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農業総合スレ

1839とはずがたり:2016/05/20(金) 01:05:38
>>1838-1839
 ■日本でも有識者会議が砂糖税を提言

 「砂糖に課税してはどうか」。日本でこう提案がなされたのは、厚生労働省の有識者会議「保険医療2035策定懇談会」が昨年6月にまとめ、塩崎恭久厚労相に提出した提言書だ。

 提言書は2035年に日本を健康先進国にするために、中長期的な健康対策や医療制改革が盛り込まれているが、その中に「たばこ、アルコール、砂糖など健康リスクに対する課税を社会保障財源とすることも含め、あらゆる財源確保策を検討していくべきである」と明記された。会議は合計8回行われたが内容は非公表であり、どの有識者が提案し、どういう経緯で砂糖税についても提言に盛り込まれたのかは不明だ。

 とはいえ、世界保健機関(WHO)が推奨する1日あたりの糖分摂取量は摂取カロリーの5%未満。砂糖に換算すると25グラム(小さじ6杯分)に相当し、約40グラムの砂糖が含まれる炭酸ジュース1本でアウトとなる。誰しも砂糖の過剰摂取が身近な生活をする中、課税によって砂糖の摂りすぎを抑制し、糖尿病などの病気を防ぐとともに、拡大の一途をたどる医療費を抑えて安定した健康医療財源の確保につなげるという筋書きとみられる。

 遡ると、日本でもかつては砂糖はぜいたく品とされ、明治34年に砂糖消費税が課され、平成元年の消費税導入に伴って廃止された。一方、健康リスクがある嗜好品には、たばこであれば1本約12円、お酒は種類によって違うがビールには350ミリリットル缶で77円の間接税が消費税とは別に課されている。同じく嗜好品の砂糖は消費税だけだとの指摘があるのも事実だ。

 ■日本では珍税の域を出ない?

 しかし、有識者会議の提言を受けてその後、政府が砂糖税についての具体的な政策の検討を行った形跡はない。提言書が出た後、厚労省は「農林水産省からこっぴどく絞られましたよ」と担当者は振り返る。

 製糖メーカーは砂糖を国内原料と輸入品を使って生産しているが、農業規模による差が生じて輸入品でつくる砂糖は国内の数倍高い。このため、政府は輸入される原料に調整金を課し、製糖メーカーに負担させる一方、調整金を財源にサトウキビ農家などに交付金を支給する制度があり、内外価格差のバランスをとっている。農家を保護するための調整金は最終的には転嫁され、消費者が負担している格好だ。

 調整金制度で消費者は実際よりも高く砂糖を買わされており、砂糖に別途税金を課して、さらなる負担を消費者に負わせることに砂糖の業界団体は猛反発しているのだ。これを受け、厚労省は有識者会議の提言を「あくまで有識者がまとめたもので、厚労省の意見ではない」(担当者)と逃げ腰だ。

 厚労省は平成28年度の税制改正要望でも砂糖税についての要望を出さなかった。財務省主税局も「要望が出ていないものを真剣に検討するほど暇ではない」(担当者)と何処吹く風だ。消費税の再増税について議論がされている中で、調整金制度という負担が課されている砂糖に、さらに砂糖税を導入しようともなれば、二重課税ならぬ三重課税との批判も起こりかねない。海外で散見される砂糖税だが、複雑な事情をはらむ日本にとっては今のところ珍税の域を出ないのかもしれない。(万福博之)


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