日テレ同様に「公表せず」を問題視するスタイルだが、「自主回収」の有無には言及さえしていない。

 《ツナ缶に昆虫混入―はごろもフーズ、公表せず》(共同通信47NEWS 10/27 21時46分)

 もし、朝日新聞などがお題目のように唱える「報道は中立公平」というのがホントなら、このようなバラつきは絶対に生まれない。日テレもNHKも共同も朝日もみな等しく、「ゴキブリ混入」「非公表」「自主回収せず」という情報をフラットに扱うはずが、現実はそうはなっていないのだ。

 なぜか。「相田みつを」ではないが、「人間だもの」ということが大きい。

 記者も人間である。人間がやっている以上、本人が意図せずとも書いた記事には何らかの「作為」が必ず生まれる。それが受け手に、さまざまな異なる印象を与えるのだ。これが時に、記者にその気がなくとも、事実と大きくかけ離れた「印象操作」が引き起こされてしまう原因でもある。

 そう聞くと、なにやら日テレが「公表せず」を騒ぎ立ててネット民を“釣った”、かのように聞こえてしまうかもしれないが、そういう話ではない。

 大多数の記者は、自分が取材したことを、ひとりでも多くの人に読んでもらいたいと思って仕事をしている。そこで記者が知恵をしぼるのが、「問題」の設定だ。同じ「ゴキブリ混入」というお題でも、日テレと共同の記者は「自ら公表していない」ということを問題だと考え、朝日や毎日の記者は「自主回収の有無」に着目した。

 つまり、このような報道のバラつきは、ニュースの「価値」を高めようという個々の記者の工夫、つまり「作為」が招いた結果に過ぎない。このバラつきを極力抑えるため、不祥事企業は「ポジションペーパー」と呼ばれる情報整理資料を作成、それを踏まえてブレることない対応方針を定めなくてはいけないが、今回の報道を見る限り、そうしたプロセスを踏んだとはとても思えない。

 つまり、日テレや共同のような報道を招いてしまった、はごろもフーズ側の広報対応にこそ、問題があるのだ。
 
 では、ゴキブリ混入が発覚した場合、はごろもフーズはどのような対応をすればよかったのか。「模範回答」みたいなものがあるので以下に紹介しよう。

 「保健所に調査を依頼しているところで、今の段階では詳しいことは言えません。消費者に対して現状やいきさつなどの説明が必要だと考えており、ホームページで情報を公表していきたい」

 もちろん、こう答えたところで、ゴキブリ混入の写真付きというのはインパクト大なので「炎上」はするだろう。ただ、少なくとも、今回のように「上から目線」「隠蔽企業」などの批判は起きることはない。


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