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行政改革・構造改革

2103名無しさん:2009/08/12(水) 11:49:53
>>2100-2103


 1つは、自治体へ権限を委譲し、霞が関の関与を廃止することだ。遥か遠方の霞が関に権限があるよりは、自治体にあったほうが住民の意向は反映し易い。

 もう1つは、住民にとって意向が反映され易い体質の自治体にすることだ。国と自治体との関係だけでなく、自治体内部の問題としてもそういう仕組みが必要である。

 たとえば、巨額の資金を使ったハコモノ建設は住民投票で決めるようにするなど、議会や首長を正し、場合によっては引きずり下ろせる仕組みだ。

 1点目の権限委譲を「団体自治」、2点目の住民の意思を反映し易くすることを「住民自治」という。その2つを進めるのは、今でも可能である。

 しかし、今知事会が騒いでいる“地方分権”とは、前者の「団体自治」だけだ。要するに、国と自治体との関係だけで「自治体を自由にせよ、権限と金をよこせ」というのが「知事会的な地方分権」だ。

 ということは、団体自治の根本がずれていたら、住民にとってはなんの意味もない。だからこそ、自治体を正せる住民投票や、議会へのチェック能力を高めるような改革が必要であろう。その両方があって、初めて地方分権と言える。

 道州制や地方分権の議論について、「知事会の言っていることが“是”であり、住民の総意だ」という印象を与える報道も多い。しかし前述のように、それは間違いであり、「住民に誤解を与えるのではないか」と懸念している。

 というのも、知事会の一番の悲願は、「消費税の税率を上げ、その分け前である地方消費税をもらうこと」だからだ。それは住民にとってありがたいことだろうか。「そんな増税をするくらいなら、もっと無駄をなくして身軽になり、行革をしろ」というのが、住民のホンネだろう。

 現在、知事会は各党のマニフェストを採点しているが、それは決して国民のためではなく、彼らのための採点基準に過ぎないのだ。増税論などをはじめ、知事会の地方分権は、住民と利害がバッティングすることが多い。名付けて「知事会の知事会による知事会のための地方分権」と言えるだろう。

――では、本当の地方自治とは、どういうものか?

 地方自治とは、本来非効率なものである。安上がりにしようと思ったら、地方自治などやめた方がよい。全国一律にすれば、それが一番安上がりだが、それでは住民の満足度は、低くなってしまう。だから、多少非効率でも、「自分たちのことは自分たちで決められる満足度の高い状態を」作ることこそ、地方自治の原理なのだ。

 しかし、小さければ小さい方がよいというわけでもない。ある程度のまとまりがなければ本当に非効率になってしまい、質の高い行政ができない。だから、ある程度の規模もなければいけない。その兼ね合いをどこにするかを決めるのも、地方自治と言えるだろう。


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