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農業総合スレ

2560とはずがたり:2020/10/26(月) 15:42:01
“やっかいもの”が海の豊かさを取り戻す!?
2020年9月3日 15時33分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200903/k10012595551000.html

食卓に欠かせないアサリ。その漁獲量が激減してしまった有明海でいま、復活に向けた取り組みが始まっています。そこで一役買っているのが養鶏会社が大量に抱えている“やっかいもの”。海を救う救世主になるかもしれない。漁師たちから熱い視線を集めています。(福岡放送局記者 金子泰明)

海のための“肥料”
8月22日、有明海に面した熊本県玉名市。大浜漁港近くの干潟に地元の漁師など20人余りが集まりました。

干潟に穴を掘っておもむろに並べ始めたのは直径25センチ、高さ12センチの円柱形のブロックです。海のための“肥料”だというのです。
この干潟ではいま深刻な問題を抱えています。アサリが姿を消したのです。平成17年度には400トンあった漁獲量は年々減少。昨年度(令和元年度)にはほぼゼロになりました。

原因はアサリの餌となる植物性プランクトンの減少だと考えられています。その植物性プランクトンを増やすための「肥料」がこのブロックなのです。
ブロックの正体は
福岡市にある養鶏会社が運営する佐賀県内の鶏舎を訪ねました。この会社では年間に600万羽の鶏を育てているといいます。
一角には黒色をした土のような山がいくつもあります。ひよこや鶏から毎日出される「鶏ふん」、実はこれがブロックの正体です。

年間2万トンにものぼるその量だけでなく、特有のにおいもあり、産業廃棄物として捨てるしかありませんでした。

この“やっかいもの”を何とか生かせないか。窒素やリンなどの有機物が豊富に含まれていることに着目して、農業用肥料の開発に取り組んだのが、製造・開発部長の福岡浩一さんです。
トリゼンオーシャンズ 福岡浩一製造・開発部長
菌を使って完全に発酵させる技術を開発することで、大腸菌やにおいを取り除くことに成功し、農業用肥料は完成しました。

しかし、この分野にはライバル企業も多く、思うように利用者を増やすことができませんでした。
海への挑戦
そんな中出会ったのが、広島大学のある研究でした。海が「貧栄養」、つまり栄養不足に陥っていることを指摘する内容でした。

福岡さんは窒素やリンが植物性プランクトンの餌にもなることに目を付けました。
「海の“肥料”という発想は斬新かもしれない」新たな挑戦が始まりました。

しかし、海に有機物を入れるには大きな壁があります。「赤潮」の懸念です。窒素やリンは大量に海に入れると赤潮の原因となってしまうのです。
ポイントはゆっくりじわじわ溶け出すようにすることでした。試行錯誤の末、今のブロックの形に完成しました。

完全に発酵させた鶏ふんをブロック状に固めて乾燥させたこの製品は、3か月から4か月かけて窒素とリンが溶け出す構造になっています。
安全性と効果を検証するために海の貧栄養化を研究している広島大学の山本民次名誉教授が協力しました。

山本名誉教授は下水などの浄化処理技術が発達した結果、海がきれいになりすぎたことが植物性プランクトンの減少につながっていると指摘しています。

ブロックから海に溶け出す窒素とリンは赤潮を引き起こすほどの量ではないうえ、水質に悪影響を与える大腸菌も含まれておらず、ブロックに含まれる微生物は乳酸菌と酵母だけであることを確認しました。

このため、海の“肥料”として使うことができると判断したということです。
広島大学 山本民次名誉教授
山本名誉教授
「いままでは、有機物の負荷で海が汚れていたので、海に有機物を入れてはいけないと思っていたんです。福岡さんが開発した肥料は、完全に発酵させた完熟鶏ふんで、雑菌が全くありません。それをチェックして、それなら使いましょうと考えました」
現場は手応えアリ
冒頭で登場した熊本県玉名市の干潟で最初にブロックを設置してから半年。まだ短い期間ですが、漁師たちは手応えを感じているといいます。

アサリをふるいにかけて確かめたところ、生存数や成長の度合いに明らかに改善が見られるということです。




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