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食品産業総合スレッド

1628とはずがたり:2015/11/10(火) 17:38:38
>トリプトファンはこの生体内での働きが注目され、1980年代の終りに米国を中心に睡眠導入のための健康食品として爆発的に売れた。しかし、間もなく好酸球の急激な増加と非常に強い筋肉痛を伴う患者が多数発生した。好酸球増加筋肉痛症候群(EMS)の疾患名が付けられ、FDAはトリプトファンの健康食品としての販売を停止させ、全製品の回収を指示した。
>やがて、その原因は昭和電工の製造したトリプトファンに含まれていた不純物であるとの結論が出された。
>内藤裕史氏の著書「健康食品中毒百科」(丸善発行)…EMSの発生後間もなく…トリプトファン中に不純物の存在を疑いFDAは回収を命じた。そして、疫学調査と若干の動物実験を基に昭和電工の製造したトリプトファンに含まれる微量の不純物が原因であるとの結論を出した。しかし、突き止められた不純物による動物実験は昭和電工のトリプトファンを飲んだ場合の8000倍でやっと症状がでること、昭和電工の製品でないトリプトファンでも大量投与によって同じ症状が報告されていること、昭和電工の製品が出る以前にもトリプトファンの投与によってEMS様症状が出ていること、ある種の神経系医薬品とトリプトファンとの併用でEMS様症状が誘導されること、不純物が原因として報告された疫学調査の方法論にかなり致命的な誤りがあること、さらにはトリプトファンが全く関与しないで発症するEMSが存在すること等などから昭和電工の不純物によるという説はほぼ完全に否定されている。
>トリプトファンのような大事に至らなくても過剰摂取による障害は必ず多発する。毒性学の言葉を借りるまでもなく、どんな物質も毒物になるかならないかはその量に依存するからである。…その原因は不純物ではなく単に多量摂取に有ったと推測されるに至った。この時点で不純物に起因するとしたら責任は取らなくても良いことになるから、昭和電工は米国の健康食品事件史上最高といわれる賠償金は支払わなくても済むような気がする。しかし、実際には昭和電工は賠償金支払いで患者と和解している。その責任は不純物混入による過失に対してではなく、いわゆる製造物責任法(PL法)によっている。

>最後にもう一つ、昭和電工のトリプトファンに不純物が含まれることになったのは、枯草菌の遺伝子組み換えを行ったことと精製過程が不十分であったためと結論付けられていた。そこで、遺伝子組み換え食品による世界で最初の死亡事故が発生した事件としても注目を浴びた。そのため遺伝子組み換えという技術の導入により発生するかもしれない問題の新たな危険性の一つとして指摘された。さらに遺伝子操作によりそのような危険性が予測されていなかっただけに、遺伝子操作が引き起こす不気味な現象としてのイメージ作りに大きな役割を果たした。

多幸之介が斬る食の問題|長村 洋一
意外な結論であったトリプトファン事件の真相が示す健康食品の問題点
http://www.foocom.net/fs/takou_old/1189/
2010年1月6日

 トリプトファンは生体内では睡眠と日内リズムに関連のあるセロトニン、メラトニンに代謝される重要なアミノ酸である。トリプトファンはこの生体内での働きが注目され、1980年代の終りに米国を中心に睡眠導入のための健康食品として爆発的に売れた。しかし、間もなく好酸球の急激な増加と非常に強い筋肉痛を伴う患者が多数発生した。その症状には好酸球増加筋肉痛症候群(EMS)の疾患名が付けられ、FDAはトリプトファンの健康食品としての販売を停止させ、全製品の回収を指示した。やがて、その原因は昭和電工の製造したトリプトファンに含まれていた不純物であるとの結論が出された。1992年に小生が事務局長を担当し名古屋で開催された国際トリプトファン研究会でのメインテーマの一つがEMSであった。FDAの関係者も多数参加し、開催されたシンポジウムにおいてその原因を不純物によるという結論をだした。しかし、その真相は別なところにあった。


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