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都市計画道路・高速鉄道スレッド

181とはずがたり:2003/09/28(日) 14:02
【神林方式】

http://www.niigata-nippo.co.jp/kokyo/kokyo-0305.html
第3部 かすむ法線 高速道延伸 瀬戸際の県北

 <1>神林方式             ・

つまずく前提 ツケは地元に   

 県北の春はもうすぐ。雪が解け始めた田んぼのところどころに、「日本道路公団」と書かれた紅白のポールが姿を見せる。
 山に囲まれ、三面川と支流に抱かれた村上市山辺里(さべり)地区。市の北端に位置する、この肥よくな田園地帯を縦断する格好で、日本海沿岸東北自動車道(日沿道)村上インターチェンジ(IC)―朝日IC間の法線が通る。建設予定地の中心をつなぐポール打たれたのは、3年前の夏だった。
 水田の区画整理が進む同地区では、雪解けを待ちかねたように、重機がうなりを上げて泥をかき出し、水路を掘っている。
 帯状に残された日沿道予定地を眺めて、近くに住む農業近藤弥太郎さん(60)=同市四日市=はため息をついた。「国は痛みだ、改革だというが、日沿道建設が止まってしまったら田んぼの工事費はだれが払うのか」

  ■   ■

 農地関係者が「神林方式」と呼ぶ手法がある。  ほ場整備事業で、すべての農家が約6%ずつ農地を手放す形で土地を集め、道路などの公共用地として国や自治体が買い取る。その買収費で整備費の2割前後となる農家負担金を賄う方法で、岩船神林村で考案されたことから名がついた。
 山辺里地区のほ場整備も、日沿道延伸を当て込み神林方式で進められた。しかし、ここにきて村上―朝日間の建設手続きが滞ってしまった。道路公団は昨年初めにも、地元関係者が計画の細部を詰める設計協議を開くはずだった。1年たっても開催のめどは立たない。
 地区内の日沿道用地は約5ヘクタール。買収費は5億円と見込まれるが、売れなければ、地元にツケが回されかねない。
 四日市区長の近藤さんは「県や市から農家負担はないから、と説明されて皆で合意した。今さら農家に払えといっても無理。買収見通しが立たなければ行政に一時立て替えてもらうしかない」と危機感を募らせる。
 だが、当の行政側も財政は非常に厳しい。「国、県の支援がなければとても負担できない」と若林久徳市長。今後の進捗(しんちょく)次第では、5億円もの負担が地元にのしかかることになる。

  ■   ■

 農家は一銭も払わず水田を広くでき、行政は公共用地をまとめて取得でき、道路公団は個別買収の手間がなくなる―。神林方式はだれにとってもいいことずくめに思われたが、その前提には「一度始まった公共事業は止まらない」という〝不倒神話〟があった。
 「減反やコメ価格下落で苦しい中、ほ場整備で作業が楽になり、年寄りも農業を続けられると喜んでいたのに…」。近藤さんは頭を抱える。
 山辺里地区のほ場整備は2004年に終える見込み。地元の不安をしり目に、幅約60メートルの日沿道用地を残して工事が着々と進められている。

  ■   ■

 政府の道路公団改革で、建設中の高速道計画も見直しが避けられない情勢となっている。県内では最後の高速道となる日沿道も、新潟空港―中条間は本年度中の開通が見込まれるが、中条以北は予定通り建設できるかは不透明だ。朝日ICまでの施工命令が出てから3年余。地元の「悲願」に黄信号がともり、動揺が広がる。第3部「かすむ法線」は、村上、岩船地域から日沿道計画を見つめたい。


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