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都市計画道路・高速鉄道スレッド

187とはずがたり:2003/09/28(日) 14:16
http://www.niigata-nippo.co.jp/kokyo/kokyo-0314.html
<8>発想転換             ・

地域の〝財産〟 見直す好機   

 普段はシャッターを閉じた店が目につく村上市の商店街が、ひな祭りの3日を中心に、観光客でわき返った。にぎわいは3月いっぱい続く。
 3年目を迎えた「町屋の人形さま巡り」。街のあちこちで案内マップを手にしたグループが歩く。細長い土間と囲炉裏(いろり)、大黒柱、松の梁(はり)など江戸時代からの伝統をしのばせる商家の座敷では、代々伝わる人形を?主(あるじ)が丁寧に説明していた。
 「高速道ができれば地域が必ずよくなるというわけじゃない。いま私たちがすべきことは、とにかく街の魅力を高めることだ」。「人形さま巡り」を主催する村上町屋商人(あきんど)会の吉川真嗣会長(38)=同市大町=は慎重に言葉を選ぶ。
 村上までの延伸が微妙な情勢となってきた日本海沿岸東北自動車道(日沿道)。開通すれば地域振興効果も見込まれるが、吉川さんは「今の状況ではもろ手を挙げて歓迎とまではいえない」と漏らす。住民や買い物客が新潟市などに吸い取られる〝ストロー現象〟に、日沿道が拍車を掛けるのではないかという懸念があるためだ。
 中心市街地の空洞化を目の当たりにしてきた吉川さん。「地域が大切にはぐくんできた個性や文化、伝統が薄れる心配もある」と、危ぶまれる延伸を前に日沿道を見直し始めた。

  ■   ■

 「日沿道ができればいいというだけではなくて、温泉街としてどう生かすかが大切だ」。同市の瀬波温泉で、土産物店を経営する沢治さん(44)もクールに見る一人。
 瀬波温泉の観光客は1996年度の約61万人をピークに年1、2万人ずつ減ってきた。  「何かしなくては」という衝動に突き動かされ、沢さんらは昨春、「瀬波温泉お宝まつり」を始めた。各旅館などに伝わる骨とう品を展示し、瀬波に逗留(とうりゅう)した際に、45首を詠んだ与謝野晶子の歌にちなみ、歌会を開いた。今年も4月に行う。
 地域の財産に光をあてようという考え方は「人形さま巡り」に通じる。「日沿道で東京や新潟が近くなるのは大きな魅力だが、開通しても瀬波が通過点にならず、何度も訪ねてもらえる温泉街にしたい」と強調する。

  ■   ■

 人形さま巡りは昨年、5万人を集めた。今年は昨年の3倍のペースで観光客が詰めかけており、10万人を超える勢いだ。
 「高速道があってもなくても、いいものがあるところには必ず人が集まる。下道を通ってでも行きたいと思われる街にしたい」と吉川さんは知恵を絞る。
 小泉改革で急浮上した高速道見直し。国に頼っていれば、高速道ができる時代ではなくなった。国に安易に頼れなくなって、村上では日沿道を前提にした地域づくりを白紙にし、もう一度、足下を見つめ始めた。
   =おわり=
(このシリーズは東京支社・小原広紀、写真部・荒川慶太が担当しました。次回シリーズは今月下旬に掲載予定)


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