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農業総合スレ

1878とはずがたり:2016/07/26(火) 15:27:19

 米もすでに世界最大の輸入国。2013/14年度の米輸入量は300万トン。中国1人当たりの米消費量が減少傾向にあるうえに米は豊作だというのに輸入量が増えた背景には、中国国内生産の米の重金属汚染の問題が表ざたになり富裕層の消費者が国産米を敬遠したことが1つ。また、政府の買い上げ制度による最低価格よりもタイやミャンマー、ベトナムなどから輸入した米の方が安価で、安い米を求める消費者や米加工業者はむしろ輸入米を好むからだという。

 ちなみに中国米のカドミウム汚染については、このコラムでも以前に取り上げたが、基準値以上のカドミウムを含む汚染米は毎年2000万トンほど収穫されている。これは4000万人が年間に食べる量で、中国の米生産量2億トンの10%に相当する。

 この2000万トンのカドミウム汚染米は人の口にめったに入るものではないと、私は長らく思い込んでいたのだが、最近になって業界の人から聞いた話では、汚染されていない米に少量ずつ混ぜて普通に売っているのだという。少なくとも廃棄はしないらしい。

 2013年は2012年より若干、食糧輸入増加のスピードが落ちたが、それは鳥インフルエンザや豚の感染症の流行で家畜・家禽飼料の需要が若干落ちたからで、中国が食糧純輸入国であることは、もう変わらないだろう。

 2013年は歴史的な豊作ではあったが、食糧増産が今後、頭打ちになる懸念もある。耕地減少が切実な問題となってきたからだ。

減り続ける耕作地面積

 中国人を飢えさせない必要最低限の耕作地面積は一般に18億ムー(1ムー=6.67アール)とされ、耕作地を18億ムー以下に減らさないというのが中国当局の目標値でありスローガンである。

 この目標値は2006年に掲げられたのだが、2005年以前の目標値は19.2億ムー以下に減らさないというものだった。現実では19億ムーを下回ってしまったので目標値の方を修正したのだ。

 18億ムーという数値は、2033年ごろ、中国の人口が15億人前後のピークを迎えたときに、最低でも年産6.63億トンの食糧が必要で、それには最低でも16億ムーの耕作地が必要であり、それプラス2億ムー分の経済作物を植える土地が必要だという計算ではじき出された数字らしい。

 しかし2010年の段階で耕作地面積は18.18億ムーにまで減っており、その後の耕作地面積のデータが表に出てこなくなった。昨年12月23日の中央都市化(鎮城化)工作会議上で示された最新の全国土地調査データによれば、全国耕作地面積は20.31億ムーということになっていて、耕作地面積が2億ムーも回復したことになっていたが、これは「水増し」があると思われる。

 この調査結果を発表した国土資源部副部長が言うには、「過去に把握していた耕作地面積より2億ムー多いが、基本の国情に変化はない。耕作地面積が増えたわけではない。耕作地の中には重度の汚染により耕作地に不適切な土地も含まれている。地下水のくみ上げすぎで正常に耕作できない土地も含まれる」。

 こんなふうに、数値が水増しされて報告されるのは、それだけ危機感が強いということであり、耕作地の減少は深刻だと認識されていることの証左だと見ていいだろう。

農村の都市化が最大の問題

 耕作地の減少の最大の要因は、農村の都市化である。昨年の全国人民代表大会・政治協商会議で浙江省代表の水稲研究家が指摘していたが、1ムーあたり、米を植えて得られる年収が700元(約1万2000円)、果物と野菜を植えれば7000元、花卉(かき)など植えれば7万元。だが、そこに工場を誘致すればその土地から得られる税収はその何十倍、何百倍にもなる。農民も工場勤めによって安定した収入が得られる。


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