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都市計画道路・高速鉄道スレッド

1539とはずがたり:2009/10/11(日) 01:15:21

40歳のニュータウン 開発の陰で
(4)自然保護 官も住民も(2007/02/18)
雑木林買収や酪農守る運動
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyotama/kikaku/098/4.htm

 多摩ニュータウンの開発は、多摩丘陵を人為的に住宅地に変えてしまうことでもあった。しかし、本格的な造成開始から40年間が経過し、住民の環境への意識は大幅に向上、自然を残そうという動きは強まった。土地を手放さず、農業を守り続けてきた“ニュータウン先住民”の実績も見直されている。
      ◇
 多摩市は昨年12月、同市馬引沢の山林4400平方メートルなどを都市再生機構から購入することを決めた。ここはニュータウン内に残る数少ない「開発前の自然」がそのまま残る地域だ。購入には住民の強い後押しがあった。官が「官の持つ自然」の入手に踏み切ったのは多摩ニュータウンでは2度目のことだ。

 1度目は、同市永山の雑木林約1万800平方メートルだった。

 一昨年9月、この雑木林の近くに住む浅井民雄さん(69)は、機構が示した21階建て高層マンションの模型を見てあぜんとした。小田急・京王永山駅前に残る雑木林を民間業者に売却、こんなマンションが建設されるというモデルだった。

 うっそうとした雑木林は開発前の自然を知ることのできる場所で、タマノカンライなど多摩丘陵本来の植生が今も残る。30年以上ここで暮らす浅井さんは、「電車を降りると、ウグイスのさえずりが聞こえてきて、ほっとする」と話す。鳥類は約30種が生息、タヌキも。浅井さんらは「住民の宝を残さねば」と「守る会」を結成。反対署名などの運動を行った。

 署名は7000を超え、この運動が行政を動かした。市は昨年7月、雑木林を2億1000万円で機構から買い取った。自然環境保護のために、ニュータウンの土地を地元自治体が機構から取得した初のケースになった。そして馬引沢の山林購入が続き、住民の「自然保護」意識が野放図な開発を阻止した。
      ◇
 「自然の重要さを、30年以上訴えてきた。やっとその効果が徐々に芽生えてきた」と語るのは、八王子市堀之内の酪農家鈴木亨さん(52)。

 多摩ニュータウン計画図を広げると、用途に応じて様々な色で塗り分けられている中にあって、堀之内地区の一部が白くぽっかり抜けている。事業区域外、いわゆる「白土地」だ。

 強制的な用地買収を盛り込んだ新住宅市街地開発法に基づき、1965年に都市計画決定された時は開発対象だった。当時、12戸の酪農家があった集落では、鈴木さんの父、故・昇さんがリーダーとなって反対運動を展開。請願や陳情などの粘り強い運動が実ったのは約20年後だ。集落の4ヘクタールが同法の事業区域から外され、「多摩ニュータウン」ではなくなった。現在も4戸がここで酪農を続けている。

 明治期から4代続く酪農業を守った運動を、亨さんは「勝利した三里塚」と国家プロジェクトに抗して勝ち取ったことに胸を張る。
      ◇
 都市近郊では、自然がそのまま残る里山や農地の意義が見直されつつあり、造成に反対する動きは各地で起こっている。多摩市の雑木林買収も、その流れに沿ったものだ。丘陵地を切り開いたニュータウン開発も、自然との共生の時代に入っている。


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