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食品産業総合スレッド

1703とはずがたり:2016/05/27(金) 13:50:19

味の素が「意外な特損」後に狙う大きな果実
ターゲットはアジアの家庭内食市場
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中山 一貴 :東洋経済 記者 2016年04月20日

味の素はパキスタンやミャンマーなど海外進出を加速する(写真はパキスタンの市場の様子)
堅調な業績で知られる味の素に、今、何が起きているのか――。日本の食品最大手、味の素が業績の下方修正を発表した。2016年3月期の連結純利益を、従来予想の675億円から615億円へ9%下方修正したのだ。

修正の主因は、収益性に問題があった事業の再編だ。味の素の主力は調味料・加工食品の生産販売だが、うま味成分のアミノ酸に関する知見と技術を生かし、医薬やバイオ事業も手掛けている。

ところが、医薬事業は、薬価引き下げによる売上高の減少や、安価なジェネリック医薬品(後発医薬品)の台頭による競争激化が直撃。2015年3月期の医薬セグメント営業利益は、前期比半分近くに落ち込み、採算が悪化していた。

低採算の医薬事業でメリハリ

そこで、製薬事業を消化器関連に集約させることを決断。透析や輸液から撤退する一方、製薬子会社にエーザイから出資を仰ぎ、エーザイの消化器疾患領域事業の一部と統合した。これらに伴う医薬事業の構造改革費用で約185億円の特別損失を計上することとなった。内訳は、透析や輸液など撤退する事業に関する株式譲渡損で約50億円、契約解消金で約70億円、固定資産や知的財産権にかかわる減損損失で約50億円。統合にかかわる営業費用も約15億円かかる。

味の素がグループ内事業の再編を急ぐのは、高い収益性を誇る世界の巨人たちの背中を追いかけているからだ。飲料を除く食品メーカーの世界トップ10入りを標榜するが、営業利益ベースでの味の素の順位は2015年3月期時点で30位程度。売上高営業利益率でみても上位企業との差は歴然だ。ネスレ(スイス)の15%、クラフト・ハインツ(米国)の18%に比べ、味の素は7%と、半分にも満たない。世界のトップ10を現実のものとするためには、2020年計画の営業利益1500億円、営業利益率10%は必達目標である。

目標達成に向け、味の素は構造改革と並行して、積極的な成長投資を行っている。3月2日、20年債を含む総額700億円の社債を発行した。調達資金のうち、300億円は短期社債や借入金の返済に充てるが、残る約400億円はM&Aや提携を含む成長投資へ使う。

700億円の内訳は7年債200億円、10年債250億円、20年債250億円だ。これまでにも、7年債や10年債は発行してきたが、20年債は今回が初めて。従来よりも多額の資金を調達するため、返済金額や時期を分散させた。日銀のマイナス金利政策で市場金利が低下し、有利な条件で調達できる金融環境も追い風となった。

パキスタンやミャンマーに商機

大型社債の発行を契機に、味の素は海外進出を加速させる。4月6日、パキスタン市場への本格参入を発表した。現地の有力財閥との間で合弁会社を設立し、7月から調味料の販売を開始する。「パキスタンでは、大家族で食卓を囲む文化が根強く残り、内食比率が高い」ことに商機を見出した。調味料は当面、インドネシア子会社が生産したものを輸入する。

ミャンマーでも主力調味料「味の素」の生産・販売を2017年から始める。ミャンマーへは1996年に一度進出していたが、政情が不安定だったことや、外資系企業に対する規制の厳しさを理由に、2000年以降、事業を停止していた。だが、ミャンマーの経済開放政策の進行を背景に事業再開のメドがたち、成長市場を深耕する準備がようやく整った。

味の素は2016年3月期の純利益を下方修正したものの、営業利益は930億円へ、従来予想より70億円上方修正した。前期比では25%の増益となる。国内で冷凍チャーハンの新製品やスティックコーヒーの売上高が伸びていることに加え、米国でも冷凍食品子会社の原材料調達コストが低下し、増益を牽引する。

5月10日には、2016年3月期決算と2017年3月期の業績予想が発表される。食品メーカー世界トップ10に向け、次の一手が待たれる。


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