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食品産業総合スレッド

1285とはずがたり:2013/10/29(火) 09:18:21

松永 和紀
京都大学大学院農業研究科修士課程修了後、新聞記者勤務10年を経て2000年からフリーランスの科学ライターとして活動

コーラに発がん性? また同じトリックが使われている
http://www.foocom.net/column/editor/7568/
2012年8月28日

 「キリンメッツコーラに、発がん物質が含まれていることが分かった。キリンビバレッジが認めた」という書き出しで始まる記事がMy news Japanというサイトに出て、少し話題になっている。

 でも、「また、このトリックか!」と、既視感に襲われているのは、私だけではないはず。発がん物質という言葉で市民を震え上がらせるのは、市民団体やメディアなどがこれまで、さんざんとってきた手法。だが、ごく普通の食品にも、自然に生成する発がん物質が数多く含まれていることがわかってきて、様相は変わった。
 発がん物質のリスクは、その毒性の種類や含まれる量によって変わってくる。そして、数多くある発がん物質の中で、どれから先に問題にし、対策を講じるべきかも、十分に検討されなければならない。単純に「発がん性だ!」と脅かして大騒ぎ、という時代は終わったのだ。
 では、コーラに含まれる「発がん物質」のリスクはどの程度? 検討してみたい。

4-MIのヒトでの発がん性は、はっきりしない

 問題になっているのは、4-メチルイミダゾール(4-methylimidazole 、4-MI)という物質。カラメル色素を製造する時にできる副生成物である。そのため、カラメル色素を多く含む食品に多く、飲料やビール、醤油やコーヒー等、さまざまな食品に含まれる。人類が長年にわたって食べてきた物質であり、米国などはカラメル色素における限度を250ppmと設定し、管理している。日本は、4-MIについては規制値を設けているわけではないが、カラメル色素についてはかなりの試験結果に基づいて、食品添加物として使用を認めている。
 ところが最近、にわかに4-MIが問題視されるようになった。話が“盛り上がった”のは、カリフォルニア州の動きに拠るところが大きい。

 同州は、発がん性や生殖毒性の懸念のある物質を「Proposition 65」という名称でリスト化しており、食品がこれらの物質を一定量以上含む場合には、同州での販売の際には食品に表示をしなければならない。4-MIは昨年、リストアップされた。表示しなくてもよい安全量(No Significant Risk Level)を、1日あたり29μg以下とした。

 これをたてにして、米国の市民団体「Center for Science in the Public Interest」(CSPI )は、さまざまな種類のコーラの含有量を調べて「この基準を超えている」と指摘し、米国食品医薬品局(FDA)にも禁止を要請した。また、日本のNPO法人「食品と暮らしの安全基金」(小若順一代表)も7月、「コカコーラから発ガン性物質検出」というプレスリリースを出した。
 そして、今度の記事の矛先は、キリンメーツコーラである。

 だが、そもそも、4-MIのヒトでの発がん性は、はっきりとわかっているわけではない。

 4-MIの発がん性にかんして検討しているどの機関も、その根拠としているのは米国毒性プログラム(NTP)の動物実験結果である。マウスでは肺に異常が出て明白な発がん性の証拠あり、とされた。ラットは、オスのラットで発がんの証拠なし、メスはEquivocal evidenceという表現なので、「不確実な証拠はある」というところ。

 ただし、NTPは、4-MIがDNAを傷つける「遺伝毒性」を持つかどうかも検討していて、「遺伝毒性はない」としている。

 この点が、リスクを考えるうえで極めて重要だ。遺伝毒性があれば、それは閾値がなく、どんなに微量であってもDNAを傷つけ、量に比例して発がん性が増加する、と考える。
 遺伝毒性がなければ、閾値があると推定され、摂取量が閾値を下回れば影響はない。


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