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農業総合スレ

1722とはずがたり:2015/09/27(日) 16:51:45

 現在、世界の全地域で土壌パートナーシップが作られている。アジアにもあり、20カ国が参加して会合が開かれた。私たちの主導で、12月5日を世界土壌デーに制定し、今年を国際土壌年と定めることができた。健康な土壌を作るため基金を作り、現場で農家と一緒に劣化土壌を回復させることや、訓練、研修活動も予定している。

 日本には経験、科学、研修の知識がある。ぜひパートナーシップにおいて主導的な役割を果たし、それを他国に伝えてほしい。

 ■パネルディスカッション
 ◇土壌へ負荷進む 小崎氏

 ??日本の土壌に対する取り組みや課題を。

 小崎隆氏 日本は江戸時代にすでに農業学が完成されていて、約3000万人の人口が養われていた。水田農業が基本でたんぱく質を魚から取ったため、牧畜や放牧で土が傷まなかった。明治時代に世界の列強と戦うため生産力を上げようと土壌研究が始まり、1億2000万人が食べていける大きな進歩を成し遂げた。しかし、1970年代に公害の問題が出て、土壌環境への負荷が進んだ。また、グローバル化が進み、日本の土だけ見ればいいということではなくなった。その中で、土とどう向き合うのか。また、教育の中で土が取り上げられておらず、若い人に問題意識を持ってもらうことも課題だ。

 ◇議会は後押しを 大倉氏

 ??補足があれば。

 大倉利明氏 今年3月、米国の上下両院で、国際土壌年を支持し、連邦の土壌保全を促進する声明が同時提案された。ぜひ日本でも、そういう認識があったらいいと思う。

 ??農業や土作りに対する実践的な提案を。

 高野孟氏 私が8年前に房総半島に引っ越したきっかけは、同じ44年生まれで加藤登紀子の旦那の藤本敏夫でした。50歳になった時の飲み会で、これからは農だと。全国民が土に触れる暮らしをすることが21世紀のテーマだと。その言葉に感応した。教育についていえば、今の若いお母さんは子供が土で服を汚して帰ってくると「汚い」と怒る。僕らは田植えに来る都会のお母さんに「土は汚くないですよ」と話すが、そういうところから始まる気がする。

 ??気候変動、異常気象、環境問題の中で土壌の位置付けは。

 小崎氏 土の中から炭酸ガスが出てこないように農業の仕方を勉強しなければならない。日本の水田は水を張るので炭酸ガスがあまり出てこないし、別の温室効果ガスも抑えることは可能だ。同時に、有機農業でできるだけ有機物、堆肥を土の中に隔離し、炭酸ガスが出てこないようにと、いろいろなところで試験が行われている。ただ、何でもかんでも押し込めばいいわけではない。必要な管理レベルを分かったうえで行うことが温暖化問題解決の糸口だ。

 ??京都議定書の次の枠組み等で、土壌の二酸化炭素の管理を入れてはどうか。

 大倉氏 京都議定書では元々、土壌を炭素の吸収源としてカウントしていいことになっていたが、日本は取り入れなかった。それで、次期枠組みで取り入れるために、農地について農水省が全国で場所を定めてモニタリングをする事業をしている。日本には約380種類の土壌があるとされているが、種類ごとにどういう農地管理が必要か、モニタリング結果から導き出す取り組みが行われている。

 ??明治以来130年以上続いた土壌調査事業を基に、災害予報士のような新しい取り組みは生まれるか。

 小崎氏 我々は非常に細かいデータを蓄積している。昔の資産をうまく読み替えて、異常気象になった場合に災害の予測ができるような努力をしていきたい。そのためにはデータを共有して、いろんな人が使えるような方策を進めていくことが必要だ。


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